内定獲得!就職成功!のための近道はインターンシップ参加。そんな話も巷ではよく耳にします。
しかし最近では、インターンを実施する企業も、それに参加する大学生も増加傾向にあり、ある意味就職活動と本番かそれ以上に厳しい選考活動を通過しないと、インターンシップへの参加が出来ない。そんな現象も起こっています。
実際に、すでに参加しようとして落ちてしまった人や、そもそも落ちるのが怖くて踏み出せない人もたくさんいるでしょう。
先に結論から書いてしまいますが、
インターンシップの選考と本採用での選考は全くの別物!落ちても就活には何の問題もない!
これが事実です。
なぜ、そう言い切ることができるのか、改めて解説していきます。
この記事の目次
インターンシップ選考でも落ちる2つの理由
インターンシップは就業体験の場。つまりは就職し、社会人になった時のための予行演習であると言えます。
「練習だから本番よりも簡単」無意識にそんな風に考えている就活生も多くいるのではないでしょうか。
本選考よりもインターンシップ選考のほうが合格枠が少なく、選考倍率が高い
実はインターン実施企業数が増加傾向にあるといっても、本採用に比べてその数はまだまだ少ないのが現状です。
かつインターン生の受け入れ人数は本採用の受け入れ人数よりも圧倒的に少ないことがほとんどです。
そうなると採用倍率もグッと上がりますから、逆にインターンシップ選考の方が、ハードルが高くなる傾向があるのです。
インターンシップ選考のライバル学生はレベルの高い傾向にある
インターンシップに参加する学生は上位校の割合が多く、ライバルとして戦う相手としてはかなり強力な面子が待っているといっても良いでしょう。
そもそもの採用枠が少なく、そこに優秀な学生が多数応募する…そういった状況があるからこそ、自然とインターン選考は落ちやすくなってしまっているのが現状なのです。
一つの選考に落ちてしまったからと言って(むしろ落ちる割合の方が多い)、本選考はまた別に用意されているわけですから、気楽に応募してしまって良いのです。
受からないのには理由があった!選考通過しにくい大学生の特徴
とはいえ、「落ちる」という事実は、なかなかつらいものがありますよね。連続でお祈りメールなんかが届いた日には、しばらくショックから立ち直れない…なんてこともあるでしょう。
そもそも通過できる確率が低いとされるインターンシップではありますが、落ちるからには本選考のときにも気をつけておかなければいけない理由があります。そちらもあわせて見ていきましょう。
エントリーシートで落ちてしまう大学生の特徴
採用枠よりも多くの応募がある企業のインターンシップ選考においては、ES選考がついているところも少なくありません。
そこで面接には本気度の高い学生や、自社が求めているターゲットに近いと思える応募者をESの中身から判断します。
本気度を伝えるために、少なくとも「誤字脱字はないか」「丁寧な文字で書いているか」「結論から書かれた、わかりやすい文章になっているか」ということをチェックしましょう。
エントリーシートはその紙のみで人を判断しますから、雑にならないことが一番重要。一枚一枚、気持ちを込めて書くようにしましょう。
グループディスカッションで落ちてしまう大学生の特徴
会社によっては、選考の中でグループディスカッション(GD)を行う会社があります。
このタイミングで落ちてしまった人は、「相手の意見をちゃんと聞いていたか」「自分の意見を発信していたか」「根拠を元に話せていたか」ということを振り返りましょう。
一つでもできていかなったな、と感じる部分があれば、それが落ちた原因です。
相手の意見も尊重しつつ、自分の意見を根拠立てて話す…かなり高等な技術ではありますが、本選考の場でもよく使われる選考フローですので、今のうちに対策は練っておきたいですね。
面接で落ちてしまう大学生の特徴
面接で落ちる一番の原因は、「コミュニケーションの質」です。
「相手の質問に正しく答えられたか」「長々と一人で話してしまわなかったか」「自分の考えや話す内容にブレはなかったか」改めて考えるようにしてください。
良いことを話すのはもちろん評価の対象になりますが、あからさまに用意された文章になってしまうと逆効果。
面接官と気持ち良く会話ができている状態が理想ですから、聞かれたことに対する答えだけを話す、雑談のシーンでは笑顔を見せる、身振り手振りなどのジェスチャーも用いる、など、気持ち良い空気感を作ることも非常に重要なのです。
インターンシップに参加できないデメリットとは?
インターンシップと本選考は別物、とお伝えしましたが、それではインターンシップに落ちてしまうデメリットは何でしょうか?
