株式会社そるとの営業インターンシップ生。
上智大学4年。大手人材系企業の内定者。東南アジア、中東、ヨーロッパ、アフリカと計23カ国を放浪し、旅先で出会ったアフリカの企業で海外インターンを経験し、帰国後は国内のSEO会社Webマーティングの長期インターンシップを経験。
現在は、株式会社そるとの営業インターンとして、日本最大級の長期インターンシップサイト「ゼロワンインターン」の法人営業を行っている。
この記事の目次
タンザニアで営業インターン中にまさかの逮捕!?
某大手人材系企業の内定者が、営業力を鍛えたいとのことで、当社株式会社そるとに営業インターンとして入った。見た目はシュッとしていて、上智大学出身、SEOのマーケティングコンサルのインターンシップを経験していたという経歴から想像する通りの、クールで非常にスマートな印象を受けるMくん。
社内に早く溶け込んで欲しいなと開いた歓迎会で、話のとっかかりでバックパッカーの話を振ったら、とんでもない話が飛び出した。ほんとに人は見かけによらないなと。人に歴史あり。
大学生のうちにやるべきこと、やってよかったこと7選
バックパッカーのデビュー戦は高校3年生
ーバックパッカーにハマったのはいつ?
高校3年生の時に読んだ沢木耕太郎の「深夜特急」という本を読んで、そのスケールのデカさに惹かれました。お金を盗まれたとか、娼婦の館で生活していたとか、日本ではなかなか起きないことが、海外では当たり前のように毎日起きていて。
言葉では説明できないんですが、自分の知らない文化が海外にはあるということが当時とても衝撃で、翌週には親に頼み込んで、中国に出発しました。バックパッカーとしてのそれがデビュー戦です。
ー随分早いね。中国では何をしたの?
とにかく海外に行くこと自体が目的だったので、とくに何をやるとかは決めてなかったです。唯一自分の中で決めていたミッションが「万里の長城までヒッチハイクで行く」だったので、まずは片言の英語とボディランゲージでヒッチハイクしました。
けっこうシャイなタイプだと自分では思っていましたが、海外だと恥ずかしさが全くなくて、とにかく開放的な気分で何でもやれちゃう気がしましたね。
ー実際にバックパッカーを経験してみてどうだった?
とにかく最高でした。なかなか分かり合えないのがとくに面白かったです。文化も違うし、言葉も違うので、空気を読むというか、暗黙の了解みたいなのが一切なくて、コミュニケーションを深く取らないと何も通じないし、深く話込んだとしても、やっぱり理解し合えないというのが普通で。これまで他人の目を気にして生きていたのが、アホらしく感じましたね。
その中でも何人か友達もできて言葉を超える、文化を超えるって実感できた瞬間が沢山あって本当に面白ったです。行く前は、中国は反日で日本人のこと嫌いだと思ってましたが、少なくとも僕が会った中国人にそういうタイプの人は一人もいなかったので、やっぱり聞くと見るとでは全然違うんだなと思いました。
大学生活がつまらない。サークル・バイト以外に何をやる?
ケニアのキスムで小学校の3週間の建設プロジェクトに参加
ーその後はどんな国にまわったの?
大学生になって、東南アジア、中東、ヨーロッパ、アフリカを周りました。東南アジアではタイ、マレーシア、シンガポール、インドネシア、カンボジア、ベトナム、ラオス、フィリピン。中東では、ドバイ、カタール、トルコを周って、ヨーロッパではギリシャ、その後アフリカではケニア、タンザニア、モザンビーク、南アフリカと計23カ国を周りました。
ーそれぞれ旅先では何をしてたの?
まずは、1安宿を探す→2有名どころを観光する→3ディープな危ないとこに行ってみる。だいたいこの流れです。バックパッカーの醍醐味は、日本で経験できないような非日常的な経験が日常茶飯事で起きることなので、滞在先の国での生活に慣れたら次の国に移るというような感じでした。なので、旅先でハプニングが起きると、非日常が経験できる!と内心ガッツポーズしてました。
あとは何か誘いをかけられたら、とりあえず参加していました。ケニアに行った時は、キスムで小学校の3週間の建設プロジェクトを経験しました。僕の参加したチームは小学校の外壁を積み上げを担当したのですが、赤土を掘るところから初めて、レンガのようなものを一つ一つ積み上げていって。ケニアはけっこう時間にルーズなところがあって、僕自身は日本人のチームとケニアのチームをまとめたり、KPI管理をしてました。
顧客先を出たら、突然黒人警察官に囲まれて、そのまま連行
ーヒッチハイクで一番すごい経験ってどんなことがあったの?
