インターンシップの中でも、特にコンサルティング業界のインターンシップは学生からの人気が高いです。
コンサルティング業界を志望している学生や、インターンを通じて、自己成長をしたい他業界志望者など、様々な大学生が参加します。
短期インターン、長期インターンを問わず、学生から大きな人気を集めるコンサルティング業界のインターンですが、選考には独特のフローが用いられることもあります。
とくに優秀な大学生が集まる外資系コンサル、大手コンサル会社の選考は競争率も高く、内定は狭き門です。
コンサル業界のインターンシップは通年で募集している会社もあれば、サマーインターン、ウィンターインターンのように時期限定で募集をしている会社もあります。中には、インターン成績優秀者は本選考で優遇されたり、内定直結したりするケースも少なくありません。
いずれのインターンを選ぶにせよコンサルファーム志望の大学生にとって、インターンシップへの参加は選考を勝ち取るために必要不可欠なものといえるでしょう。
ここでは、コンサルティング業界のインターンに参加するメリットや、おすすめの選考対策法について触れていきたいと思います。
この記事の目次
コンサル業界のインターンの内容とは
コンサル業界のインターンは、大きく短期インターンと長期インターンの二つが存在します。
コンサルファームの短期インターンシップ
短期インターンシップは、外コンや、大手企業が夏休みや冬休みなどの長期休暇に開催しています。
課題解決型や業務体験型のインターンシップが多く、コンサルの仕事について触れることができます。また、インターンシップ中に現役コンサルタントから受けるフィードバックは他業界の選考にも役立つと話題です。
一部の企業では、入社後特定の部署に配属されるためには、インターンに参加している必要があるなど、選考にも関係することがあるようです。
課題解決のノウハウなどは、他業界でも活用できるので、コンサル志望以外の学生にもおすすめです。
コンサルファームの長期インターンシップ
一方、長期インターンシップでは、主にコンサルタント企業に入って社員のアシスタント業務を行うことが多いです。
コンサルティングという業務は、クライアントからの信頼も重要なので、大学生がいきなり現場にでることは少ないようです。
ではどのような業務を行うかというと、コンサルティングがプレゼンテーションを行うために必要な情報を調べる業務が中心です。
具体的には、業界研究や市場調査、競合分析になることが多いようです。
あなたが集めたデータをコンサルタントがどのように活用するか、目の前で学ぶことができるので、コンサルティング業界を学ぶためには非常に有意義でしょう。
実際、コンサル入社1年目〜3年目は先輩のアシスタント業務を行うケースがほとんどです。そのため、市場調査や資料作成といった仕事をいち早く経験しておくことで同期よりも一歩リードすることができます。
コンサルティング業界のインターンシップに参加するメリット
コンサルティング業界のインターンシップの内容について、触れさせていただきました。
様々な業界で活きるノウハウを勉強できることは、コンサル業界のインターンならではのメリットでしょう。
ここからは、コンサル業界のインターンに参加するメリットについて、さらに詳しく触れていきましょう。
①インターン参加者が選考でも優遇される可能性がある
インターンの参加者は、本選考でも優遇される可能性があります。
特に外コンは外資系企業のため、日本企業の選考ルールに縛られず、優秀と判断されれば、内定をもらえる可能性があります。
大学3年生の夏休みにすでに内定を持っていると、その後の就職活動の心のゆとりが違うと思います。
また内資系のコンサルティング業界でも、特定の花形部署の配属になるためには、インターンシップに参加する必要がある企業もあります。
インターンシップで、業界研究や企業理解、仕事に対する理解などもできる上に、内定ももらえる可能性があると考えると、とても有意義ですよね。
②優秀な同世代の大学生と接点をもてる
コンサルティング業界は選考の倍率が高く、比較的に優秀な学生が集まりやすいと言われています。
グループワークを通じて、参加学生の考えに触れることで、多くの刺激があると思います。
人間的な成長やスキルの成長も期待できると思います。
また、参加学生の話を聞くことで、今後の就活に役に立つ情報や、やっておくべき行動がわかるかもしれません。
インターン後の就活のことまで考えると、とても有意義になるでしょう。
