就活シーズンになると、先輩内定者が内定をゲットするためのコツをアドバイスしてくれる機会が増えます。大学によっては先輩内定者の話を聞くためのセミナーを開催する場合もあります。
でも実は、先輩内定者のアドバイスを鵜呑みにしてしまうことはオススメできません。今回はその理由を解説していきます。
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この記事の目次
先輩内定者のアドバイスを鵜呑みにしてはダメな理由
誰もが憧れる大手企業の内定をゲットした先輩の就活アドバイスは気になりますよね。実際、就活シーズンになると後輩が先輩にアドバイスを求めたり、先輩自ら積極的にアドバイスしてくれたりする機会が増えます。また、大学によっては大手企業の内定者を集めてパネルディスカッションやトークセッションといったイベントを開催するケースもあるでしょう。
しかし、本当に先輩内定者のアドバイスを鵜呑みにしてもいいのでしょうか?そもそも就活は、人それぞれに適した対策やアピール方法があるもので、誰にでも当てはまる正解の方法はありません。アドバイスを参考にするのは問題ないですが、鵜呑みにしてそのまま実施してしまっては、就活で痛い目を見る可能性があるのです。先輩内定者のアドバイスには主に次の2つの落とし穴があります。
先輩内定者も採用された本当の理由は知らない
「エントリーシートの自己PR欄で印象的なキャッチコピーをつけられれば内定をもらえる」「グループディスカッションはタイムキーパーが一番受かりやすい」「留学経験があればいける」といったような先輩内定者のアドバイス。
経験者が語るので一見真実味がありますが、実際のところ、先輩内定者も採用された本当の理由は知らないのです。新卒の就活では内定者に内定理由を細かく説明することはほぼありません。なので、先輩内定者も自分が頑張った、もしくは強みだと思っていることを内定ゲットした理由としてあげているだけなのです。
とくに「〇〇なら大丈夫」といったような極端なアドバイスは非常に疑わしいです。絶対にそれをやっておけば内定をもらえるのであれば、受験者の大半が内定をもらえることになってしまうでしょう。
採用担当者は、基本的な人間性や自社との相性、活躍している人材との能力値の相関など多角的な観点から内定者を選定しています。先輩内定者が「印象的なキャッチコピー」で内定をゲットしていたと思っていても、本当は「自社で活躍している人材に似ているから」という理由で採用している可能性は大いにあります。
先輩内定者のアドバイスはあくまで「そういう点にも注意して対策すべきなんだな」という参考にするに留めておいて、最終的には自分なりに対策していく必要があります。
話を盛っている可能性がある
「面接なんて対策しなくて大丈夫!ありのままの自分を見せればいいよ」「筆記試験なんて勉強しなくても受かるって!」といったようなアドバイスは、先輩内定者が話を盛っている可能性が高いです。
その先輩は本当に対策せず実力だけで内定をゲットした可能性もなくはないですが、極めて稀でしょう。そもそも、それほど優秀な先輩の真似をしても大半の人がうまくいかないのが現実です。堅実に就活対策するのが吉です。
先輩なので後輩にかっこいいところを見せたいものですし、終わったことは意外と簡単に感じられて、過剰に簡単さをアピールしてしまいがちにもなります。でも実際は必死で就活対策しているものです。「簡単にいける」というアドバイスを真に受けて、何の対策もせず就活に挑んだら確実にうまくいかないでしょう。
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先輩内定者から有益なアドバイスをもらうためには
先輩内定者のアドバイスはすべて鵜呑みにするな、という訳ではありません。憶測や感覚によるアドバイスではなく、経験者による具体的なアドバイスは大変役に立つものです。自分でも活用できる有益なアドバイスをもらうためには、次のような質問をしてみるようにしてください。
具体的な就活対策の方法を聞く
好景気で学生有利の就活市場とは言え、内定をゲットすることは生易しいことではありません。それ相応の努力が必要になります。先輩内定者はやはり努力しています。
履歴書・エントリーシートやSPI、面接など、具体的な就活対策の方法について聞けば、先輩ごとに工夫に満ちた対策方法を教えてくれるでしょう。できれば複数人の先輩内定者から具体的な就活方法を聞き、実際に試してみて自分に合った対策をこなしていくようにしましょう。自分に感性や性格が似ている先輩のアドバイスは、とくにマッチしやすい傾向にあります。
どういった企業にエントリーすべきか、どのような就活サイトや就活サービスを利用すべきか、という質問も有益なアドバイスをもらえるでしょう。みんなが応募している企業は倍率が高いので、幅広くエントリーするための企業の探し方は大変参考になるでしょう。また、みんなが使っているサービス以外に、使いやすい隠れた優良サービスがあれば活用すべきです。
最新の就活経験者だからこそ知っている情報がたくさんあるはずです。先輩内定者からアドバイスをもらう場合は、具体的な情報を聞くようにしましょう。
選考を受けた企業の社風を聞く
選考を受けた企業の社風というのも、就活経験者だからこそ知りうる情報です。受けたい企業のすべての社風を自力で知るためには、合同企業説明会や個別企業説明会に何度も足を運んだり、実際に選考を受けたりしなければならず、大変時間がかかるものです。
しかし、先輩が実際に感じた企業の雰囲気を教えてもらえば、自分にマッチした企業の選別がスムーズになります。選考に進むといろいろな立場の社員と面接するケースもあるので、会社説明会だけでは分からない、複数のポジションの社員の雰囲気を知ることもできるでしょう。
自分の気になる企業や特に印象が良かった企業、逆に印象が悪かった企業を聞くと、エントリー先企業選びの参考にもなるはずです。
企業の選考内容を聞く
企業の選考内容もなかなか簡単には知りえない情報です。年度によって選考内容を大きく変える企業も中にはありますが、大半の企業が方針は変えずに選考活動をするものです。先輩の内定先企業以外にも、気になる企業の選考情報を聞くと非常にためになるでしょう。
複数の企業の選考を受けると、共通して注意すべき点やよくある質問についても分かってくるようになります。先輩内定者から普遍的に使える選考のコツについてアドバイスをもらうこともおすすめします。
その他にも変わり種の選考について質問するのもいいでしょう。できるだけ想定外のパターンをなくしておくことで、変わった質問をぶつけられても冷静に対処できるようになります。
選考について具体的な内容を聞くことで、あなたの就活を有利に進めることができるようになるでしょう。
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まとめ
先輩内定者のアドバイスをすべて鵜呑みにするのは危険です。しかし、アドバイスの内容によってはあなたの就活に大変役立つものになります。
憶測や感覚を元にしたアドバイスは参考程度にとどめておいて、具体的な就活対策や選考内容といった、就活経験者ならではのアドバイスを聞いてみるようにしてください。
最後に、言うまでもないですが、先輩内定者は努力して内定を勝ち取った人です。きちんとリスペクトした上で、失礼のないようにアドバイスを求めるようにしてください。