バス業界の業界研究!現状や課題、今後の動向、年収

民間鉄道、バス、電車(JR)、タクシー、学生がよく利用する交通手段といえばこの4つではないですか?

しかしバス業界について質問されても、すぐに答えられる学生は多くないでしょう。

今回はなくてはならない交通手段、バス業界について調べていきます。

最近ではバスの事故のニュースが多かったり、バス業界ってブラックなの?と気になる学生は多いはず。

意外と知られていないバス業界の情報から、バス業界について知っていきましょう!

 

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バス業界の概要~現状や市場規模、営業収入~

さっそくバス業界の概要を見ていきましょう。

バス業界ってどのような業界なのか、どのくらいの規模なのかなどをあげていきます。

そもそもバス業界って何?乗合バスと貸切バスとは

そもそもバス業界とは明治36年に京都で始まり、市バスなどの路線運行業務である乗合バスと、観光バスに代表される貸切バスの2つに分けられます。

  • 乗合バスの概況

路線バス・高速乗合バス・定期観光バスなど

◎ 事業者数 2,171事業者(うち 公営28)

◎ 従業員数 108,253人(うち 運転者83,199人)

◎ 車両数 59,979両

◎ 輸送人員 41億7,600万人(うち 高速バス輸送人員 1億986万人)

  • 貸切バスの概況

運行委託による高速乗合バス・観光用貸切バスなど

◎ 事業者数 4,508事業者(うち 公営 26)

◎ 従業員数 68,168人(うち 運転者46,653人)

◎ 車両数 50,182両

◎ 輸送人員 2億9,534万人

※平成27年度 国土交通省より

 

従業員数を見ると乗合バスの方が多いですが、事業者数では貸切バスの方が乗合バスの2倍多いことが分かりました。

かつてはどちらも免許制でしたが、法改正に伴う規制緩和によって平成12年(貸切バス)、14年(乗合バス)にそれぞれ許可制へと移行され、新規参入が容易となりました。

その結果、乗合・貸切ともにバス業界のほとんどが社員数3桁に満たない中小経営となり、バス業界での競争は激化したと言われています。

 

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バス業界の現状!業界の営業収入や市場規模

  • 平成26年度公共交通機関(バス、タクシー、民鉄、JR)全体営業収入は約9兆5,067億円

その中でバスの営業収入は全体の15.3%を占め、1兆4,497億円となっています。

内訳を見ると乗合バス9,698 億円 、貸切バス4,799 億円 となっており、乗合バスが貸切バスの約2倍の収入を得ていることが分かりました。

  • 平成26年度総輸送人員は298億3800万人

その中でバスの輸送人員は約45億人(全体の15.1%)となっていました。

乗合バスの輸送人員は昭和42年前後の100億人台から年々減少傾向を辿っていましたが、平成11年度からは少しずつ増加傾向となっています。

またそれに合わせて営業収入も年々増加しているようです。

また貸切バスの輸送人員は長期的には増加傾向であり、営業収入も増加しています。

平成27年度でもバスは民営・公営ともに経常利益などの収支状況は上昇傾向にあるようです。

厳しいと言われるバス業界ですが、数値で見るとその市場全体は回復傾向にあるようですね!

 

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バス業界の課題!人口減少や過疎化の影響、事故対策

学生が気になるバス業界の最近の話題と言えば、バス事故ではないのでしょうか。

その他にもバス業界は地方の過疎化や高齢化など人口減少による利用者減少、地球環境への配慮など様々な課題があるんです。

それらの課題と対策について考えていきましょう。

課題①バスの利用者減少

乗合バスは通勤、通学、通院、買い物等の地域住民の日常生活を支える重要な公共交通機関です。

地方部においては、バス利用者は高齢者や学生など絶対数が少ない上に、自家用車の普及や人口の減少、少子高齢化の影響を受け、減少傾向が続いています。

最近では、輸送人員減少の経営に与える影響が深刻化しており、経営破綻したり、大規模な路線廃止がおこなわれている地域もあります。

乗合バスに関して、事業者全体の約7割が赤字経営という厳しい状況にたたされているのです。

  • 対策

事業者は経営合理化などの対策をしていますが、バリアフリー対策や環境対策等への対応によるコストアップにより経営状況の改善は困難となっています。

今後は各地域のバス事業者と地方公共団体、地域住民や商店街等と連携し、地域ニーズを十分に把握しながら、全体として効率的かつ充実した輸送サービスの確保を図っていく必要があります。