それは、「業界研究・企業研究・仕事理解の機会が無くなる」ということでしょう。
インターンシップには、主に企業説明会に近い形で開催される1dayインターンシップやグループワーク・ワークショップが中心となる1weekインターンシップなど色々な種類があります。
どのインターンシップにも共通しているのは、「応募先企業のこと少しでも知ってもらうためのコンテンツが用意されている」という点です。
そのため、インターンシップでは、採用担当者による業界動向、企業の特徴・強みなどの説明、仕事の疑似体験といった内容がメインになります。
インターンシップに参加できないことが直接本選考に関係ないとはいえ、企業理解のチャンスを逃すことはマイナスの影響と言えるでしょう。
インターンに落ちてしまった時の3つの対処法
それでは、インターンシップに落ちてしまった学生はどのようにしてリカバリーをすればいいでしょうか。ここでは3つの対処法をご紹介します。
①業界研究・企業研究に力を入れる
インターンシップに参加できなかったからといって、業界理解・企業理解を深められないというわけではありません。
むしろ、インターンシップでは企業側も自社エントリーを増やすことを目的に開催しているケースがほとんどなので、そこで得られる情報は企業の伝えたい情報のみに限定されてしまうことがあります。
それを踏まえると、インターンシップ以外に自主的に業界研究・企業研究を進めることには意味があると言えるでしょう。
おすすめは、「業界地図シリーズ」と「会社四季報」を受かったリサーチです。
業界地図では、業界ごとのビジネスモデルや企業の勢力図、業界に影響を与えている最新トピックスを調べることができます。
さらに個別企業の情報を知りたい場合は、会社四季報を活用しましょう。四季報では、企業が毎年発表している有価証券報告書(上場企業の経営成績を報告する資料)を元に、売上・営業利益・事業別の収益・平均年収・平均勤続年数・月の残業時間など詳細情報を掲載されています。
競合企業と残業時間を比べたり、売上規模を比較することで企業の実態が鮮明になると思いますよ。
②OBOG訪問をする
志望企業で社員が実際にどのように働いているのか知りたいのであれば、OBOG訪問をするのも一つの手段です。
インターンシップと違い、OBOG訪問では、1人の先輩としてフラットな立場から情報を提供してくれるため、企業の実情を知るにはおすすめです。
インターンや本選考の面接でも面接官に気になったことを質問をすることはできますが、どうしても「選考」というフィルターがかかっている以上、率直に聞きづらい質問もあると思います。
ぜひそのような選考では聞きづらい質問をOBOG訪問時にぶつけてみると良いと思いますよ。
③同じ業界の実践型インターンシップに参加する
長期・実践型インターンに参加するのは、最も業界理解が深まる方法と言えるでしょう。
長期インターンは、1dayインターンシップ等の短期インターンと異なり、社員が普段行なっている実務に取り組む実践的なインターンです。
リアルな仕事経験を積むことで、業界で必要とされているスキルやトレンドを肌で感じることができます。
さらに、就活時にも応募先企業と同じ業界で実践的な仕事に取り組んでいた経験は採用担当者からも高く評価されるでしょう。
ほとんどの大学生が、サークルやアルバイト、学校のゼミ活動などのエピソードを話す中、リアルなビジネス経験を積んだ話は担当者にとっても印象に残ります。
業界知識をつけながら、就活にも有利になる実践型のインターンシップは就活生のみなさんにもぜひおすすめです。
インターン参加の目的を考えて、意味のある活動をしよう
さて、インターンシップ選考に落ちても問題ない。本選考が本当の勝負。ということをお伝えしてきましたが、だからと言って落ちてしまっても良い、というわけではありません。
- インターンシップ参加の目的が曖昧
- インターンへの強い意欲が感じられない
- 活躍しそうなイメージが湧かない
たとえば、インターンシップの人事担当者からこのように思われてしまっているかもしれません。
落ちるということはそこに必ず理由があるわけですから、しっかりと原因を突き止めて、次回に生かすようにしましょう。
まとめ
インターンシップ選考に落ちてしまって落ち込んでしまっている方や、今後落ちるかもと不安を抱えている人に向けて、本記事を書いてきました。
最初に結論としてお話しましたが、インターンシップ選考そのものは、本選考=就職とはまったくもって関係のない、完全な別物ですから、インターンの方で選考に落ちてしまっても、気軽に本選考に応募して構いません。
しかし、インターンとはいえ落ちるからには理由があるはずです。その理由をしっかりと考えて、それに向けた対策をうっていくことで、あなたの就活成功率を格段に高めることができるでしょう。
成功からも学びつつ、失敗からも学ぶ。これも社会人となってからは必須のスキルと言えます。
インターンシップの参加が内定獲得への直接的な近道になるわけではありません。
むしろ、そこに対しての取り組み方や考え方など、行動と結果を使ってよりよい就職活動を行っていくための、選択肢の一つとしてとらえた方が良いでしょう。
就職は正解のない問題です。だからこそあなた自身が納得できるかどうかが一番大切。これを機会に、改めて自分自身を見直してみるのもいいかもしれませんね。