まずは、今どんなインターンをされているのか教えてください。
完全フルリモートで、N高グループに通う生徒さんを対象に「進路サポート」を担当しています。Zoomを使って生徒さんと関わることがメインとなる仕事です。
対象は全員高校生ですが、進学先も大学だけじゃなくて専門学校や就職などさまざまで、本当に幅広い進路に関わっています。実はリアルな職場には一度も出社したことがありません。入社してからずっと完全オンラインで、自宅から画面越しに生徒対応をしています。
フルリモートを選ばれた背景や、このインターンに惹かれた理由を教えてください。
僕が通っている広島大学のキャンパスは東広島市にあって、広島市中心部からは少し離れていて、周囲も山や田園に囲まれた場所にあります。近くにはインターンどころか、アルバイト先の選択肢も多いとはいえなくて…。大学との往復や生活とのバランスを考えると、通える範囲で働くのはなかなか難しくて。だからこそ、「リモートで働く」という前提でインターンを探し始めた、という流れでした。
探し始めてすぐこの長期インターンを見つけて、「これだ」と思って応募しました。
N高グループという全国規模の学校であることもあって、待遇やサポートがしっかりしていそうだという安心感もありました。
加えて、仕事内容にも魅力を感じました。もともと家族に教師や塾講師が多く、「教えること」にはずっと興味があったんですが、科目を教えるだけでなく、「何のために勉強するのか」といった人生に近い部分で関われる点に惹かれました。
具体的なインターンでのお仕事についてもう少し詳しく教えてください。
業務としては大きく3つあって、1つ目は志望理由書などの「書類添削」です。オンラインで提出された文章を一つひとつ確認して、「この経験はどう深掘りできるか」とか「志望理由としてどう伝わるか」といった観点でフィードバックを返しています。
2つ目はZoomでの「進路面談」です。その日に担当になった生徒さんと話して、勉強の進捗や生活の悩みを聞いたり、「今どの進路を目指すのか」を一緒に整理したりしています。現役大学生としての実体験も交えながらアドバイスすることが多いですね。
3つ目が受験直前期の「模擬面接」で、本番を想定して質問を投げかけたり、その場でフィードバックをしたりします。
実際に生徒さんと向き合う中で、難しさを感じることはありますか?
ありますね。例えばZoomの面談だと「カメラをオフにしたい」という生徒さんもいます。表情が見えない中で、声だけでコミュニケーションを取らなきゃいけないので、最初はなかなか話が弾まなくて、何に悩んでいるのかが分からないこともありました。
特に最初の頃は、自分の声掛けでうまく会話が広がらないこともあって、難しさを感じる場面も多かったです。
だからこそ、そういう「入り口に見えない壁がある」ことは忘れないようにしています。僕も高校生の時はそうだったなと思い出しながら、まずはZoomに来てくれたこと自体を「来てくれただけで偉いね」と受け止めるように心がけています。
そうした難しさがある中で、やりがいを感じる瞬間はどんな時ですか?
進路面談で、最初はなかなか話が弾まなかった子が、ふとした質問をきっかけに自分の好きなことを話し始めてくれた時ですね。表情がZoom越しでもパッと変わるのが分かって、「あ、この子は本当はこういうことに興味があるんだな」と掴めた瞬間は、すごく嬉しいです。
そこから迷っていた学部選びが前向きに決まっていったり、次の面談で「調べてみてここにすることにしました」と報告してくれたりする生徒さんが何人もいて。最初は距離があった相手と少しずつ信頼関係ができていく過程を実感できた時に、一番やりがいを感じます。
幅広い進路に対応する中で、知識面はどのようにカバーしているんですか?
