インターンシップで興味のある企業や仕事を発見し、いざエントリーや選考に進もうとしたタイミングでよく聞かれるのが「志望動機」。
ほとんどの会社で聞かれることになるであろうこの質問に対し、どのように回答するのが正解なのでしょうか。ここの回答が、合否に関わるケースも決して少なくありません。
採用担当者からしても、自社のどんな部分に興味を持ってくれたのか、どれほどの熱意で応募してくれたかは、重要なポイントです。
ここでは、インターンに応募する際の志望動機の正しい書き方を、例文付きで解説していきます。
残念ながらサマーインターンシップでは、書類選考で落ちてしまったという就活生も本記事を参考に秋・冬インターンに向けて準備をしていきましょう。
この記事の目次
インターンの志望動機には何を書けばいいか
志望動機をわかりやすい言葉で言い換えると「この会社の、この仕事を希望する理由」になります。
会社に対しても、仕事に対しても、選択肢は一つ。この一つの選択肢を選ぶ理由を書かなければなりません。
つまり、インターン先の会社がどんな業界で、どのような事業を行っていて、またインターンシップでは実際にどういった仕事をすることになるのか。そこをしっかりと理解し、なぜ他の会社ではダメなのかということを伝えなければならないのです。
どこの会社やどんな仕事にも当てはまるような、具体性のないフワッとした志望動機を書いても、インターン先の企業からすれば「社名だけを見て適当にエントリーしてきたな」「なんとなくやってみたい仕事だからエントリーしてきたな」と思われてしまい、良い印象は与えられません。
ノウハウ本にあるような、テンプレート化された志望動機はもってのほか。企業の担当者はその道のプロですから、テンプレートを用いた文章はすぐにバレてしまいます。
しっかりと自分の言葉、オリジナルの文章で書くことを心がけましょう。
インターンシップの志望動機を書くポイント
インターンシップを受けようと思っている学生の多くは、まだ志望動機というものの書き方になれていない人が多いはず。
そもそも何を書くべき部分なのか、そこの理解が浅い状態で進めてしまうと、場合によっては的外れな志望動機を書いてしまったり、そもそも受かる可能性が低い状態で、何社もエントリーを重ねなければならない。という事態にもなりかねません。
各企業や自身の経験によって、志望動機として書く具体的な内容は様々に変化します。しかし、絶対に「書くべき」ことは基本的にはみんな同じ。
だからこそしっかりと基礎を固め、志望動機の本質を捉えて対策を練る必要があります。
ポイント①:まずはしっかり企業研究
志望動機で最も大切なことは、なぜその会社のインターンでなければダメなのか、ということを伝えることです。社会には数多くの企業が存在し、同業他社もたくさんいます。
そんな中であえて、その会社でなければならない理由を見つけるためには、企業研究をしっかり行い、その会社に対する企業理解を高めておくことが必要不可欠。
- どんな業界なのか(競合他社や業界順位など)
- どんな事業を行っているのか(商品やサービスなど)
- インターンシップはどんな内容で行われるのか
最低限、これらの情報は調べるようにしておきましょう。
これらは各企業のHPやインターン情報サイトでも簡単に調べられる内容ですので作業に時間はかかりません。
逆に言えば、この部分への理解が浅い志望動機を書いてしまっては、インターンに対する熱意が低いと見なされ低い評価をもらってしまう可能性もあります。
少し大げさな言い方かもしれませんが、志望動機はラブレターだと思ってください。ラブレターを書こうと思ったら、相手の良いところ、好きなところをしっかり書いて、だから好きなんだということを伝えたいですよね。
またそういうラブレターを貰ったら、とてもうれしく思いませんか?会社でもそれは同じ。なんとなく好きですというような志望動機よりも、ここが好き、あそこが好き、と具体的に書かれた志望動機の方が、うれしい気持ちになるものです。
ポイント②:自分がやりたいことを明確に
志望動機を書く前の準備段階として、まずはインターン先の企業のことをしっかり理解する必要がある。ということをお伝えしました。
ここからは企業研究もある程度終わり、実際に志望動機を書く段階になった時に気をつけることを見ていきます。
企業研究で会社の特徴が理解できたら、今度は自分がやりたいことや学びたいことを掘り下げる、自己分析を行います。
志望動機では「貴社の○○に魅力を感じて志望しました」というフレーズをよく目にしますが、それだけではまだ半分程度の完成度。熱意や想いをより強く伝えるためには、なぜ魅力に感じたのか、という理由の解説が必要不可欠です。
自分が今興味を持って取り組んでいることや、将来身につけたいスキルなどがあり、それをもっと深く学べるから魅力に感じている。ということを伝えることで、なぜこの会社でなければならないのか、というメッセージをより強く表現することができるのです。
企業側ではつねに「この学生は何がしたいのか?なぜそれをうちでしたいのか?」を見ています。自分がどんな仕事をしながら、どんな知識を身につけたいのか。志望動機を書くときには自己分析も必ず行うようにしておきましょう。
そして、企業理解と自己分析をしっかり行うことで書かれた志望動機は、その会社の強みと自分の強み、その両方を組み合わせて作ることができているオリジナルな文章となり、より高い評価を得るチャンスになるのです。
インターンの志望動機の例文
それでは実際に、企業の強みと自分の強み、その2つを組み合わせた形で志望動機を作ってみましょう。
あくまでも一例ではありますが、次のような形でまとめると読みやすく、この会社でなければダメな理由も伝えやすいはずです。
現在大学では○○の勉強(活動)をしておりますが、インターンを通して、その知識が実際の現場で本当に活かせるのかどうかを知りたいと思っています。
特に、業界の中でも常に新しいサービスを作り、提供している貴社のインターンシップでは○○が体験できるということを知り、今まさに勉強をしている○○について理解を深めることができることと思い、ぜひ自分の力を試させていただきたく応募いたしました。
貴社のインターンシップを通して、〇〇の仕事への理解を深め、また今後どのようなスキルや資質が必要になるのかを学びたい考えています。
まずはちゃんと企業理解ができていることをアピールするため、事業内容や業界での立ち位置などに言及します。
そこにさらに自身の経験や想いをかぶせることで、より興味関心を高く持っているように感じられますね。
この大学での勉強や活動の部分は、何も現在進行形である必要はりません。子供の頃にした経験や、家族や友人といった自分以外の人のエピソードでも大丈夫。
要は今までにどんな経験をして、どんな気付きを得たうえで、志望するにいたった経緯を書ければ良いのです。
志望動機1つでインターンの合格率は大きく変わる!
インターンシップでの志望動機の作り方はもちろん、この先の就職活動に関しても「正解」というものは厳密には存在しません。しかし、納得のいく活動ができたと思えるようになるには、やはり努力は必要不可欠。
まずはしっかりと企業研究と自己分析を行い、自分の正直な気持ちを相手に伝えることを心がけましょう!
極論ですが、インターンはあくまでも練習。その先には就職活動の本番が待っているわけですから、まずは積極的にチャレンジして、自分自身の経験値をためていきたいですね。