大学生の皆さんはシステムエンジニア(SE)という職業にどのようなイメージをお持ちでしょうか?
IT業界の職種の中でもプログラマーと並んでシステムエンジニアという職種はよく聞くのではないかと思います。
- 「名前はよく聞くけどSEの仕事内容についてはよくわからない」
- 「プログラマーとシステムエンジニアってどう違うの」
このような疑問をもつ学生も多いのではないでしょうか?
そこで今回は名前はよく聞くものの、具体的なイメージを持ちにくいシステムエンジニアについて調べていきましょう。
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この記事の目次
システムエンジニア(SE)の仕事内容とは?
システムエンジニアはwebシステムや業務システムなどの開発に携わる仕事です。
システム開発は下記の6つのフェーズに分けることができます。
- 要件分析/要件定義
- 基本設計/詳細設計
- 実装(プログラミング)
- テスト
- 納品
- 運用
システムエンジニアはこのフェーズの要件定義・設計・テストに携わる仕事です。
システムエンジニアが携わる要件定義・設計・テストは上流工程とも呼ばれます。
とはいえ、要件定義、設計、テストなどと言われても、ピンとこない方も多いのではないでしょうか?
システムエンジニアの携わる一つ一つのフェーズについて、より詳しく見て行きましょう。
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要求分析とは
要求分析とは、クライアントにどのようなシステムが必要かヒアリングをすることです。
顧客は経営上の課題や業務上の課題は認識していますが、それをどのようにITを用いて解決すればいいかわかっていないことが多いです。
そのため、SEがどのようなシステムを用いて課題を解決するか考える必要があります。
まず第一段階では、顧客の話を聞いて、どのような課題を持っているか考えます。
この要求分析で正確に顧客の課題を把握することができなければ、その後の開発全てが顧客ニーズとずれたものになってしまいます。
そのため、システム開発における肝となるフェーズでしょう。
それがこの要求分析です。
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要件定義とは
要件定義では、要求分析によって把握した顧客の課題を解決するためにどのようなシステムが必要か考えます。
顧客自身もどのようなシステムが課題を解決できるかはわかっていないことが多いです。
そのため、顧客の課題を要望を解決するための具体的なシステムの構成を練る必要があります。
実際には顧客の要望を全て実現することは難しいことが多いです。
そこで重要度や費用などから、どのようなシステムを実装するかを決定します。
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基本設計とは
要件定義にて、顧客とどのような機能をもつシステムを開発するか決めた後に設計を行います。
まず基本設計を行い、どのような形で顧客が望む機能を持たせるか決定します。
表示方法や、操作方法など、基本設計ではシステムの骨組みを考えます。
システム開発を実際に開発するにあたり必要な土台の部分というところになるでしょうか。
大枠ではありますが、実際に顧客に納品するシステムの概要はここで完成します。
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詳細設計とは
詳細設計とは、開発フェーズの人員に渡す仕様書を作成する、詳細な設計を行うことです。
システムの各機能をより詳細化し、実際にどの処理を行ってプログラムを動作させるか決めていきます。
プログラマーは詳細設計書を使ってシステムを開発します。
そのため、プログラマーに伝わりやすい表記で、作成する必要があります。
SEは開発そのものは行いませんが、開発への知識も一定程度は必要になるということですね。
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テストとは
完成したシステムが実際に作動するか、不備はないかテストして確かめます。
顧客によっては、システムのエラーが致命的な場合もあるので、地道ながらも一番大事なフェーズと言えるでしょう。
テスト内容も多岐に渡り、システム導入の時にはエラーが無いように、最新の注意を払います。
システム単体でのテストを行うことや、本番同様の環境でテストを行うなどテスト方法は様々です。
リリースしてから、致命的なバグが見つかっては遅いのでそれだけこのフェーズを慎重に行っているということでしょう。
システムエンジニアとしてのキャリアが駆け出しの頃はまずはテストのフェーズに携わることが多いようです。
