国家公務員になる!公務員試験スケジュールや種類・仕事内容は?

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国家公務員というと、お堅いというイメージだったり、実際のところ何をしているのかよく分からない、という声は多いです。でも、よく見てみると私たちの生活に欠かせないあらゆるものが、国家公務員の人々の手によってもたらされていることに気づきます。

ここでは、国家公務員がどんな仕事をしているのか、省庁ってどんなどんな機能をしているのか、また国家公務員になるにはどうしたらいのかを紹介していきます!

 

国家公務員の仕事内容・総合職と一般職の違い・求められる能力は?

国家公務員の種類は?難易度に差はあるの?

国家公務員と一口に言っても、大きく分けて総合職と一般職の2つに分類されていることをご存知ですか。

国家総合職

いわゆる「官僚」と呼ばれる人々です。かつては国家公務員I種(通称国1)と呼ばれていました。国家総合職試験は司法試験や公認会計士試験と並んで日本でトップレベルに難しい試験であると言われています。

そのため、2017年度の合格者の出身大学は、東京大学、京都大学、早稲田大学といった難関大学の出身者が多くなっています。しかし、採用自体には出身大学が関わることはないので安心してください。

 

国家一般職

こちらはかつての国家公務員Ⅱ種(通称国Ⅱ)と呼ばれていた試験区分です。総合職と同様に中央省庁や、出先機関(例えば、税務署や法務局、ハローワークなど)でも採用されるという点が特徴的です。

また高卒者でも受験可能なことから、総合職に比べて難易度は易しいとされています。

求められる3つのポイント!必要な能力や人物像は??

①強い使命感・倫理観を持って業務を遂行できること

国民の生活、また国の未来に関わる仕事ですから、大きな責任を伴う仕事です。また、国家公務員は国民の立場に立って働くことが大前提で、当然法律などのルールを厳守することが絶対条件です。

しかし、こうした使命感を必要とする業務だからこそ、達成した時の喜びも大きく、やり甲斐にもつながると思います。

 

②幅広い視野に立って行政課題に的確かつ柔軟に対応できること

国家公務員が取り組まなければならない課題は多岐にわたり、省庁ごとに業務が分担されているとはいえ広い視野を持った人材でないと課題解決は困難です。国家公務員になるには、日頃から多角的に物事を分析する能力を養っておく必要があります。

 

③能率的かつ総合的に行政を推進するのに足るだけの知識・経験を有すること

国家公務員の扱う業務は非常に大規模なもので、業務を円滑に遂行するには一人ひとりが効率的に仕事を進めていくことが求められます。しかし、この点についてはしっかりと筆記試験を通過すれば問題はないと思うのでまずは試験勉強に集中しましょう!

主な職務内容は?国民生活へ届くプロセスってどうなってるの?

国家総合職:国家レベルでの政策の立案、法案の作成などを行います。

国家一般職:立案された政策を実施・運用するなど事務処理的な側面が多い仕事内容です。

日本の行政は総合職と一般職の両方が機能しなければ成り立ちません。例えば、退職者の再就職を支援するための政策が厚生労働省で立案された、というケースを仮定します。

こうした政策の立案を担うのが、厚生労働省に所属する国家総合職員たちです。でも、立案しただけでは、実際に再就職の支援に繋がるわけではないので、政策の実施をする必要があります。

このケースでは各地域のハローワークが実施する主体となります。こうしたプロセスを経て、一つの問題に対する解決案の提示、解決案の実施が行われ、私たち国民の生活へと反映されていくのです。

 

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各省庁の機能・役割は?