じつは、僕タンザニアで逮捕されたことがあるんですよ。
ーえ?マジで言ってるの?そのレベル感が来る覚悟はしてなかったんだけど。。
マジなんですよ。アフリカを周っていた時にタンザニアに行った時にある企業の経営者と話があって、そこで営業のインターンをさせてもらったことがあるんです。スワヒリ語でテレアポしてました。
ある日、あるアポ先の企業を出たら、入り口に黒人警官が集まっていて。明らかに僕を待ってるんですよね。そして逮捕すると言われました。必死に英語とスワヒリ語で理由を聞いても、警官のスワヒリ語は同じスワヒリ語でも僕が知っているものと違っていて、会話にならなくて。訳も分からずそのまま警察に連行されました。
警察署に行って、これにサインをすれば自由になれるよと言われて出された書類には、不法入国を認めるというものが書かれていて。僕はビジネスビザもあるし、完全に濡れ衣だったんですが、その日パスポートを家に忘れてしまってそれが証明できなくて。家にあるから一緒に取りに行こうと言っても、認めてもらえず。
2〜3時間取調室みたいなところで、ドアには黒人警察官3人、対面の席には5人の黒人警察官が並んで座っている状態で、威圧的に机をドンドン叩きながら、ここにサインをしろと求めてきました。でも全く事実と異なるのでサインを断り続けていたら、最終的には留置所っていうんですかね、牢屋に入れられたんです。
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ー・・・
そこは200人位の囚人が広場みたいなところに収容されていて、部屋の指定もとくにないんです。部屋に扉すらなくて出入り自由。部屋割りは留置所内の囚人リーダーみたいな人が決めるんですが、陣地の取り合いでいつも囚人同士が争っていました。囚人が争うと警官がこん棒持って入ってきて、1時間に1回はどこかで骨が折れる音が聞こえるんです。
僕が最初割り当てられた部屋は1畳に3人という部屋。全員が立ってギリギリ入れるレベルでした。留置所のリーダー格の人に自分は日本人だと言ったらなぜか気に入ってもらえて、そこのエリアで一番広い、6畳で15人の部屋に移されました。そこの部屋の人はほとんど強盗や民族間の争いで人を殺した囚人とかで、怯えていましたが、スワヒリ語教えてくれたり、読んだ新聞をまわしてくれたり、終始優しくされてびっくりしました。
ーなんかプリズンブレイクの世界だね。メキシコ編のやつ。その状況からどうやって出たの?
詳細は僕も分かってないんですが、国際法か何かで、外務省の人に電話できる権利があるんですよ。それで外務省に電話をして助けに来てくれました。話をしたら、ビジネスビザもあるし、パスポートもあるし、全く問題ないとのことでした。完全に濡れ衣だから100%出られると。むしろ、よくサインしなかったなと褒められました。あそこで黒人警官の圧力に屈してサインしたら本当に逮捕され、もう外務省はタッチできなかったと。まさに九死に一生を得ました。
手続きで1〜2日はかかるということで、その間は6畳で15人が重なるように寝ていました。
外務省の人から後ほど聞いた話では、ライバル会社が警察に対して変な情報を流してそれによって僕はマークされていたみたいで。たしかに今思えば汚いTシャツに半ズボン、ひげ面で営業していたので、怪しさMAXだったかもしれないですね。
僕以降も同じように連行される日本人が頻発したみたいで、以降外務省の中でその手の案件を”M案件”って呼ばれているって聞いて、なぜか誇らしかったですね笑
ー笑いどころが分からなかったよ。で、その後はどうしたの?
解放されて、すぐその日にインターンに復帰しました。もうこれ以上のことは自分の身には起きないだろうと思うと、そこから吹っ切れましたね。スワヒリ語を猛勉強して、今は英語よりも喋れるようになりました。「僕は無罪です。」っていうスワヒリ語をまず完璧にマスターしました。
その後は、中古車販売の営業をしていました。英語とスワヒリ語でテレアポ数百件して、なんとか2件のアポゲット。インターンながら現地人の部下もできました。結局車は1台も売れなかったのは無念です。自分の営業力不足も痛感したのと、アフリカの商習慣も分かるようになってきました。
その経験を活かして、アフリカに進出を検討している日本企業の現地の市場リサーチとかもしていました。
日本に帰国したのが大学3年生で、すっかり周りは就活ムードでした。アフリカで営業は経験したのでそれ以外に経験をしたいなと思い、ITのスキルを何かつけたいなということでベンチャーで勢いのあるSEO会社で約10ヶ月程WEBコンサルの経験をしました。SEOの知識は将来も役立つと思うので、本当にいい経験ができたなと思っています。
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ーなんで、そるとで営業インターンをしようと思ったの?
海外で営業経験はありますが、国内で法人営業の経験がないので、それを経験したかったからですね。某人材系大手企業に就職を決めたんですが、やっぱりそこで活躍するためには今のうちから営業力鍛えておきたいなと思いまして・・・
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Mくんへのインタビューを終えて
知らぬ間にすごい学生をインターン採用していました。何気なく質問したことの回答が、想像を2つ3つ超えていた。まさに人に歴史ありだなと痛感。こんな壮絶な人生を経験してきた学生がうちに流れ着いたとは。
Mくんの印象は、ロジカルなタイプで、スタイリッシュな働き方を好みそう。泥臭いことが苦手そうだけど大丈夫かなと、なんなら心配してました。でも地頭良さそうだし、素直そうだから、受け入れてみよう位の感じでしたが、イメージが完全に覆りました。これはいい意味で。
もう10年近く人材業界にいて、面接も何百人もしてきたので、それなりに面接は得意な方だと勘違いしていましたが、やっぱり人を見抜くっていうのは難しいですね。
そしておそらくこれまでの面接でも本当はすごい面白い人を、その人の魅力に気づかず面接で落としてしまったのだろうなと思うと、本当に面接って難しいなと思いました。
うちは新卒採用するなら長期インターンシップからと決めていますが、やっぱり面接だけでお互い分かり合うのは難しいので、この方法がうちには合ってるなと実感した出来事でした。
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