楽天を知らなかった僕が、IT起業〜大型資金調達に至るまで

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【プロフィール】

株式会社プレイド CEO 倉橋健太

同志社大学時代にサッカーサークル立ち上げ。卒業後、2005年に楽天株式会社に新卒入社。

楽天市場事業のサイトディレクション、マーケティング、広告戦略、モバイルデバイス戦略、商材ジャンル別戦略など多岐にわたる領域を担当。

2011年に株式会社プレイドを創業し、2015年3月にウェブ接客サービス「KARTE」をリリース。

リアルタイムなウェブ接客を可能にするサービス「KARTE」 。

2015年3月の一般公開からわずか半年強で東証一部上場企業を含め600社に導入、5億円の資金調達を完了するなど急成長を続けているサービスだ。

「起業は漠然と考えていたが、就活の時は楽天が何をやってる会社かすら知らなかった。」と語るのは、KARTEを運営する株式会社プレイド代表取締役社長の倉橋氏。

話題のサービスを作った人物は、そんな大学時代からいかにして現在に辿り着いたのか、お話しを伺ってみた。

 

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楽天が何をやってる会社か知らなかった就活時期

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質問:倉橋さんご自身の就活について教えてください。

親が自営業だったこともあり、漠然と将来起業したいなというのは考えてました。

ただ大学時代は自分で立ち上げたサッカーサークルの運営等にのめり込んでいて、特別起業に向けて何かをしてたわけではないんです。

なので就活の時もいきなり起業というのは考えてなくて、まず社会に出た方がいいかと思い就職を選びました。

当時はどんな会社があるのか知らなかった。楽天が何やってる会社か分からかった位です。笑

逆に、だからこそ余計な先入観なくフラットな視点で色々な会社を見れるチャンスだと思って、とにかくセミナーや会社説明会に参加しまくってましたね。

結局は楽天に入社することになるんですが、はじめ楽天の選考に行ったのも、サッカークラブのスポンサーをしててなんか面白そうっていうのがきっかけだったんです。

 

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質問:楽天に入社を決めた理由は何ですか。

就活の軸は「働く人」と「起業に向けて幅広い経験をできるか」でした。

サークル立ち上げの経験から何をやるかよりも誰と一緒にやるかの重要性を感じていたのが大きかったのだと思います。

具体的にどこを見てたかというと、説明会やセミナーに参加した際、前で話してる人ではなく、会場の後ろにいるアシスタント社員を見るんです。

面接官や説明会の登壇者は基本的に演技をするものだと思ってたので、話す内容はほとんど聞いてませんでした。笑

その代わりに、アシスタント社員の顔を見ると、見られてると思ってないからこそ、社員の素の部分が見えるんですよね。

気の抜けた顔してるな、とか手伝わされてるな、というのが分かる。そんな会社はもうダメですよね。

その中で楽天が一番活き活きと働いてるように見えましたね。

それと、どこかのタイミングで起業しようと決めていたので、当時急成長中だった楽天であれば幅広く見識を広げられると思い入社を決めました。

 

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自分なりの解を見つけることが大切

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質問:実際に楽天に入社してみて想像してた働き方はできましたか。

楽天がちょうど拡大期だったこともあって、予想通り色々な経験をさせてもらえましたね。

僕自身は新卒入社時の個人的な目標として「同期の誰よりも早く役職につく」と掲げて、とにかくがむしゃらに仕事を取りに行きました。

そんな姿勢が評価されて、2年目が終わる頃にはチームリーダーに任命してもらえたのですが、そのチームメンバーの数が40人。

もちろん自分より年上のメンバーばかり。中には30代後半の人もいました。

それまでマネジメントなどやったことなかったですから、自分より年上の部下を何十人もマネジメントしなきゃいけないのは正直結構なプレッシャーでしたね。

当時は誰も教えてくれる人がいなかったので、自分で学ぶしか方法がありませんでした。

ただ、だからといって辛いとかしんどいっていう気持ちはなくて、自分で考えながら困難を乗り越えていくのが面白かった。

そして、その後は楽天市場をどうやって伸ばしていくかというディレクションやマーケティング、販売戦略などいろいろな業務に携わりました。

 

