美術大学(美大)は受験勉強が大変です。
晴れて合格しても、入学後は授業や課題に追われる日々。
バイトや遊ぶ暇すらなく、普通の大学生より大変な大学生活を過ごしているにも関わらず、いざ就活が始まると、普通の大卒より就職先探しに苦戦する美大生はかなり多いです。
美大生の日々の努力が就活でもっと報われるためには、どうしたらいいか?
現在活躍中の美大出身デザイナーから話を聞いてきました。
美大生の皆さんに少しでも役立てばうれしいです。
インターンとは何?意味・目的を知ろう
この記事の目次
美大で求められることと、社会で求められることは違う
美大と一括りに言っても、学科や専攻によって内容は大きく変わります。
絵画、彫刻、工芸、グラフィックデザイン、Webデザイン、3DCGデザイン、空間演出デザイン、建築デザイン、映像デザイン、生産デザイン、環境デザイン、情報デザイン、演劇舞踊デザインなど、同じデザイナーという名前がついてもそれぞれに必要な知識・スキルは異なり、将来の職業も全く異なります。
今回お伝えしたいことは、どの学科・専攻に限った話ではなく、美大生すべてにあてはまる内容です。
インターンシップはいつから始めればいい?募集開始時期は?
美大で求められること
美大で求められることは、例えば油絵にしても、デザインにしてもそうですが『自分が表現したいものを生み出すための、造形力や描写力』です。
そのために、世界的に有名な画家や作品の技法から、コンピュータを使った最先端の表現技法まであらゆる知識・スキル・ノウハウを講義や実技を通じて身につけることができます。
どの分野においても、一番大事なことは、デザインを通じて自分自身が何を発信したいか。というところから始まります。
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社会(企業)で求められること
一方、社会に出て求められるものは、相手が何を求めているのかを想像することです。
相手が求めるものに合わせて発信する内容を考え、それが相手より伝わりやすくするためにデザインの力を使います。
すべての企業がそういったアプローチをするわけではないですが、多くの場合、自己評価よりも他己評価、自分が発信したいものではなく、相手が求めている(と思われる)ものを優先したデザインをします。
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自分の得意なスキルは、世の中で必要とされている?
『自分が表現したいことを優先するか?』『相手が求めていることを優先するか?』
この考え方の違いは、美大生活の4年間で、単なる考え方だけの違いにとどまらず、身につく知識・スキル・ノウハウにも大きく影響します。
例えば、油絵かデザインの選択一つをとっても、自分がやりたいのは油絵。でも世の中の企業で、そのスキルは求められているのか?と考えると、もしかしたら選択は変わるかもしれません。
芸術家として生きていくのであれば、自分の気持ちに忠実に、悔いのない選択をすることがいいかもしれません。
しかし多くの美大生が、卒業後に企業に就職する、またはフリーランスとしてデザイナーとして仕事をするという道を選択していること考えると、世の中のニーズがどうなのかを考えてから選択するということも大切です。
一部の天才的なデザイナーは、相手が求めているものリサーチするのではなく、今世の中にないものを自らのデザインの力によって生み出し、それを世界中の人に認めさせることに成功している人もいますが、そういった存在は、世界中でも本当にごく一握りです。
職業デザイナーの道で生きる場合には、そういった方法で成功を目指すのは、あまりにギャンブルな選択となります。
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企業がデザイナーに求めるものは何かを知る方法
では、企業がデザイナーに求めていることは、何のなのか?それを知る方法は簡単です。
実際に企業の中で、美大在学中に実務体験(インターン)を積むことです。
昔からあることわざに、百聞は一見に如かず(ひゃくぶんはいっけんにしかず)とありますが、まさにその通りで、あれこれ人に聞いて得た情報よりも、一度の経験に勝るものはありません。
企業のデザイナーインターンシップに参加して、プロのデザイナーはどういった働き方をしているのかを実際にあなた自身の目で確かめて、一緒に同じ仕事を経験してみましょう。
実際に経験してみることで、自分自身に何が足りないのは、はっきりとイメージできるようになります。
もしかしたら、自分が学んで必死に勉強していることは、世の中では全然求められておらず、方向転換の必要性に気づくかもしれません。それ自体はショックな出来事ですが、卒業してから知るよりも、在学中に現実を知る方が、何倍もマシだと思います。
では、多くのデザイナーインターンシップ募集の中で、どのインターンに参加すればいいでしょうか?参加すべきインターンの特徴と、あまりおすすめできないインターンの特徴を下記にまとめます。
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参加すべきデザイナーインターン募集の特徴
参加すべきデザイナーインターンシップの特徴は2つあります。
一つは、実務経験ができる長期インターンであること。
インターンの中には、実際に実務経験ができないインターンもあります。その場合、デザイナーが企業で求められる働き方をあなた自身経験できないため、そもそもインターンに参加する意味がありません。
1ヶ月未満の短期インターンは実務経験ができない場合が多いので、それより長い長期インターンに参加しましょう。
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もう一つの特徴は、給与が発生することです。
インターンの中には、無給のものがあります。特にデザイナーインターンの場合に多いです。ただでさえ美大生は授業や課題で自由な時間が取れない上、無給のインターンだと、並行してアルバイトをする時間を別途確保しなければいけないため、現実的に継続することが困難です。
しっかり給与がもらえるデザイナーインターンに参加して、アルバイトの時間をインターンに当てましょう。
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あまりおすすめできないデザイナーインターン募集の特徴
おすすめできないインターンは、一つ目は無給のインターン、そしてもう一つが実務が経験できないインターンです。
前述した通り、無給インターンだと、現実的に継続することができません。
また、心のどこかで『どうせ無給だから』と、任せられた業務に対して甘えが生まれてしまいます。デザイナーインターンといえど、プロとしての覚悟をもって実務を経験するために、無給はあまりおすすめできません。
また実務を伴わないデザイナーインターンシップも、おすすめできません。
大学の授業の延長のような形で、いろいろ教えてはもらえるものの、実際にプロのデザイナーと一緒に仕事ができるわけではないのであれば、今回の目的とはそもそも合わないからです。
インターンシップは、就職とは違うので、あまり堅く考えすぎに、アルバイトの代わり、どうせなら自分のキャリアに繋がりそうなことをやろうと思って、まずは第一歩を踏むことをおすすめします。
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