 

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課題②バスの事故対策

平成28年1月15日に発生した軽井沢スキーバス事故の影響は大きく、様々な見直しや対策が進められています。

主な対策の柱としては以下が上げられています。

▼バスの運行管理への規制強化
▼厳罰化
▼監査・チェックの強化

  • バスの運行管理への規制強化

安全のために「運行管理者」という、運転手の健康管理や運行状況の監視などにあたる重要な役割があります。

しかしこの役割は全国の中小企業では形だけの状態になっている所もありました。

その為運行管理者の資格試験を導入し、必要な人数も引き上げられました。

また夜間などの運行中には、バスと連絡を取りあって運転手の体調や運行状況をチェックすることが義務付けられました。

  • 厳重化

違反への罰則を重くし、悪質なケースではただちに事業許可を取り消されるようになりました。

さらに事業許可を5年ごとの更新制にして、このときに安全対策にきちんと投資をしているかチェックが必要になりました。

  • 監査・チェックの強化

バス会社への監査・チェック強化については、新たに民間の機関がつくられることになりました。

運転手が急病になったときに自動停車させるシステムの開発・普及や車体の強化などハード面の対策も盛り込まれています。

 

厳しい規制を行い安全対策が出来ない会社には撤退してもらう、という考えが見えますよね。

これらの他にも安全の為、先進安全自動車(ASV)の導入やデジタル式運行記録(ドライブレコーダー)の導入、社内安全教育の実施などがあります。

バス業界の環境改善は進みつつあるようですね。

 

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課題③バス運転手不足

国土交通省の調査によると乗合バスの運転者数は、長期的にみると昭和51年をピークに減少傾向にあり、平成23年度(85千人)はピーク時から25%減少してます。

一方、運転者1人あたりの総走行キロは平成15年頃まで増加していましたが、近年はやや減少しています。

また運転手不足の原因としては、待遇が労働条件に適していない、と指摘されています。

その対策として大型二種免許取得の支援措置を設ける、キャリアアップの助成を行う、といったことがあります。

さらに厚生労働省ではキャリアアップ助成金、キャリア形成促進助成金をバス事業者に対して行っています。

バス会社だけでなく、政府も含めてバス運転者不足の問題を取り組んでいるのですね。

 

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バス運転手(ドライバー)の待遇・年収は?

バス業界の業界研究を進めている途中ですが、バス業界について理解が深まったでしょうか?

厳しい現状でも地域と協力して改善を進めていたり、事故対策も行うなど、業界の環境は近年で大きく変わったことが分かったと思います。

ここからは実際に働いている人たちの待遇について調べていきましょう。

バスの運転手の待遇は?残業や休暇

バスの運転手は基本的には決まったルートを運転することが仕事です。

しかし時間帯によっては渋滞に巻き込まれることもあり、営業所に戻る時間が遅くなってしまうことがあります。

その場合は残業となります。

また土日が完全に休暇であるというわけではありません。

貸切バスの運転手の場合、より渋滞に巻き込まれる可能性が高く帰宅できる時間が遅くなることもあるようです。

いくら法律で労働時間が決まっていたとしても、どうしても残業になってしまうこともあるようですね。

 

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バスの運転手の年収は?

年収ラボによると、平成27年度のバス運転手の年収は425万円(ボーナス込)でした。

日本の労働者の平均年収が411万円なので、平均よりも実は年収は上という結果でした。

しかしバス運転手といっても民間バスや公営バスなどありますよね。

年収の傾向では民間よりも公営バスの方が、年収が高いです。

公営バスの運転手の年収は大体600~700万円になるようですよ。

民営バスでも夜行バスの運転手は、深夜手当もあり年収が高いようです。

仕事内容を含めて、どのバスの運転手になりたいか考えてみるとよさそうですね。

 

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最後に

バス業界について調べていきました。

ブラックと思われがちな業界ですが、その環境は現在改善されつつあるようです。

またその年収も特に低いわけではなく、会社によってはしっかりとした手当などもあります。

今後もより働きやすい環境へと努力されることでしょう。

私たちの生活に必要な交通手段であるバス業界に、今後も注目していきたいですね。

 

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