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質問:入社2年目で40名の部下を任された時は大変なプレッシャーだったと思いますが、どうやってそれを乗り越えたんでしょうか。

最終的には自分なりのやり方を見つけることが大事だと感じました。

任命された当初はマネジメントの本を読んだり、先輩の方法を真似してみたけど中々上手くいかなかったり、もやもやしてる時期があったんです。

様々な方法を試す中、自分なりにどういうマネジメントができるか考え始めました。

具体的にいうと、僕の場合、性格的に人にあれこれ細かく指示出すのが嫌いなんですよね。

指示されたメンバーの意思が失われてるみたいで。そこで、メンバー自身の意見が尊重されるチーム体制にして、僕はメンバーの自発的な行動をサポートできるような環境づくりにマネジメント方法をシフトしてみました。

その方法に変えてから自分でも腹落ちができたし、周りも働きやすさを感じてくれたのか上手くチームをまとめられるようになりました。

その時の経験から、絶対に正しい解というのはないと気付きましたね。

やったことのない未知の物事に取り組む時って、「こうじゃなきゃいけない」とか「型を身につけよう」とか考えがちなんですが、結局上手くいかないことの方が多くって。

自分なりの解を見つけることが大切なんですよね。

もがきながらも自分にとっての正解を見つける経験が人を成長させてくれるのだと思います。

僕自身も、若い内にこうした経験があったからこそ、大きく飛躍できたと思います。

 

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創業当時、「KARTE」の構想は無かった

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質問:その後、起業に至った経緯を教えてください。

楽天に入社してからはとにかくがむしゃらに目の前の仕事に取り組んでたので、新卒入社当初に掲げていた「起業する」という目標をすっかり忘れかけてました。

入社して5年経った頃、いい機会だし一度自分を見つめ直そうと思って、長期休暇をもらいました。

これまでの楽天での経験を改めて振り返った時に「あ、そういえば俺、起業したいって考えてたな」と入社当時の記憶を思い出したんです。

タイミング的にもそろそろ頃合いかと思って、その日から1年後に起業すると決めて、実際に1年後にプレイドを創業しました。

 

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質問:創業当初から今の「KARTE」というサービスを考えられてたんですか。

いえ、実は創業した頃はKARTEというサービスは全く考えてませんでした。当初はEC店舗コンサルティングをやりながら、自社でアプリ開発をしてました。

楽天ではBtoBtoCモデルの経験を積んでいましたが、今度はよりC向けなサービスをやってみたいなと思ったのと、個人的に食事が好きだったので、飲食店を探せるグルメ系のアプリを作りました。

スタートアップ界隈で有名なピッチイベントに参加して、国内予選を突破しアメリカでの本戦に進出したり、メディアでも一部取り上げてもらったんですが、結局サービスをクローズすることにしました。

色々と理由はあるんですが、その1つの理由は「なぜ自分がこのサービスを行うか」という必然性がないなと感じたからです。

そこでもう一度、自分がどんな事業をやるべきか改めて考え直した時期があったんです。「これまで携わってきたECの方向で大きな事業をやりたい」という想いはありましたが、あくまで漠然とした考えに過ぎませんでした。

そんなタイミングで、現CTOの柴山と出会ったんです。

当時、柴山は東京大学博士課程に在籍中。機械学習や統計の研究をする中で、その技術を実際のビジネスで活用したいと考えてたところでした。

彼と出会って、一気に事業が形になっていきました。「今後ネットマーケティング業界はこんな変化を遂げていくと思うんだよね」「だったらこの技術が応用できるよ」そんな調子で、それまで漠然と抱いてただけのアイデアがどんどん具体化されていったんです。

