世界初の新規事業を次々立ち上げる社長。企画のコツは?

[プロフィール]

後藤稔行(ごとう としゆき)

ジー・ブーン株式会社 代表取締役

東洋大学経営学部経営学科出身。卒業後、アパレル・ブライダル業界向けのイベント企画・運営会社に入社。見た瞬間に思わず「すごい!」と、心を魅了する空間演出を大事にし、独自の視点で爆発的な成果を挙げる。その後、2006年にジー・ブーン株式会社を起業。会社と社員の夢を同時に叶えるドリーム企業という新しい経営手法をはじめ、五感を刺激する夢の会議室「アイデアの城」事業や戦国武将と花魁衣装専門のフォトスタジオ「姫と侍」(タイ・バンコク)事業といった世界初の事業を次々にカタチにしている。

 

世界で唯一のユニークなビジネスが話題を呼び、『スッキリ!!』をはじめとしたテレビ、雑誌など多くのメディアに出演実績があるジー・ブーン株式会社。

誰も思いつかないような企画・アイデアは一体どのような背景で生まれたのか。アイデアを出すためのコツは何なのか。代表の後藤さんに伺ってみた。

 

世界に一つだけの会議室!斬新な新規事業が立ち上がった背景とは?

 

質問:いきなりですが、こんな施設初めてでびっくりしています・・・

そうですよね。笑 ここは当社が運営している「アイデアの城」というレンタル会議室です。この部屋は、不思議の国のアリスを題材にしています。他には、魔法学校をテーマにした王宮の部屋なんかもありますよ。

 

会議室という名前がついてますが、撮影会や誕生パーティ、結婚式2次会から採用説明会、送別会、商品発表会等、使用用途は様々です。

 

総工費1億円かけて完成させた甲斐もあり、おかげさまでテレビや雑誌など色々なメディアでも取り上げてもらっています。

 

質問:本当にテーマパークにきているみたいです!そもそも何でこのような会議室を作ろうと思ったんですか?

 

当社はタイでも事業を展開しているんですが、現地の成長スピードや勢いって物凄いんですよ。

 

それを目の当たりにして、アジア諸国に負けないためには、高度成長期に必要とされた模倣する力ではなく、斬新なアイデアや発想ではないかと感じたんです。

 

よくよく考えると、アイデアが生まれる場である会議室って、白い壁に椅子とテーブルがあって、みたいな。面白みがないじゃないですか。

 

そんな空間じゃ既成概念を打ち破るアイデアって生まれづらいなと思ったんです。固定観念から外れて新しい考えを生み出すには、非日常的な環境が必要だなと。

 

そんなところからアイデアの城が誕生しました。ここなら何かいいアイデア出そうだよね!という非日常を感じてもらえるように、豪華な内装に加えて、アロマやBGMで五感を刺激する空間を演出しています。

 

社員の思いから生まれた海外で話題の新ビジネス

質問:確かにいるだけでワクワクするアイデアが出てくる気がしますね。そういえば、先程タイのお話がありましたが、そちらもかなり話題になっているそうですね。

 

そうですね。タイでは、外国人が戦国武将の甲冑や花魁の着物を身に付けて撮影ができる「姫と侍」というフォトスタジオを運営しています。世界でも唯一、侍やお姫様になれる場所として現地では大人気ですよ。

 

一流ホテルのインターコンチネンタルホテル内にあることもあって、タイ現地だけではなく世界中の人たちにご利用頂いています。

 

今後、このフォトスタジオをアジア20カ国に展開していきたいと思っています。

 

 

質問:そんなフォトスタジオ世界でもここだけですよね。そういえば、起業当初からタイ進出はお考えだったんですか?

 

いえ、全く考えてなかったですね。実は、この事業もプライベートでタイ旅行に行った社員が「タイと日本を繋ぐ面白いことをしたい!」と言い始めたのがきっかけなんです。

 

質問:そうなんですか。そこから本当に事業化しちゃうってすごいですね。とはいえ、いきなり海外でってそんなに簡単ではないと思いますが。。

 

私含めて社内には誰も海外ビジネス経験のある者がいなかったので、最初は大変でしたよ。

 

そもそも、フォトスタジオをやろうっていうのも後から決まったことで。まず最初に現地に会社を作って、オフィスを借りました。そこから初めて何の事業をしようか考え始めたって感じですね。

 

質問:えっ、それってもう逃げられない状況ですよね。

 

逃げられないですね。とにかく売上がないと事業が立ち行かないので、寝る間を惜しんで色々な事業プランを考えました。当初は、日本の工芸品や雑貨品を店舗やネットで販売したりしていたんですが、あまり上手くはいかなかったですね。

 

試行錯誤をしている中で、ふと、これあったら皆の目に留まるんじゃない?っていうジャストアイデアで、店頭に武将の甲冑を置いてみたんです。そしたら「これは売ってないのか?」っていうお客さんが予想以上に多くて。これはいけるかもしれないと思いました。

 

甲冑は日本の伝統ですし、日本とタイを繋ぐというそもそもの目的にも合致する。それで現在のフォトスタジオという形が生まれました。

 

 

人々を驚かせるアイデアを企画するコツは、とにかく動くこと!?