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システムエンジニア(SE)とプログラマー(PG)の違いとは
システムエンジニアの働き方がわかったところで、プログラマーとの違いについて触れて行きましょう。
プログラマーは開発フェーズに携わる仕事です。
システムエンジニアが用意した仕様書をもとに、プログラマーはシステムを開発して行きます。
先ほどのフェーズでいうと「実装」フェーズに携わる仕事ですね。
このようにしてみると、システムエンジニアとプログラマーは全く違う仕事をしていることがわかりますね。
システムエンジニアもプログラマーも言語を用いた開発をするとお考えの方もいたかもしれません。
しかし、みなさんがIT系の仕事というとイメージする、パソコンと向き合ってプログラムを組むというは、SEは行わず、プログラマーの業務範囲ということになります。
ここまで読むと、システムエンジニアという仕事へのイメージも変わってきたのではないでしょうか。
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システムエンジニア(SE)に必要なスキルとは
みなさんの中には、SEに必要なスキルはプログラミングのスキルだと思っていた方もいるかもしれません。
しかし、先ほど調べた限りだと、システム開発のスキルよりも必要な知識がありそうです。
ここでは、システムエンジニアに必要なスキルやそのスキルが必要な理由を見て行きましょう。
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コミュニケーションスキル
システムエンジニアに必要なスキルの一つ目はコミュニケーションスキルです。
システムエンジニアの業務範囲である、要求分析/要件定義の際にはコミュニケーションスキルが求められます。
相手が業務上で抱える悩みを聞き出し、どのように解決できるか考えなければいけません。
相手の課題を聞き出す力や、相手の話をまとめて整理する力はコミュニケーション能力ですよね。
要件定義で、相手の課題を把握しきれなければ、その後の仕事もスムーズに進まないので、非常に重要なスキルになってきます。
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ITに対する知識とスキル
顧客の中には、ITやシステムに深い知識がない方も多いです。
仕事の課題は見つかっていますが、それをどうシステムで解決できるかわからないという顧客もいます。
そうなった時にどうシステムを用いて解決できるかを顧客に伝え、イメージを沸かせてあげることが大事なんです。
その会社にお願いすることで得られる利益が具体的に想像できた方が受注にも結びつきそうですよね。
また、プログラマーに対して仕様書を渡す時にも、開発しやすい仕様書で渡す必要がありますよね。
実際にはプログラミングに深く携わるわけではありませんが、ITやシステムを提案する以上、その知識は必要ですよね。
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マネジメント能力
プロジェクトの工数を管理することもシステムエンジニアの仕事です。
顧客にプロダクトを導入する期日は決まっているので、その期日を過ぎてしまうと顧客からの満足度は低くなってしまいますよね。
また、要件定義の際にプロジェクトを通じての報酬額は決まっています。
不思議な仕組みかもしれませんが、仕事の見通しが立ちきる前に、金額も決まるんですよね。
そのため、プロジェクトが予想外に長引いた際には、人件費などで赤字になってしまう可能性もあります。
プロジェクトが遅延することで、顧客にも自社にも不利益があるので、非常に大切なスキルになってきます。
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近年のシステムエンジニア開発手法の変化について
先ほど紹介した下記のフェーズに沿って開発する手法は「ウォーターフォール型開発」と呼ばれています。
- 要件分析/要件定義
- 設計
- 実装(プログラミング)
- テスト
- 納品
- 運用
銀行や自動車業界などで用いられる、大規模なシステム開発などでは、今もウォーターフォール型の開発手法が取られています。
工数や人員の管理の負担が少なく、大人数で携わるようなシステム開発にはウォーターフォール型開発が適しています。
近年、IT業界で注目されている開発手法が、「アジャイル開発」という開発手法なんです。
厳密な要件定義を行わず、「設計→実装→テスト」を繰り返すことで、システムの完成度を高めていく開発手法です。
システム開発の柔軟性やスピード感がウォーターフォール型よりも優れており、非常に注目を集めています。
ソフトウェア開発業界では近年開発が激しくなり、納期短縮は競合との差別化のために重要な要素だからです。