2人の経験と強み、そしてやりたいことが見事に融合した感じですね。

僕らはすぐに意気投合して、今のKARTEの構想が出来上がりました。柴山がいなかったらKARTEのアイデアすら生まれてなかったと思います。

僕達だからこそ作れるサービス、それがKARTEでした。

 

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質問:「KARTE」は具体的にどのようなサービスでしょうか。

簡単にいうとWEBサイトの来訪者にリアル店舗のような接客ができるサービスです。

世の中には多くのアクセス解析ツールがありますが、「今、この瞬間に誰が自分のサイトを見ているか」が分かるツールはほとんどありません。

今のアクセス解析で分かるのは「過去の数字がどうだったか」です。

リアルな店舗であれば、実際のお客様の顔を見ながら、その人に合った接客をする。これは当たり前ですよね?この当たり前がWEBでは出来ない。

それが原因で大きな問題が起こるんです。例えば、ECサイトでは「何も買わずに帰る確率97%」、「来訪からリピーターになる確率1%以下」といった具合です。

KARTEは、そんなWEBの不便を無くし、リアル店舗のような接客をWEB上で可能にしたサービスです。新規のお客様なのか、リピーターのお客様なのか、アクション履歴は、どんなページを見たか、こうした情報をリアルタイムで可視化して、同時にそのお客様にあった最適なアクションを起こせます。

例えば、「新規会員10%OFFクーポン」があったとします。これまではサイトにバナーを貼っていただけのクーポンを、「新規のお客様だけに」「ポップアップで表示する」というアクションができるようになるんです。

まさに、僕が感じていたネットマーケティングの課題を解決できるサービスです。将来的にはWEBサービスを立ち上げたら、まずKARTEを導入しよう、と誰もが考える業界に必要不可欠な存在になりたいですね。

 

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未経験からでも6ヶ月あれば社員レベルになれる

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質問:プレイドではなぜインターンシップ採用をするのでしょうか。

プレイドでは中途、新卒、インターンシップの区分けはありません。

もちろん、中途の方が一定レベルまでは成果を出すスピードは早いと思います。

ただ、プレイドが求めるのはその一定レベルを超えて活躍できる人材。経験も大事なんですけど、「採用時点での経験値=プレイドでパフォーマンスを発揮できる」ではないですよね。

一番大事なのは、「一定のレベルを超えて成果を出してやろう」というモチベーションだと思います。

だからインターンシップでも採用するし、社員と変わらず活躍できると思ってます。

現に、今プレイドで活躍してるエンジニアインターン生は、大学が文系の学部で、入社時にはプログラミングスキルもほとんどありませんでした。ただ、「技術力を身につけたい」という意欲は人一倍高くて、入社6ヶ月後には一機能を全て任せられるほどの実力を身につけましたよ。

既存社員と同じか、下手するとそれ以上の成果をあげてくれているかも。

彼の事例を間近で見てるので、インターンシップ生にはどんどんチャレンジしてもらいたいと思ってますし、彼らの期待に応えれる環境を用意してあげたいと思いますね。

 

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質問:これからインターンシップに挑戦しようという学生に一言お願いします。

新卒、インターンシップに限りませんが、自分から仕事を取りに行く姿勢を持ってる人の方が、待ちの姿勢の人よりも絶対成長できます。

スキルがなくても、先輩達に「こいつちょっと何かやりそう」と思わせる。そうすれば先輩も思い切って仕事を任せるから、どんどん身の丈を超えた仕事にチャレンジしていけるんです。

僕にとっては、入社2年目でいきなり部下40名ができた時がまさにそうでした。

自分の実力以上の仕事に挑戦して、脳みそにストレスを感じまくって、もがいてもがいて、突破する経験が皆さんを成長させてくれるはずです。

自分で掴みに行くという姿勢さえ持っていれば、インターンシップを通じて価値ある経験ができると思いますよ。

 

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