就活では「コミュニケーション能力」が重視されることは、ご存知の通りかと思います。
一般的にコミュニケーション能力というと、場を盛り上げたり誰とでも仲良くなれたりするような、いわゆるリア充的なイメージがもたれがちです。しかし、企業が求めているコミュニケーション能力の本質はそこではなく、「論理的に話せるかどうか」が重視されるのです。
ここでは、企業がなぜコミュニケーション能力を重視するのかという背景と、就活やインターンでも実践できる論理的に話すためのポイントをご紹介します。
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この記事の目次
企業がコミュニケーション能力を重視する理由
就活で学生がコミュニケーション能力の高さを示すエピソードを求められると、「社交的で友だちがたくさんいる」「人見知りせずに話せる」「場を盛り上げることができる」といったように、一緒にいて楽しい人物であることをアピールしがち。
しかし、企業は友だちを探しているのではなく、「一緒に仕事に取り組んで、成果と利益を上げる仲間」を探しています。もちろん盛り上げ上手なコミュ力はあるに越したことはないですが、本質はそこではありません。企業で必要とされるコミュニケーション能力は、「自分の成し遂げたいことを論理的に伝えて、相手を動かす力」「人が成し遂げたいことを正確に理解して、正しい行動をとれること」と言えるのです。
例えばあなたが、上司から「A社に提出するための資料を〇〇のように作って」と指示を受けたとします。その場合、あなたは上司がどのような資料を作成してほしがっているのか、正確に意図をくみ取って依頼に即した資料を作成しなければなりません。
他の例では、あなたが新商品のチラシを作成すべきだと考えたとします。チラシはデザイナーの力を借りなければ作成できないので、デザイナーに目的とどのような内容に仕上げてほしいかを、正確に伝えなければなりません。チラシを印刷するにはお金がかかるので、上司になぜチラシを印刷する必要があるかを説得しなければなりません。チラシの内容を作成する時には、開発者や製造担当者から商品の詳細を聞き出すために、質問をしなければなりません。
このように、一つの仕事を成し遂げようとすると、色々な人とコミュニケーションを取り進めていく必要があります。そのため就活では、論理的かつ説得力のあるコミュニケーションが取れる能力が問われるのです。
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就活やインターンで論理的に話すための3つのポイント
では、どのような点に注意すれば論理的に話すことができ、コミュニケーション能力の高さをアピールすることができるのでしょうか。次にご紹介する3つのポイントを意識して、ロジカルに話せるよう訓練してみてください。
1.質問に対して的確に回答できているかを意識する
「この仕事いつまでに終わりそう?」
「今は別の資料を作成していて、他にも議事録を作らなくてはいけなくて…」
これは、インターン初心者や新入社員がよくやりがちな回答例です。上司は「何時に終わるのか」を知りたがっており、その後のスケジュールを立てたいという思いがあるにも関わらず、「何時に終わるのか」を回答せずに「頑張ってやっていること」を伝えてしまっていますよね。
質問には必ず意図があり、その意図に沿った回答を伝えなければ答えたことになりません。「質問ぐらいちゃんと答えられるよ」と思われるかもしれませんが、意外と的確に回答するのは難しいものです。とくに面接やインターン参加から日が浅い間など、緊張しているときには回答がズレやすい傾向にあります。相手から質問された場合は、その質問の意図を正確にくみ取るよう意識して、求めている答えを簡潔に伝えるようにしましょう。
もし、相手の質問の意図がよく分からなかった場合は、分からないままに答えてしまうよりも、「もう一度お願いします」「すみませんが、どういうことですか?」と正直に聞いた方がいいでしょう。というのも、ズレた回答をしてしまうと、「この人は理解力がない」と思われてしまう可能性が高いためです。
また、自分が相手に質問する場合は、きちんと質問の意図が伝わりやすいように具体的に質問してあげることで、認識の齟齬が生まれにくくなるので意識してみましょう。
2.話の結論を意識する
友だち同士の会話では、「あの番組面白いよね」「〇〇さん、今度大会出るらしいよ」といったように、とくに結論のない話をすることが多いかと思います。しかし、仕事の現場ではそうはいきません。
例えば、仕事でトラブルが発生したとしましょう。
「明日出荷予定の商品が間に合わなくなったと連絡がありました」
製造部から連絡を受けて、このように上司へ報告すればどのように捉えられるでしょうか。
「私に謝りに行ってほしいと言いたいのか?」「製造部に交渉してほしいのか?」「自分で交渉するのか?」といったように、「だから、どうするの?」という結論が分からない状態になってしまいます。これでは行動に移せないので、相手に話をするときは常に結論を意識することが重要になります。もし具体的な結論がなかったとしても、「〇〇という連絡があったのですが、どうすればよろしいでしょうか?」と相手に判断を促せば、話の意図も明確に伝わります。
就活で自己PRを問われた場合も、「私は社交的な人間です」とだけ回答すれば、「で、何なの?」と思われてしまいますよね。「私は社交的な人間なので、貴社の営業職として入社しても、お客様と円滑なコミュニケーションをとり成約につなげることができます」といったように、結論を述べる必要があります。
このように、常に結論を意識して「だから何なのか」というのが伝わりやすい話し方にすることで、仕事をスムーズに進めることができます。就活や仕事でのコミュニケーションにはすべて意図があるという前提で、円滑なやりとりができるようにしましょう。
3.「Why so & So what」を意識する
物事を筋道立てて論理的に考える、ロジカルシンキングのフレームワークの一つに「Why so & So what」というものがあります。「Why so」とは「なぜそう言えるか」、「So what」は「だからこう言える」という意味。
面接で「私は努力できる人間です」と伝えれば、面接官から「なぜそう言えるのか?」と返されるでしょう。これを、相手に聞かれる前から自分自身に「Why so?」と問いかけ、ツッコミを入れる習慣を身につけることで、発言に抜け目がなくなります。また、反論があった場合も論理的に回答することができるので、発言の説得力が増すのです。
論理的な発言というのは、正しい情報をただ伝えるということではなく、伝えたい内容を分かりやすく整理し、正しく筋道を立てて、破綻していない内容を伝えるということです。論理的に話せるようになるためにも、自分自身の考えに「なぜ?」とツッコミを入れることを意識してみてください。
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まとめ
一般的にイメージされるコミュニケーション能力と、企業が求めるコミュニケーション能力は異なります。就活や仕事では、いかに論理的に会話できるかが重要になるので、会話の意図を正確にくみ取り、結論をきちんと伝えて、自分自身の考えに「なぜ?」と問いかける癖をつけるようにしておきましょう。そうすることで、企業の求める論理的なコミュニケーション能力が自然と身に付き、就活やインターン、実際の仕事でも評価されるようになるでしょう。
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