松竹といえば、歌舞伎がまず思い浮かぶのではないでしょうか。
今回は日本の歌舞伎事業を実質的に独占している松竹の企業研究をします。
歌舞伎を代表とする演劇事業以外に松竹が展開している事業や、松竹の平均年収や福利厚生、強みなどを解説したいと思います。
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この記事の目次
松竹株式会社についての基本情報!
企業概要
会社名 | 松竹株式会社 |
資本金 | 33,018,656,000円(H28.2.29時点) |
従業員数 | 525名(H28.2.29時点) |
代表者 | 代表取締役会長:大谷 信義 代表取締役社長:迫本 淳一 |
グループ会社には、株式会社歌舞伎座、株式会社サンシャイン劇場や松竹芸能株式会社などがあります。
松竹株式会社の経営方針は、「日本文化の伝統を継承、発展させ、世界文化に貢献する。時代のニーズをとらえ、あらゆる世代に豊かで多様なコンテンツをお届けする。」です。
この経営方針に則り、松竹ではどのような事業が展開されているのでしょうか。
事業内容〜松竹の3本柱〜
松竹グループが展開する主な事業は①映像事業、②演劇事業、③不動産事業の3つです。
それぞれどのような事業が展開されているのかを説明したいと思います。
映像事業
映画の製作・宣伝・配給や、海外の映画の買付・宣伝・配給、
映像のライツビジネス、映像関連のイベンドの企画・運営等の業務をしています。
松竹の映画作品のヒット作といえば、「おくりびと」「ホットロード」「ラブライブ!The School Idol Movie」「HIGH&LOW THE MOVIE」「聲の形」などが挙げられます。
「ラブライブ!The School Idol Movie」「聲の形」からもわかるように、松竹はアニメ映像作品にも力を入れています。
1945年製作の日本初長編アニメ「桃太郎 海の神兵」を映像修復し、世界三大映画祭の一つであるカンヌ国際映画祭で上映することに成功しました。
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演劇事業
国内外の歌舞伎・一般演劇の企画・製作・興行や、直営劇場の運営、
演劇のライツビジネス、歌舞伎関連イベント等の業務をしています。
松竹は100年以上もの伝統がある歌舞伎を支えてきました。実質的に歌舞伎事業を独占しており、歌舞伎は演劇事業の大きな柱となっています。
具体的には、5代目中村雀右衛門襲名披露公演の「三月大歌舞伎」や、市川海老蔵が座頭となった「七月大歌舞伎」などの人気公演がいくつもあります。
また、人気漫画を舞台化した「ガラスの仮面」や大竹しのぶらが演じる「三婆」など、歌舞伎以外の舞台も好評を得ました。
不動産事業
ビルの賃貸、不動産の管理・開発の業務をしています。
不動産賃貸では、銀座最高の高さを誇る歌舞伎座タワーや、東銀座の大規模複合ビルの銀座松竹スクエアなどのビルを所有しています。
また、歌舞伎グッズ専門店や、競馬観戦型のレストラン「Diamond Turn」、煮込みハンバーグが美味しい「tsukiji kitchen」、大人のためのカフェ「Cafe Serre」といった松竹直営の店舗もあります。
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松竹の気になる平均年収や、福利厚生は?
事業内容について解説したところで、次に気になるのは平均年収と福利厚生ではないでしょうか。
行きたい企業を決めるうえで平均年収がどのくらい高いか。福利厚生が充実しているか。は重要な点になってくると思います。
そこで、松竹の平均年収と福利厚生について調べてみました。
松竹の平均年収はどのくらい?
有価証券報告書(H28.3.1~H29.2.28)によると、松竹株式会社の平均年収は807万円です。
ちなみに、業界大手の東宝株式会社の平均年収は900万円でした。それに比べると若干見劣りしますが、それでも807万円の平均年収は高いと思いました。
松竹の福利厚生の特徴は?
育児と仕事が両立しやすいような福利厚生が整っています。
産児休暇は産前6週間、産後8週間は給料が全額いただけます。他にも終業時間の繰り上げ・繰り下げが可能であったり、短時間勤務制度もあります。
また、育児休暇後でも育児と仕事が両立できるように、「まつのこ たけのこ」という育児休業復職支援プログラムの実施や、ベビーシッター費用に対する補助もしています。
これらからわかるように松竹では、働きながら子育てもできる福利厚生が充実しています。
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松竹の強み〜歌舞伎を軸としたビジネス展開〜
前述したように、松竹は実質的に歌舞伎事業を独占しています。
松竹の強みは歌舞伎を軸としたビジネス展開です。
具体的には、シネマ歌舞伎や歌舞伎の海外進出が挙げられます。
シネマ歌舞伎〜大人気漫画と歌舞伎のコラボ?〜
シネマ歌舞伎とは、歌舞伎の舞台公演を撮影し、映画館のスクリーンで上映する歌舞伎のことです。
松竹は、大人気漫画「ワンピース」と歌舞伎をコラボした、スーパー歌舞伎Ⅱ「ワンピース」を2015年10月に舞台公演しました。
累計20万人を動員するほどの好評を得たこの歌舞伎は2017年10月にも再演されました。
このスーパー歌舞伎Ⅱ「ワンピース」がシネマ歌舞伎として公開されました。
そもそもスーパー歌舞伎とは、3代目市川猿之助が1986年に始めた、今までの伝統的な歌舞伎とは異なる演出による、現代風にアレンジされた歌舞伎のことです。
4代目市川猿之助がその意志を引き継いで、スーパー歌舞伎Ⅱを始めました。
これからもこのスーパー歌舞伎Ⅱ「ワンピース」のように、多くの人に愛されるシネマ歌舞伎作品が増えてくると思います。
もちろん伝統的な歌舞伎も大変、人気があります。しかし、未だ歌舞伎に難しさ、敷居の高さを感じる方もいることも確かです。
そのような人にも歌舞伎が楽しめるようなシネマ歌舞伎に今後も目が離せません。
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歌舞伎が世界に!増える歌舞伎の海外ファン!
松竹は歌舞伎を国内のみならず世界にも発信しています。
具体的に2015年に「鯉つかみ」、2016年に「獅子王」をラスベガスで公演しました。
「鯉つかみ」では3日間の5回の公演で、当初予想していた3万人を大幅に超える10万人もの来場者を集めることができました。
2017年には日中国交正常化45周年を記念し、北京で歌舞伎公演も行われています。
公演のみならず、2017年アメリカのポートランドでは歌舞伎の衣装展も開かれています。
様々な形で歌舞伎を海外にも普及していることがわかると思います。
近年増加する訪日外国人観光客を歌舞伎に呼び込む為にも、大切な事業だと思いました。
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まとめ
今回は松竹株式会社について企業研究をしました。
歌舞伎などの演劇事業の他にも、映像事業や不動産事業も会社を支える大事な事業です。
しかし、やはり松竹で一番注目すべきは歌舞伎です。
他の競合他社と比較する上でも、歌舞伎は松竹がもつ最大の武器です。
今回紹介したように歌舞伎は、シネマ歌舞伎という新しい歌舞伎の形でも提供されるようになり、多くの人に親しみやすい存在になってきています。
また海外に歌舞伎を発信していることで、今後海外での歌舞伎に対する関心も更に高まっていくでしょう。
これらのことからも、歌舞伎のファンは増えていくことが予想されます。
企業研究もかねて、実際に歌舞伎を観に行ってみてはいかがでしょうか。
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