③コンサルタントの働き方・考え方を間近で学ぶことができる
コンサルティング業界の仕事は一言で表現すると「課題解決」です。
つまり、現場で働くコンサルタントは「課題解決」のためのノウハウを多数抱えています。
インターンシップを通じて、その課題解決のノウハウを吸収することができます。
あなた自身はどの業界に就職することになっても、課題に直面することになると思います。
その時にインターンを通じて得た知識を、活かすことができると思います。
その課題解決のための考え方は、将来にも非常に役に立つと思いますので、おすすめです。
④アルバイト同様に給料がもらえる
こちらは長期インターンシップのみのメリットになりますが、給料が発生します。
長期インターンを通じて、コンサルタントとしての働き方や業界の知識も学びつつ、さらに給料をもらえるとなると、まさしくいいことづくめです。
長期インターンシップになると、週2~3日程度働くことになりますので、アルバイトの代わりにインターンをするという大学生もいるようです。
長期インターンを通じて得るものはとても多いと思いますので、コンサルティング業界を志す学生はぜひ参加してみましょう。
⑤業界の仕組みやビジネスモデルに詳しくなれる
こちらも主にコンサル長期インターンシップのメリットですが、コンサルティングを行うためには、まずコンサル先企業の業界の専門知識、企業の強みや弱み、ビジネスモデルを理解する必要があります。
もちろん、全ての業界知識を大学生時代に身につけるのは難しいかもしれませんが、先輩コンサルタントがどうやって業界分析、企業分析をしているか学んでおけば、その後の知識習得スピードは飛躍的にアップするはずです。
コンサルタントというと論理的思考力、ロジカルシンキングというイメージがあるかもしれませんが、その力を発揮してアウトプットを出すにはベースとなるビジネス知識が欠かせません。
コンサル志望者におすすめのインターン選考対策
コンサルティング業界のインターンシップでは、他の業界では実施されないような特殊な選考が行われることがあります。
対策法さえ知っていれば、対応できることも多いと思いますので、ここで覚えてしまいましょう。
具体的な内容を紹介します。
コンサル業界のインターンの選考対策:履歴書/ES編
履歴書/ESではそこまで変わったことは聞かれません。
志望動機や自己PRなどが聞かれることが多く一般的な履歴書/ES対策で問題はないでしょう。
しかし、地頭の良さは気にする会社が多いので、文章構成などは気を使いましょう。
エントリーシートで落ちる人の特徴として、「文字量が足りない」「誤字脱字が多い」「字が汚い」などが挙げられます。
例えば、1,000字で記入してくださいというお題に対して、200字しか記入していなければ採用担当者はどう感じるでしょうか。
書類選考で落ちてしまう人は、まずエントリーシートの書き方の基本から見直してみてください。
コンサル業界のインターンの選考対策:webテスト/筆記試験対策
コンサルティング業界では、webテストや筆記試験の難易度が高く対策は必要でしょう。とくに外コンの花形である戦略コンサルタントではほとんどの人が筆記試験で落とされると言われます。
問題の内容としては、玉手箱、TG-Web、SPI試験や判断推理、GMAT、数学などが多いようです。
正答率が非常に重要になりますので、コンサルティング業界志望の学生は入念に対策しましょう。
この手の試験は、参考書も多数出版されていますので不安な人は選考の1ヶ月前くらいから準備をしておくと安心です。
また、コンサルファームによってはオリジナル問題を作成している企業もあります。例えば、マッキンゼー・アンド・カンパニー、ベイン・アンド・カンパニー、A.T.カーニーなどが企業オリジナル問題形式です。
過去問題を確認するのはもちろん、限られた時間の中でいかにミスなく正答を重なられるか、という点もポイントです。事前準備の段階から、時間設定をして本番同様のシチュエーションで問題を解いてみると良いでしょう。
また、外コン志望者には英語力も求められます。
国語力、数学力、論理的思考力、英語力など、満遍なく問われますので、対策をしておきましょう。
コンサル業界のインターンの選考対策:グループディスカッション(GD)
グループディスカッションでは、問題解決力を問う内容のものが多いです。
コンサルタントとして働く上で、問題解決力は必須なので、グループディスカッションの成果は非常に重要です。
ディスカッションのお題は、
- 企業Aの売上をアップさせるには?