内閣府

内閣のサポート、各省庁の橋渡しの役割を担っています。

内閣総理大臣の補佐役で、各省庁間で問題が起きないように調整を行ういわばコーディネーターのような役割を果たしています。また他の省庁に比べて力を持っており、他の省庁では対応できない分野の業務を担当することもあります。

財務省

国家予算を作成したり、税金の仕組みの考えるのが主な役割です。財務省は日本の金庫番であり、一般企業で例えるなら経理担当と言えます。また国税局もこの財務省の一部で、ドラマや映画でしばしば取り上げられる国税局査察部(通称マルサ)などみなさんに馴染み深いところでも財務省は活躍しています。

法務省

法の番人と呼ばれ、民法や刑法など重要な法律を管理します。検察庁などもこの法務省の特別機関となっています。また、刑務所や少年院といった矯正施設の運営などを行うのも、法務省の役割の一つです。

外務省

外国との交渉の際の窓口となったり、大使館の運営なども外務省の役割の一つです。また、日本における安全保障政策や各国との非核・核軍縮への取り組みにおいて中心的な役割を担っています。

厚生労働省

国民生活の向上を念頭に置き、社会保障や公衆衛生の改善や労働環境・労働時間の監督なども業務の一環です。企業に対して労働環境を改善を求める政策を立案したり、高齢者に向けて介護保険制度を整備したりと私たちの生活の中に比較的目に見えやすい形で関わっている省庁であると思います。

総務省

行政制度の管理や地方自治の実現など総合的な役割を担います。現在、日本という国が抱える問題は多岐に渡る一方でその解決に活用できるリソースは非常に限られています。

こういった中で行政がより効率的に、かつ効果的に機能するように諸制度の見直しを行うので、国民生活の基盤を支える役割を担うのが、この総務省です。

文部科学省

教育・文化・芸術の振興や科学技術の進展などを目的とします。またスポーツ庁が設立されたということも記憶に新しく、2020年の東京オリンピックに向けて、文部科学省の活躍の期待が集まっています。

経済産業省

景気対策から中小企業や地域経済の活性化まで幅広い経済政策を担っています。知的財産権を扱う特許庁や日本におけるエネルギーの安定供給の役割を担う資源エネルギー庁もこの経済産業省のもとに属します。

国土交通省

インフラの整備や海上の安全管理を担います。安全性・利便性を追求した交通システムの構築や新幹線網の整備など私たちの日常生活に関わる部分から、災害時に向けた防止策の実施など万が一の時に私たちの生活を守るためにも機能しています。

また天気予報を出したりする気象庁は以外にも国土交通省に属しています。

農林水産省

食料自給率の向上を第一目標とし、食料の安定供給や農林水産業の振興、農山漁村の発展のための政策実施を行います。

都心への人口集中、農村部の過疎化などが問題となっている今日では、地域でのブランド化や都市部との交流(グリーンツーリズムや漁業・農業体験活動の促進など)を進め、地方の再活性化に大きく関わるのがこの農林水産省です。

環境省

廃棄物のリサイクル問題や環境保全対策、地球温暖化対策などへの対応を行なっています。またヒートアイランド現象への対策や、都市での大気汚染問題など私たちの生活がより安全で暮らしやすいものとするのが、環境省の役割です。

防衛省

日本の平和を守ることを目標とし、陸海空の自衛隊の管理を行います。日本の安全保障を担うものであると同時に、国連安全維持活動(PKO)への参加を通して国際社会の平和実現への協力するという重要な役割も担っています。

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国家公務員になるには。受験資格・スケジュール・対策法!官庁訪問って?

受験資格

国家総合職:年齢が21歳以上から30歳未満の大学あるいは大学院の卒業者(卒業見込みの者も受験可能です。)となっています。

国家一般職:年齢が40歳未満の高卒・大卒者または社会人です。

受験スケジュール

基本的な受験申し込みから採用までの流れは以下の図のようになります。

ここで注意してほしいのは、最終合格=採用ではないということです。国家公務員になるためには筆記試験を突破することに加えて、官庁訪問も突破しなければならないのです。

国家公務員試験が難関とされている理由として、科目数の多さが挙げられます。例えば総合職試験の場合、受験の仕方は法律区分、経済区分、政治・国際区分、教養区分の4つの選択肢があります。仮に国家公務員試験・法律区分を受験するケースを想定してみます。

第1次試験

知能分野と知識分野の大きく分けて2つの分野から出題される教養試験と選択した区分に基づく専門試験が行われます。第1次試験は全て選択肢をに対して正解を選んで答えるという形式です。

