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この時期は就活もひと段落して、内定先が決まった学生も多いと思います。
しかし、この時期は「社会人になりたくない」「働くのが不安」「本当にこの企業でいいのか?」と、不安を募らせる学生が増えてくるタイミングでもあります。
今回は、内定後に気分が落ち込んでしまった学生向けに、不安から逃れる対処法を3つご紹介します。
社会人になるのが不安。これって内定ブルー?
そもそも内定ブルーって何?
内定ブルーとは、内定は決まったものの「なんとなく働く気が起こらない」「本当にその会社に就職してもいいのだろうか?」と不安になって気分が沈む状態のことを指します。
本当にこの人と結婚してもいいのだろうかと思い悩む「マリッジブルー」と同じ心理状態だと言えます。
就職支援をしている大手人材会社のアイデムは、2018年3月卒業予定者に対して行なったアンケートによると、内定獲得者の内8割以上の学生が「内定先決定後に不安や憂鬱な気分になったことがある」と回答しました。
社会人という大きな転換期に不安を感じる学生は少なくないようです。
不安な状態を放置すると厄介なことに
こうした内定ブルーの状態を「一時的な気の迷い」として放置していると厄介なことになります。
内定先や仕事に対する不安を抱えながら、その心理状態を押し殺しながら社会人になったとしても、「やっぱり働きたくない」「思っていた仕事と違うかもしれない」「もっと他に良い企業があったかもしれない」とネガティブな思考に目が向いてしまいます。
入社後に後悔しないためにも少しでも不安を感じたら、解消するための行動を起こすことが大切です。
不安にはどんな原因がある?
解消法をご紹介する前に、まずは不安の原因を知りましょう。自分が当てはまる項目はあるでしょうか?
原因①:内定先が志望企業ではない
内定先が第一志望の会社ではなく、第二、第三志望の会社に内定を貰った場合、どうしても第一志望の会社に未練が残ってしまうと思います。
ともすると、元々入りたかった業界とは違う業界に内定が決まるケースもあるかもしれません。
割り切って自分はこの会社で頑張っていくんだ、という決心がついていれば良いですが、そうでなければ注意が必要です。
原因②:家族や友達など周囲からの反対
自分にとっての第一志望の会社に受かったとしても、家族や友人などから内定先を反対されるケースもあるでしょう。
自分にとっては最善の結果にも関わらず、近い関係の人から反対されると「本当にこの会社でいいんだろうか?」と不安になってしまいますよね。
ベンチャー・中小企業など社名知名度がない企業へ就職を目指す方は、特にこうした反対意見が多いのではないでしょうか?
「福利厚生は大丈夫なのか?」「残業が多いって聞いてるけど身体は持つのか?」など家族は子供の就職先をとても心配しているものです。
こうした意見は簡単には無視できないため、就職が近くにつれて不安を募らせる学生も少なくありません。
原因③:内定先で活躍できるか不安
同期内定者の優秀さに圧倒されたり、企業から求められているハードルの高さに自信を無くしてしまうことから、このような思いを抱き始める学生もいます。
内定を獲得できたのは企業が認めてくれたから、と分かってはいるものの、こうした不安は自然と生まれてしまうものです。
原因④:就職先の人間関係に馴染めるか不安
就職先の人間関係に馴染めるかという不安から内定ブルーになってしまう人もいます。
仕事内容や事業には興味は持てても、企業で働く人たちのキャラクターや雰囲気があまり自分に合っていないかも?と感じることもあると思います。
実際、内定を貰った後に現場社員の人から話を聞いたり、企業の執務スペースに顔を出すといったこともあり、その時になって初めて会社の雰囲気を知ったというケースもあるようです。
原因⑤:働くことに対する覚悟が出来ていない
学生から社会人という大きな環境の変化に戸惑いを感じている人も多いのではないでしょうか?
「まだ働きたくない」「社会人になりたくない」と漠然と考えている学生は多くいるので自分を責める必要はありません。
しかし、後ろ向きな姿勢のまま社会人になって、入社すぐにやはり耐えきれずに辞めてしまうといったケースもあります。学生時代を善、社会人を悪とするとのではなく、働くことにポジティブな気持ちを持っておきたいところです。
就職前の不安の解消法【3つの切り口】
企業選びの軸を振り返ってみる
就活をしていると、どうしても途中から目の前の内定獲得がゴールとなってしまうことがあります。
内定後に不安を覚えたら、一度初心にかえって、「どういう軸で企業を選んだのか」「どんな会社へ行きたかったのか」を振り返ってみましょう。
内定後は、内定獲得に満足してこうした初心の気持ちを忘れがちです。自分がどうしてその会社を受けたのか改めて認識することで社会へ出ることに対する迷いを消す手助けになるでしょう。
内定先の企業研究・仕事理解を深めてみる
内定先の社名ブランドや福利厚生といった分かりやすい情報にとらわれていると、「あの会社の方が良かったんじゃないか」とどうしても隣の芝が青く見えてしまいます。
そうした方は、内定先を他の会社と比較するのではなく「その会社ならでは魅力は何か?」という視点で考えてみましょう。
具体的には、内定先の業界動向や企業研究をしてみるのがおすすめです。
例えば、業界本を読んだり、OBOG訪問をして実際の働き方について聞いてみたり、必要な資格を勉強してみたり、内定後に出来ることはたくさんあるはずですよ。
実践型インターンシップに参加してみる
「仕事に対する覚悟が出来ていない」「企業で活躍できるか不安」と感じている人は、学生の内から社会人と同じような経験を積める実践型インターンシップへの参加がおすすめです。
実践型インターンシップはアルバイトと同じような勤務日数、給与で、実際の社会人と同じ仕事に取り組めるインターンのことです。
インターンというと就活前に1day、1weekインターンを想像する方も多いと思いますが、長期インターンは内定獲得後の学生でも参加可能です。
本当にこの業界でいいのか、仕事に向き合っていけるのか、という迷いは一人で悶々と悩んでも解決できません。行動あるのみです。
就活前の学生がやっておくべきこと
自分で判断する習慣をつけよう
他人の意見や評判に左右されてしまう傾向がある人は、今の内から自分で判断する習慣を磨いておきましょう。
一つ一つの選択に「なぜ自分はそれを選ぶのか」と問いかけることで自分の価値観・判断基準が明確になります。
就活でも判断軸が曖昧なまま内定獲得だけをゴールにしてしまうと、内定後に迷いや不安が生じやすいです。
日常生活から意識できることなので、早速今日から取り組んでみると良いでしょう。
仕事に対する価値観を養おう
就活の時期になって始めて自分のキャリアを考える学生も多いのではないでしょうか。
しかし、就活がスタートしてしまうと、サマーインターンへの参加、履歴書等の応募書類作成、SPI対策、など目の前のやるべきことが山ほどあります。
そうした中で内定をもらってから働くことに対する不安を感じ始める学生も少なくありません。
出来れば大学1・2年生の内から、将来どういう仕事をしたいか、どんな働き方をしたいかを考えておくのがおすすめです。
早めに社会人と会って話を聞いてみたり、業界研究をしたり、出来ることは色々あります。前述で紹介した長期インターンには、大学1・2年生から始められる求人も豊富です。授業と両立しながらインターンに参加してみる手もありますよ。
おわりに
社会人になることに悲観になるのではなく、入社後に後悔しないためにも、今から出来ることに取り組んでみましょう。
一番よくないのは、ちょっとした気の迷いとして放置したまま、入社を迎えてしまうことです。一度、社会人になってしまっては簡単に進路変更は出来ません。
素敵な社会人生活を送るために本記事の内容をぜひ実践してください。
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