まず前提として、受験や就職に関する知識は、研修や資料を通してしっかり学べる環境があります。入職後にロープレなども行いながら、実際の対応に入る前に準備ができるので、未経験でも安心してスタートできます。
また、実務に入ってからも、一般受験・推薦・就職など生徒の進路に応じて、経験のあるTA(ティーチングアシスタント)や職員の方がサポートしてくれる体制になっているので、専門的な部分を一人で抱えることはありません。
N高グループの生徒さんは進路も本当に多様ですし、それぞれの背景や状況も違うので、一人ひとりに合わせて向き合う必要があると感じています。
その上で、所属している総合科学部で幅広く学んできたリベラルアーツの知識も活きていて、生徒が興味のある分野を話したときに視点を広げるような関わりができ、学びがそのまま仕事に活きている実感があります。
実際に働いてみて、フルリモートでの仕事の進め方はどう感じましたか?
パソコンの中に会社がそのまま再現されているようなイメージですね。
出勤すると、まずZoomで職員さんやスタッフが全員集まって朝礼から始まります。挨拶や出欠確認をして、その場で質問もできます。
リモート環境では、自分から助けを求めないと周りが気づきにくい一方で、声をかければすぐにチャットに人が集まってサポートしてくれます。至急連絡を取れるような仕組みもあって、「言えば必ず誰かが見てくれる」という安心感は大きいですね。
具体的な働き方や勤務環境についても教えてください。
パソコンは支給されるので、自分であれこれ準備する必要はありません。自宅のインターネット接続があれば大丈夫です。
ただ、生徒さんの個人情報を扱うので勤務ルールはしっかりしていて、「自宅の、勤務中の会話内容が外部の方に聞こえない環境」でしか勤務できません。なので、フルリモートと聞いて想像するような、大学の空きコマにカフェで働くといったことはできないです。
出社のための移動がない分、大学からそのまま切り替えて働けるのはリモートならではだと思いますし、生活の中にうまく組み込めている感覚はありますね。
同じインターン生との関わりはありますか?
あります。全国に仲間がいるのが、この仕事の面白いところですね。
北海道や長野などいろんな地域の人と一緒に働いていて、朝礼で天気の話をするだけでも「同じ場所にいないのに一緒に働いてる」感覚があって不思議で面白いです。
オンラインでも気軽にやり取りできますし、困ったときに相談するとすぐ反応がもらえるので、距離を感じることはあまりないですね。
実は同じ大学の学生もいるんですが、リアルではまだ会ったことがなくて。笑
キャンパスですれ違っているかもしれないのに画面越しだけっていうのも面白いなと思っています。
長期インターンを始めてからご自身の中で変化したことはありますか?
一番大きいのは、「相手に合わせて伝え方を変える力」が身についたことです。
もともと話すことには自信があったんですが、このインターンを通して、自分の当たり前が必ずしも相手に伝わるわけではないと実感しました。同じような悩みでも、相手によって響く言葉は全く違います。
その経験を通して、相手の反応を見ながら伝え方を調整する意識が身につきましたし、「どう伝えれば相手にとって価値のあるコミュニケーションになるか」を考えるようになりました。
また、フルリモートという環境で全国の生徒さんと関わっているからこそ、より多様な価値観や考え方に触れられている実感があります。もし限られた地域の中だけで働いていたら、ここまで幅広いケースに向き合うことはなかったと思いますし、この環境だからこそ得られた経験だと感じています。
最後に長期インターンシップを検討している学生さんにメッセージをお願いします。
最初は「自分にできるのかな」と不安に思う方も多いと思いますが、正直、このインターンは「こういう人じゃないとダメ」という環境ではありません。
生徒さんもTAも全国から集まっていて、それぞれ全然違うバックグラウンドや考え方を持っているので、いろんな価値観に触れながら働ける環境です。
実際に働く中で、いろんな高校生と向き合うことで、自分自身もすごく刺激を受けています。悩んでいる姿に考えさせられたり、前向きなエネルギーをもらったりすることも多いです。
フルリモートだからこそ、全国の人とつながりながら、誰かの人生の分岐点に少し関われる。こうした経験はなかなかできるものではないと思います。
不安があっても大丈夫です。まずは自信を持って一歩、踏み出してみてほしいなと思います。