ここで言う知能分野とは、判断・数的推理と呼ばれるいわば数学のようなものと文章理解や資料解釈と呼ばれるものに分けられます。

 

知識分野では人文科学、社会科学、自然科学の極めて幅広い分野から出題されます。人文科学は日本史や世界史、地理といった暗記を中心とした科目が該当します。

 

一方で社会科学は政治、法律、経済の3つからなり、これは専門科目で受験するものを選択すれば特別な対策は必要ないと言われています。

 

国家公務員試験の受験者の多くは文系出身者であり、彼らを苦しめるのが判断・数的推理と自然科学とされています。自然科学は、生物や地学、化学とった理科に該当する内容で、文系学生が在学中に全くと言っていいほど触れていない分野なので対策には時間を要することがしばしばあります。

第2次試験

選択した区分に基づく記述式の専門試験と政策に関する論文試験、面接形式の人物試験の3つが行われます。第1次試験同様、正しい知識を持っているかも問われる一方、知識を正しく文章の中で反映できているか、また主張自体が首尾一貫したものとなっているかなどが重要視されます。

 

こうした記述・論文式の試験対策としては自分一人で書いて見直すのではなく、じっくり考えて書いた答案を他の誰かに読んでもらう、またそうした書く→フィードバックをしてもらう→書き直すの繰り返しを行なっていくことが有効な試験対策となります。

官庁訪問

最終合格者が各官庁を訪問し、実際の業務内容の説明を受けます。また、採用者側も業務遂行にあたって本当に欲しい人材というものを見極める機会となり、両者のミスマッチを防ぐために実施されています。

受験者は採用者からの面接によって、「ぜひ自分のところで働いて欲しい!」と思ってもらわなくてはいけないので、自己PRはもちろんのこと、もし国家公務員になったらどんな形で国に貢献したいか、自分が国のために何ができるか、というビジョンを明確に伝えることが大切になります。

 

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国家公務員の魅力と特徴、給料は??

 

安定性という特徴を武器に、就職先だけでなく結婚相手の職業としても公務員の人気は年々高くなっています。また公の機関なのでワーク・ライフ・バランスへの取り組みが積極的で働きやすい環境なのではないかという認識も広まっています。

勤務時間・休暇

勤務時間は1日7時間45分で、土曜日、日曜日及び祝日等の休日は休みと定められています。

また休暇に関しては、年20日の年次休暇に加えて、病気休暇、特別休暇(夏季、結婚、出産、忌引、ボランティア等)及び介護休暇などが設けられています。また、仕事と家庭との両立をサポートするするものとして育児休業制度があることも特徴的です。

年収・給料

初任給は総合職で大卒程度者がおよそ20万円、院卒程度者で25万円前後、一般職では高卒程度者が15万円前後、大卒程度者は約20万円とされています。

年収自体は年齢や階級によって様々で総合職では30歳で年収600万円前後、40歳で1000万円前後とされています。また最終的に官僚のトップである事務次官になると年収は2500万円にものぼるとされています。

しかし、こうしたキャリア官僚(キャリア組)たちの出世争いというのはかなり熾烈なもので、出世争いから脱落してしまった者は民間企業などに再就職することが多いことも事実です。

 

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まとめ

 

国家公務員と一口に言っても、試験区分や配属される省庁によっても大きく異なります。しかし、その基礎となる信念はどこで働こうとも一貫し、「国民の生活を安全で豊かなものにする」という一点に集約されます。

 

確かに、民間の一流企業に比べて給与は低い場合もありますが、国家レベルのプロジェクトに関われる経験や実際に自分の関わる事業が国民の生活に届いた時の達成感は、他の仕事ではなかなか得られない貴重なものだと思います。

 

日本でトップ難易度を誇る試験であり、幅広い分野から出題されるため長期に渡る試験勉強が必要となるので、早め早めの勉強計画を立てることが大切になります。国家公務員になったつもりで、いろんな問題に取り組んでみてください!

 

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