 

質問:ちょっと話は変わりますが、後藤さんが新しいアイデアや企画をするために意識していることって何かありますか?

 

今のタイの話に通ずるところがあるんですが、僕の場合、まず行動せざるを得ない環境を作ることを心がけています。

 

例えば、アイデアの城の立ち上げの時も明確な事業プランが決まる前に、まず先に部屋だけ借りてしまいました。事業が決まらなければ赤字だけ発生していく状況なので、頭ひねるしかないですよね。それこそ誇張なく、考えすぎて夜中吐く位考えました。

 

新しいアイデアってそんな簡単に出てくるものじゃないので、ただ面白い案を出そう!って意気込んだところで途中で挫折してしまうのが普通です。

 

僕は自分に言い訳しない人間なんて誰一人いないと考えていて、意思の力だけで頑張るのは無理だと思っています。だからこそ、逃げ場がない、自分に言い訳できない環境作りというのを大事にしてます。

 

質問:誰も思い付かないような企画やアイデアは、一瞬のひらめきで生まれるわけじゃないんですね。

 

そうだと思いますよ。初めから何が売れるかを分かっている人なんていないです。

 

新卒採用の説明会でも学生によく伝えているんですが、頭がいい人が陥りがちな誤ちというのがあって、それは、初めから答えを見つけようとしてしまうこと。でもそれって実際にはほとんど無理なことが多いです。最初はとにかく行動。その中で答えを探っていくことが大事だと思います。

 

これは僕自身の行動指針にもなっていて、部屋には、毎日見える場所に「とにかく動け」っていう言葉を飾って嫌でも目に入るようにしています。正しいか、面白いかなんて初めは分からないけど、止まらずに手と頭を動かし続けることで世に無い新しいものが生まれると思ってます。

 

僕自身、有名な広告会社にいたわけでも起業前から事業立ち上げ経験があったわけでもないですが、この習慣を通じて、自分の企画にある程度自信が持てるようになっていきました。

 

就活と婚活は同じ。価値観を合った会社を見つけることが大事。

質問:学生にとっても良いメッセージになりますね。他に後藤さんが採用の際に大切にしていることって何かありますか?

 

当社の新卒採用では、必ず学生に自分の夢を聞くようにしています。社長になりたい、海外に住みたい、どんな内容でも構わないんですが、その人がどんな性格で将来何を実現したいのかを最重要視しています。

 

というのも、自己分析やES、面接対策など就活テクニックを身に付けるのに必死で、自分が何をやりたいのか分からなくなっている子が非常に多いなと感じているからです。

 

僕は、就活は婚活と同じだと思っています。結婚相手を選ぶ時、ステータスや外見、お金だけではなく、性格や価値観が合うかが最も大切ですよね。

 

企業選びも一緒で、給与が高いか、知名度があるか、安定している会社か、といった観点で選ぶのではなく、自分の価値観が合っているかを見極めるのが大事だと思います。仕事は結婚と同じかそれ以上に時間を費やすものなので、価値観が合う会社を選んだ方がお互いにハッピーですよね。

 

質問:なるほど。ただ、「やりたいことが見つからない」「これという夢がない」という学生も少なくないんじゃないですか?

 

仰る通り、学生に限らず、自分の夢について真剣に考えたことがあるって人って意外に少ないんです。

 

そこで当社ではドリームデザインセミナーというものを行っています。自分の夢を明確にして、それをビジネスで実現するための方法について考える2時間程度の講習で、他社に研修として提供もしています。

 

新卒の子達にもこの講習を受けてもらい、自分のやりたいことを見つけて、ビジネスで実現していく方法を学んでもらっています。もちろんインターンの方も無料で参加出来ますよ。

 

質問:夢とビジネスを一致させるということですね。実際に事業を立ち上げ、成長させていく力を身に付けるために御社で取り組んでいることってありますか?

 

 

当社では社会人インターン制度というものを実施しています。簡単にいうと、社員が自分の専門以外の仕事に積極的に関わることを推進する仕組みです。例えば、エンジニアがレンタル会議室の運営スタッフをしたり、レンタル会議室の運営スタッフがタイ事業のイベント企画を行ったりします。

 

事業というのを身を以て理解するには、専門知識に偏らず、汎用的な経験を積むことが大事だと思いますよ。

 

質問:最後にインターン参加を考えている学生に一言お願いします。

 

長期インターンシップは、企業と自分の性格があっているのかを確かめる最も確かな方法だと思います。就活に悩んでいる方は、是非一度参加してみるのがおすすめです。

 

当社のインターンシップは、好奇心旺盛で何でも挑戦してみたいと考えている方にとってはかなり面白いと思います。世界でも類がない事業の運営に関わることができるので、企画力や事業を回す力など、今後活躍する上で欠かせないスキルを身に付けることが出来ます。

 

興味があれば是非参加してみて下さいね。

 

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