主にベンチャー企業でアジャイル開発を行っていることが多いです。
この開発手法では、システムエンジニアとプログラマーの仕事の分け方が曖昧です。
今よりもアジャイル開発がよりメジャーになれば、SEとPGの職種ごとの違いは、減っていくかもしれません。
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システムエンジニア(SE)に必要な資格とは
SEになる上で必須の資格というものはありません。
しかし、新卒時やキャリアを形成する上で持っておくと役に立つは資格は4種ありますので、紹介します。
- 基本情報技術者
エンジニアの登竜門ともいうべき資格でしょう。
合格率は毎年25%程度となっており、合格も現実的だと思います。
IT系の会社では入社前に、この資格を取得を課題として設ける企業もあるようです。
今の知識に自信のない方がIT系の知識をつけるにはうってつけの資格でしょう。
基本の資格ということもあり参考書も多数販売されているので、勉強することには困らないと思います。
今後IT業界への就職を考えている方は、勉強することをおすすめします。
- 応用情報技術者試験
基本情報技術者を取得した方が、さらなるスキルアップを目指して取得することが多い資格です。
合格率は20%ほどになっています。
もともと知識を持っている方が受験して、この合格率なので、難易度は多少高いかもしれません。
- システムアーキテクト試験
アーキテクトとは、設計を意味しています。
情報システムや組込みシステムなどのアーキテクチャーの設計や、システム開発を主導するエンジニアを目指す方が対象の資格です。
情報システムと組込みシステムの深い知識が求められ、難易度は非常に高いです。合格率は15%ほどです。
しかし、何度が高い分、スキルを証明するには申し分ない資格ですので、自信のスキルを試したい方にはおすすめです。
- ネットワークスペシャリスト試験
ネットワークの構築・運用やインフラ系の知識を試す資格試験です。
ネットワーク全般の知識が問われ、難易度は非常に高くなっています。
ネットワーク系のエンジニアであれば取得しておくと非常に有用な資格でしょう。
難易度は15%をきり、紹介した中では1番難易度が高いものになっています。
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社内SEとは?
ここまでお話したSEのお仕事は外部の顧客にシステム導入をするシステムエンジニアについてでした。
しかし、自社のシステム運用や開発をする社内SEというポジションも存在しています。
社内SEの役割は「自社のビジネスをシステム的側面からサポートしていくこと」です。
社内のパソコンの設定や外注の管理、他部署が不便に感じていることをシステム的側面での開発が主な仕事になります。
社内SEは受け身な仕事、というイメージはあるかもしれませんが、全くそんなことはありません。
自社内のシステム面の管理をやる必要がありますので、非常に重要なポジションです。
また、各業務についての情報収集をする必要もありますので、受け身ということはないでしょう。
システムエンジニアと社内SEでは働き方こそ違いますが、求められる要件は一緒でしょう。
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システムエンジニアのキャリアパスとは
システムエンジニアのキャリアパスがどのようになっているか確認してみましょう。
基本的にはプログラマーを経て、システムエンジニアになることが多いようです。
現場での経験を積んでから、現場を管理するポジションにつくという流れは他の職種でも見られますね。
SEとして経験を積んだ後はITコンサルタントとして、活躍する方もいるようです。
ITコンサルは要件定義から、IT戦略の策定なども行う職種です。
顧客の悩みを聞いた上で戦略立案をまで行うことができるので、システムエンジニアより仕事の幅は増えますね。
徐々に任せられる仕事の範囲が増えていくようなイメージと考えていただいていいと思います。
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まとめ
システムエンジニアについて、理解を深めていただけましたでしょうか。
プログラマーとシステムエンジニアの違いなど、調べないと理解できないことも多いと思います。
IT業界は超売り手市場による人手不足のため、新卒市場でも多くの企業が求人を出しています。
システムエンジニア職の求人に募集している方も多いと思いますので、参考にしていただければ幸いです。
自分がどのような仕事をするかどうかわかっていると、エントリーする際には安心だと思います。
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