都心に住む学生なら通学や出かける際に何度も利用したことがあるであろう東急電鉄。
鉄道だけでなく、商業施設やホテルなど普段は気がつかないようないろんなサービスが、東急電鉄によるものであることもあります。
また鉄道を基盤とした、沿線地域での都市開発に携われることなどから就活生からも人気の高い企業です。
今回はそんな幅広い事業を手掛ける東急電鉄の事業内容を解明するとともに、企業の歴史や採用情報まで紹介していきたいと思います!
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この記事の目次
東急電鉄の概要
会社概要
会社名 東京急行電鉄株式会社
設立 1922年9月2日
本社 東京都渋谷区南平台町5-6
資本金 1217億2400万円
従業員数 4,402人(2017年3月末現在)
株式上場 東京証券取引所 市場第一部
主要な事業 鉄軌道事業、不動産事業
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東急の歴史・どのように事業を拡大していった?
1922年に前身となる目黒蒲田電鉄の創立がされ、翌年の1923年に目蒲線目黒~蒲田間で全線開通しました。
その後1929年には大井町線(現在の田園都市線)、1932年には東横線が開通するなど東京・神奈川など首都圏を中心として順調に鉄道網を広げていきました。
また鉄道事業に加えて創業初期から取り組んだのが百貨店事業で、東横百貨店を開業したのは1934年のことでした。
1953年には東急不動産を設立し、不動産業界への参入を開始しました。
鉄道事業は次第に路線拡張を行う一方、他社の保有する既存の路線との直通連絡によってより利便性ものとなっていきました。
例えば、1964年に東横線と帝都高速度交通営団(現: 東京メトロ)日比谷線が日吉〜北千住間で相互直通運転を開始したことなどが挙げられます。
2000年代に入ると大型商業施設の建設事業やホテル事業を進めていきました。
渋谷には「渋谷マークシティ」が開業し、ホテル棟には「渋谷エクセルホテル東急」がオープンしました。
こうした交通の便利な都市部での開発に加えて、都市部に直結した鉄道沿線での開発も進めていきました。
田園都市線の南町田駅前で開業された大型ショッピングセンター「グランベリーモール」などがその一例です。
最近の活躍としては2016年から仙台空港の運営事業にも乗り出したことが特徴です。
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業績や動向・業績推移や事業別の傾向は?
平成28年度3月期の時点での営業利益は779億円で、前年度に比べて3.3%の増益となりました。
経常利益も並んで増益となり、764億円となり前年度から9.2%の増加となりました。
交通事業では、安全管理対策として2020年までに東横線・田園都市線・大井町線全64駅にホームドアを設置する計画を進めており、今年度は田園調布駅をはじめとする9つの駅で設置が完了しました。
こうした安全対策工事の結果、営業収益は前年度から3.4%アップの2074億円となりましたが、営業利益は前年比8.8%減の267億円となっています。
不動産事業では、「東急多摩田園都市」の開発をはじめとする「街づくり」事業を主軸として、「渋谷ヒカリエ」「たまプラーザ テラス」「東急キャ ピトルタワー」などのオフィスやショッピングセンターなどの営業は順調な数意を見せています。
それに加えて、二子玉川の再開発プロジェクトである「二子玉川ライズ」が完成したことや、渋谷区に新たな複合施設「渋谷キャスト」を開業し、オフィスフロアでは満室状態に達するなど好調となっています。
営業収益は前年度に大型マンションの販売が相次いだ反動から、1722億円を記録し、13.4%の減収となりました。
一方で営業利益は6.7%の増加となる299億円となりました。
生活サービス事業では、みなとみらい線みなとみらい駅直通の大型商業施設「クイーンズスクエア横浜」などでの店舗売上が好調となりました。
この結果、営業収益は6891億円(前年比7.0%増)で、営業利益は148億円(前年比10.3%増)となりました。
ホテル事業では、外国人旅行客によるインバウンド需要の影響を受けて客室部門を中心に好調となりました。
営業収益は1055億円(前年比1.6%増)で、営業利益は61億円(前年比36.2%増)となりました。
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事業内容・東急を支える4つの事業
東急の事業は、鉄道事業・不動産事業・生活サービス事業・ホテル事業の4つが主軸となっています。
鉄道事業
東横線、目黒線、田園都市線といった東京・神奈川を中心とした鉄道ネットワークを構築するとともに、東京メトロ副都心線との直通運転などでさらに利便性の高い交通サービスの提供を行なっています。
輸送人数は東京メトロに次ぐ民鉄業界第2位となっており、沿線地域はおよそ500平方キロメートルで、首都圏1都3県の約22%が沿線地域に該当しています。
また、他の事業の根幹となるのもこの鉄道事業で、鉄道沿線地域に人の流れや物流をもたらし、新たに商業施設や住宅施設などのニーズに合わせた都市開発を進めるのがビジネスモデルの定型となっています。