- 企業Bの中長期経営戦略を考えよ
といったテーマが多いです。
質のいいアウトプットをすることはもちろん重要ですが、課題解決までのアプローチ法もみられます。
よくあるのはコンサル独自のフレームワークを使おうとするあまり、問題の本質が見えていないケースです。
しっかりと勉強をしてきた点は良いですが、簡単にツールに頼るアプローチは使い方を誤れば低評価につながる諸刃の剣です。それよりも問題を具体的に想像してリアリティを持って考えることが大事でしょう。
他には、自分の意見をコンパクトにまとめられずダラダラ話してしまう人もNGです。
コンサル業界のインターンに参加する皆さんは、自分のアイディアを話す時にも、根拠を持って話すことを癖づけるようにしましょう。
こうした習慣を一朝一夕では身に付きません。普段のコミュニケーションから「結論から話す」ということを意識してみてください。
もう1つの視点として、採用担当者は「この人と一緒に働きたいか」という視点も持っています。
コンサルファームは基本的にチームでプロジェクトに取り組むことになりますので、グループディスカッションでも他人とどのようなコミュニケーションをとっているかは重要視されます。
他人の意見を全く聞けない人、自分の意見を高圧的に押し通そうという人は落ちる可能性大です。
コンサル業界のインターンの選考対策:ケース問題
ケース問題はコンサルティング業界ならではの、選考フローです。
あなたの地頭や、コンサルタントとしての資質を確かめます。
有名なところでいうと「フェルミ推定」と「ビジネスケース系」に分けることができます。
フェルミ推定とは、実際には調査することが難しいような捉えどころのない数値を短時間で概算する問題です。
例題としては「日本にポストは何個あるか」といった問題になります。
フェルミ推定では、面接官に一定の質問を行うことは可能となっており、自分の推測を導き出す前に必要な数字は把握できます。
いきなり考え出すのではなく、状況を整理することを忘れないようにしましょう。
ビジネスケース系の問題はフェルミ推定の発展系の問題が出題されます。
例えば下記のような問題が多いでしょう。
- タクシーの売り上げを上げるためには何をすればいいか?
- 地方都市のバスの一日の乗車数を増やすために必要なことは?
いずれも面接で突然聞かれても、答えること、さらには選考を突破することは不可能だと思います。
特に外コン志望者は必ず対策して臨むようにしましょう。
コンサルインターンは選考対策が必須。しっかりと準備して臨もう
いかかがでしたでしょうか?
コンサル業界のインターンは参加するためハードルは高いものの、参加することで大きなメリットのあるインターンシップです。
コンサル業界を志望する学生は今すぐに対策を始めた方がいいでしょう。
近年のインターンシップ事情をみていると、外資系コンサルファームだけではなく内資ファームでも短期インターンシップ=本選考のような意味合いを持ちつつあります。
既にその時点でふるいにかけられるということを考えると、大学3年の早い時期や1、2年生の頃から準備をしておくと安心ですね。
長期インターンシップであれば、大学1・2年生からでも参加することが可能なので、今からの参加を検討してみてはいかがでしょうか?
先輩コンサルの考え方やスキル間近で学ぶことで、選考突破の実力がつくだけではなく、コンサルタントとして本質的な力が身につくと思いますよ。