就職活動をしていると、面接やエントリーシートなどで必ずと言っていいほど聞かれる質問、「学生時代に頑張ったこと」。ある意味、この対策が正しくできているかどうかで、選考の合否が占われると言っても過言ではありません。
しかし一方で、その質問の本当の意味や対策についてまで知っている人はそこまで多くはないでしょう。そこで今回は、「学生時代に頑張ったこと」を質問された時、企業側はどんな思いを持っているのか、そしてまたどういった回答を用意すべきなのか、改めて解説していきます。
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この記事の目次
「学生時代に頑張ったこと」は、何でも良い。
「学生時代に頑張ったこと」の例として良く出てくるのが、アルバイトやサークル、ボランティア活動などでしょうか。就活ノウハウでそういった話を見たことがある人も多いと思いますし、実際にそれも見越してボランティアをしている、という人も少なくないかもしれません。
多くの学生は、「学生時代に頑張ったこと」の内容について言及し、少しでも面白い経験を、他の人とは違うエピソードを、と考えてしまっているでしょう。確かに、バックパッカーとして世界を旅した経験がある人や、ボランティア活動で日本中を飛び回った、なんて話ができれば、インパクトとしては強いかもしれません。
しかし実は、企業側にとっては、その人が「学生時代に頑張ったこと」自体は興味の対象ではありません。それよりも、その頑張ったことから浮かび上がってくる学生の人柄や考え方、今後の可能性に興味があるのです。
ですから、はっきり言って内容はどんなことでも構わないのです。それこそ、毎日1本映画を観た、でもいいですし、毎日10回腕立て伏せをした、でも良いのです。
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「なぜ頑張ったのか」そのプロセスに注目する。
企業側の興味があるのは、頑張ったこと自体ではなく、頑張ったことから浮かび上がる学生の人柄や考え方である。ということをお伝えしましたが、具体的にはどういった部分に注目しているのでしょうか。
結論から先にお伝えすると、頑張るにいたった経緯・プロセスに注目しています。
要は「なぜそのような取り組みをし、どんな課題を乗り越え、どのように成長したのか」ということですね。そこにこそ、人それぞれの個性が出るものですし、考え方や今後の可能性なども見えてくるわけです。
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「なぜ取り組んだのか」動機を伝えよう
「学生時代に頑張ったこと」に関して、まずはなぜその課題に取り組んだのかという動機を伝えるようにしましょう。そこから、あなたの人柄や行動理念を相手に伝えることができます。
例えばよくあるボランティア活動においても、「誰かの役に立ちたいから」という理由でやったのと、「友達がやるから一緒にやった」のでは、全然印象が違いますよね?ここがいかに能動的かどうかで、企業側の評価も大きく変わってきます。
また、デザイナーやライターのような、感性を磨くことが求められる仕事に対して、「感性を磨くために映画をたくさん見た」なら納得もできますが、営業職や事務職を志望する際に「感性を磨くために…」と言われても、最悪の場合「だからどうしたの?」となってしまっても文句は言えません。
就活においては、自分が伝えたいことを伝えるということはもちろん大切なのですが、一方で、企業側が伝えて欲しいであろう内容を先読みして、それに合わせて話す内容をカスタマイズする必要があるのです。
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「どのように課題を克服したのか」を伝えよう
取り組んだ内容より、その動機の方が重要ということをお伝えしましたが、もう一つ大切なのが、取り組みの過程で発生した課題に対してどう向き合ったのか、というのも、あなたの人柄を示す重要なポイントになります。
何か一つのことに取り組んでいれば、どこかで必ず困難に立ち向かわなければいけないケースというのが出てくるはずです。
それこそ、「毎日映画を観る」という目標を立てたとしても、旅行に行ったり、実家に帰ったり、毎日と同じような行動ができない日というのは必ずあるものです。そうした課題に対してどのように立ち向かっていったのか。それが、あなたが働き始めた後の、困難に対する立ち向かい方の指標になるのです。
「実家に帰るから無理」と簡単に諦めてしまっていては、仕事においても自分で自分に言い訳をしてしまい、努力を怠ってしまう人材だと思われてしまっても仕方ないでしょう。逆に、そういうことが予想されたから、「前日に2本観るようにした」などと話せれば、事前にしっかりと段取りを組んで、前倒して物事に当たれる人だという印象を与えることもできるはず。
課題に対する向き合い方に関しては、必ずしも話さなければならないというものではないかもしれませんが、この部分のエピソードがないと、話そのものの面白みが欠けてしまい、相手の興味関心を引きにくくなってしまいますから、課題克服に関する話題は必ず盛り込むようにしてください。
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「どんな成長ができたのか」を伝えよう
そして、忘れてはならないのが、その取り組みを通して「どんな成長ができたのか」という点です。これをちゃんと相手に伝えなければ、ただの自己満足で終わってしまいますから注意をしましょう。
先ほどの映画を例に上げれば、「感性を磨くことができた」「レビューが書けるようになった」「新しいコミュニティが出来た」など、色々な成長を語ることができるはずです。
そして、こうして培ったスキルが、その会社の仕事をする上でどんな風に役立てられるのかまで答えられるようになれば、あなたの「学生時代に頑張ったこと」は最強の武器になることは間違いないでしょう。
ともすれば内容にばかり目が行きがちですが、あくまでも自分自身に対する影響に関する部分に焦点を当て、ただのエピソードトークになってしまわないようにしましょう。
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内容ではなく、得られたことを中心に話せば、あなただけのスキルが見えてくる
就職活動において頻出する「学生時代に頑張ったことは」という質問。多くの学生は、頑張った内容自体に力を入れて考えてしまいがちですが、重要なのはそこではありません。アルバイトやゼミ、サークルやボランティアといった話は、正直どの学生でも話そうと思えば話せる内容ですし、採用担当者も聞き飽きた話題と言っても過言ではありません。
そうした中で、いかに他の就活生と差別化できるかは、その取り組みに至った経緯や、取り組み方の中身、そしてそれから得られたものを語る以外にはありません。逆に言ってしまえば、どんなにありきたりな取り組みであったとしても、そこから学べたことの価値が大きければ、取り組み自体の価値も大きくなるということです。
まずは、頑張ろうと思った経緯や動機をしっかり話すようにしてください。それがあなたの人柄を表し、どんなことでモチベーションを感じるのかという指標になるはずです。
そして、その過程の中で起こった課題に対する向き合い方も重要です。ここで逃げを選択してしまっているような人は、企業からの評価も高まりませんし、課題がないまま取り組みを続けていても、話としての面白みに欠けてしまいます。
最後に、取り組みを通して得られたものを再確認しておきましょう。結局のところ、得るものがない取り組みを何年続けても意味はありません。頑張ることでこんなスキルが身についた、ということをしっかりアピールすることで、企業にとって有益な人材であることを証明するのです。
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