不動産事業
渋谷駅周辺の開発を進め、動線の改良や防災機能の強化、自然の共存した「まちづくり」を行なっています。
具体的には渋谷ヒカリエや2017年4月にオープンした渋谷キャストなどの商業施設とオフィスフロアが融合した総合ビルディングの建設が進んでいます。
また最近の最も注目したいのが二子玉川の開発事業で、2015年の二子玉川ライズ第2期グランドオープンにより、33年にわたる大規模なまちづくりプロジェクトがついに完成しました。
「住みたい街」の上位にしばしばランクインする二子玉川でしたが、これからは日本の成長を支える想像豊かな人たちや企業活躍していく、「働きたい街」となること、美しい街並みによって「住みたい街」「働きたい街」「訪れたい街」となることを目標としています。
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生活サービス事業
最近の活躍としては、先ほども紹介したように二子玉川ライズ・ショッピングセンター・テラスマーケットがオープンしたことが極めて大きなトピックスとなりました。
日本初上陸の店舗やブランドが多く出店していることや、二子玉川の都市開発の集大成となることから注目が集まっています。
この事業の特徴は鉄道施設で使用する用地を有効活用していることです。
鉄道施設の上部や地下などの用地の活用も積極的に行い、沿線の魅力づくりに取り組んでいて、具体的には「東急日吉駅ビル」や「東急スクエアガーデンサイト」などが挙げられます。
ホテル事業
東急ホテルズがこの事業の主軸で、北海道から沖縄まで、全国で42ホテル11,905室を展開しています。
2015年8月には、ユニバーサル・スタジオ・ジャパン®のオフィシャルホテルとして、メインゲート正面に「ザ・パーク・フロント・ホテル アット ユニバーサル・スタジオ・ジャパン 」を出店したり、2018年春に「東京ベイ東急ホテル(仮称)」を開業する予定もあるなど新たな試みも多数行なっています。
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【新卒採用情報】東急電鉄に就職するには?平均年収や勤務年数は?
採用人数は?求められる人物像ってなに?
東急電鉄の新卒採用は、総合職と鉄道エキスパート職の2つに分かれています。
総合職は学部学科は不問で毎年40名程度採用されています。
鉄道エキスパート職の場合は、車両技術員・電気技術員・土木・建築技術員などの職種では理系(特に電機系や土木系、建築系の専攻であること)が条件になっているところもあるので注意が必要です。
東急電鉄では、「3つの志」と「5つの行動」を体現できる人材を求めています。
3つの志とは、
- 顧客価値:お客さまが求める価値を追求し続ける
- 共創:互いを高めあい、知恵を結集させて連携を進める
- 挑戦:常に新しい価値の創造に向けて突き進む
の3つです。
5つの行動とは、
- 持っている知識やスキルを効果的に活かし、高い付加価値の創造を目指して考え抜く。
- 市場環境や状況の変化を意識して、スピードを持って行動に移す。
- より高い成果を生み出すために、相手を尊重しつつ議論を尽くし、積極的に合意に導く。
- 困難や障害にもあきらめず、目標達成に向けて粘り強く仕事に取り組み、最後まで確実にやり抜く。
- 知識・技能を積極的に吸収し、活用するとともに、成功や失敗からも必ず何かを学び、次の仕事につなげる。
の5点です。
これらのマインド・行動意識を持って働ける人が東急電鉄で活躍できる人材なのではないかと考えられます。
平均年収・勤務年数は?業界内の他社と比較すると高い?
平成28年3月期の有価証券報告書によると、東急電鉄の平均年収は、750万円で平均年齢は40歳4ヶ月でした。
鉄道業界の他社の平均年収を見てみると上位から、阪急阪神HD 931万円(平均年齢42.2歳)、相鉄HD 841万円 (平均年齢49.5歳)、近鉄グループHD 800万円 (平均年齢46.3歳)、西部HD 793万円(平均年齢39歳)となっており、東急は業界第5位となっています。
また平均勤続年数は18歳6ヶ月で、業界最長の相鉄HDの平均勤続年数が約25年であることや20年以上の平均勤続年数を記録した企業が業界内でも10社近くあることから、東急電鉄の平均勤続年数はごく一般的と言えるでしょう。
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まとめ
東急電鉄の企業研究はいかがでしたか?
「鉄道事業しか知らなかった!」という人もいるかもしれませんが、紹介してきた通り東急電鉄は交通だけでなく、住みやすく働きやすい、そして訪れたくなるようなまちづくりを行なっています。
電車が好きな人やインフラ・交通業界に興味がある人、都市開発事業に携わりたい人などたくさんの人のやりがいをもたらしてくれる企業だと思います。
自分のやりたいことが本当に東急電鉄で達成できるのか、採用を勝ち取るにはどんなことが必要かなど疑問を抱えている学生さんも多いはずです。
ですから、実際に企業研究をするとともにインターンシップなどに参加し、社員の方の生の声を聞く機会をうまく活用すると良いのではないかと思います!
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