就職活動に突入する頃になると、大学の先輩や先生から「内定欲しければ、とりあえずインターンに行ったほうがいい」とよく言われるようになります。
一方で、企業HPのインターンシップ募集ページを確認してみると、「インターン選考は本選考の合否結果とは関係ありません。」と書いてあることも多いです。
「インターンは就活に有利になるから参加したほうがいいの?」
それとも、「インターンに参加しなくても選考に不利にならないの?」
こうなると、どちらの言葉を信じればいいのか分からなくなりますよね。
今回はそんな悩める就活生、いつか就活を迎える大学生・大学院生の疑問に答えます。
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この記事の目次
インターンシップには、就活に有利になるものとならないものがある!
インターンシップには、実は就活に有利になるものと、ならないものがあります。
それには、経団連が提言している「倫理憲章」が大きく影響しています。
経団連が提言している「倫理憲章」とは・・
正しくは、「新規学卒者の採用選考に関する企業の倫理憲章」といいます。これは日本経済団体連合会(=日本を代表する約1,700社・団体で構成される組織で、政治経済に大きな発言力・影響力を持った組織)が発表し、新卒者の採用を行うすべての企業に遵守を求めているものです。「学生が学業に専念し人格や能力を磨く環境を確保すること、そのために卒業学年に達していない学生に面接等の選考活動を行うことを自粛すること、正式内定日(=10月1日以降)前に入社誓約書を提出させない」などを通して、学生の自由な就職活動を妨げたり、男女雇用機会均等法の精神に反する採用活動を一切行わないことを求めています。(コトバンクhttps://kotobank.jp/word/倫理憲章-802112より引用)
つまり、この日本経済団体連合会(通称:経団連)という団体に所属している企業や、この考え方に賛同した企業は、10月1日前の選考を自粛しているため、これらの企業のインターンシップに参加しても、選考結果に反映されることはありません。
経団連には、社歴が長く、学生から人気の高い大企業が所属している傾向があります。
そのため、これらの大企業のインターンシップに参加しても、就活と切り離されて考えられている以上、就活が有利にも不利にもならないケースが多いです。
一方で、経団連に所属しておらず、またこの倫理憲章の考えにも賛同していない企業のインターンシップでは、10月1日前に内定を出すこともあるため、学生にとってはインターン参加することで就活に有利になると言えます。
とくに業界の歴史が比較的浅いIT業界や、海外に本社を置く外資系企業は、この経団連の倫理憲章に対して疑問符を持っている場合が多いようです。
経団連が歴史のが長い企業が中心であるのに対して、最近では新経団連(楽天株式会社や株式会社サイバーエージェントが理事を務める団体)といった新しい団体も生まれ、新卒採用に対して、様々な考え方を持った企業が増えてきています。
内定直結型インターンシップを実施している企業は、これらの倫理憲章に賛同していない企業の代表例とも言えます。
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目的に合ったインターンシップ選びをしよう!
これまで説明した通り、就活が有利になるインターンシップと、参加しても有利にも不利にもならないインターンが存在します。
これからインターンシップ選びをする際には、自分の目的に沿ったインターン選びをしましょう。
志望する企業が明確に決まっている場合のインターン選び
すでに参加したい企業のインターンシップが決まっている場合は、就活に有利になるかどうかに関係なく、ぜひその企業のインターンに参加してみるべきです。
インターンシップの企画内容にもよりますが、志望企業の社員と話したり、社内の雰囲気、業務内容についても詳しく知る機会があるため、あなたにとって有意義な場にきっとなるはずです。
志望企業が、経団連に所属しているような大企業であれば、就活に有利になる可能性は極めて低いですが、少なくとも志望企業の情報収集できる数少ない機会を、あえて自ら見送る理由にはなりません。
採用活動とは切り離されている(就活に有利にならない)インターンシップは、企業側もあまり時間をかけていられないということもあり、開催期間が1日や最大でも1週間程度の短期インターンシップの場合が多いです。
その位の期間であれば、参加する学生にとってもあまり負荷がかからないので、情報収集のために参加することをおすすめします。
ただし、「ひょっとしたら、就活に有利になるかも」と淡い期待を持つことはやめたほうがいいです。
短期インターンシップと長期インターンシップの違いって何?
志望する企業が、まだ明確に決まっていない場合のインターン選び
まだ志望する企業が明確に決まっていない大学生におすすめするのがIT業界のインターンシップや、ベンチャー企業のインターンシップです。
IT系企業やベンチャー企業は、経団連に所属していない場合が多く、インターン期間中に頑張れば、そのまま内定直結するケースが多いためです。
またIT系企業やベンチャー企業のインターンシップは、多くの場合が1ヶ月以上の実践型の長期インターンシップ。実務を通じてビジネススキルを磨くことができるため、いつか就職したい業界や企業が見つかったときに、その企業の選考に合格できるだけの社会人スキルを磨くことができます。
また、IT系企業やベンチャー企業のインターンシップの場合、倫理憲章に縛られていないことから、インターンシップ期間中に活躍すれば、そのまま内定付与してもらえる可能性もあります。
長期インターンシップに参加すると、どこの企業の選考でも突破できるだけのビジネススキルを磨きながら、インターン先から内定を貰えるチャンスもあるため、志望企業が決まっていない学生にはおすすめです。
しかも長期インターンシップの場合、多くが給与が発生する有給インターンなので、稼ぎながら成長でき、かつ内定もゲットできる可能性もあるため、一石二鳥どころか一石三鳥でおすすめです。
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