苦労を重ね、やっとの思いで獲得した「内定」。就職活動での苦労が報われた瞬間ですね。
しかしその一方で、内定を獲得し、就職活動を終えた途端、急に就職することや社会人としてデビューすることに不安を感じる「内定ブルー」で悩んでしまう大学生が、実はたくさんいます。
内定、入社、社会人デビュー…本来は素晴らしいものであり、そのために努力を重ねてきたにも関わらず、いざそれが目前に迫ってくると不安の方が大きくなる…。
この「内定ブルー」は、そもそもどうして起こるのでしょうか?
今回はそんな内定ブルーが起こる原因と、それに合わせた解消法に関して見ていきます。就活生にとっては、内定をとることこそがゴールになりがちですが、その先の社会人生活にこそ本当の戦いが待っています。
まずは内定ブルーのような不安はなくしつつ、スムーズな社会人デビューを達成していけるように本記事を参考にして頂けますと幸いです。
この記事の目次
就活生の多くが経験する「内定ブルー」。不安を感じるその原因とは?
あまり耳にする機会が少ない言葉かもしれませんが、内定ブルーになる就活生はとても多くいます。
本来であれば喜ばしいことである内定に対してブルーな気持ちになっている。その事実が受け入れられず、あまりそのことを口にする大学生がいないのが、あまり多くに知られていない一番の原因でしょう。
ある意味で、内定を獲得するために頑張ったとも言える就職活動において、なぜ内定をとった途端にブルーな気持ちになり、不安が募ってしまうのでしょうか。
内定ブルーは、いくつかの原因が考えられます
内定ブルーの原因1.自分自身で、その内定に納得(満足)できていない。
就職活動は、第一希望の会社から内定を貰い、納得のいく結果に終わるのが一番ですが、中には、「どこかで妥協をしてしまった、、」と少なからず感じている人もいると思います。
内定獲得まではがむしゃらに進むこともできましたが、いざ内定を獲得し、立ち止まってみると、本当にこの会社で良かったんだろうか。本当に自分はこの会社に行きたいんだろうか。そんな不安がこみ上げてきてしまう。これは内定ブルーになる原因の1つです。
場合によっては、第一希望の企業や心から行きたいと思っていた会社の内定であっても、内定ブルーになる人はいます。
内定ブルーの原因2.家族、友人に内定先を認めてもらえない
もう一つ、内定ブルーの大きな原因となるのが、周囲からの評判です。
家族や友人に「○○という会社に内定を貰った!」と報告したら、おめでとうの前に「聞いたことがない会社だけど大丈夫?」「誰でも入れる会社だね」「もっと大きい会社の方がいいんじゃない?」と否定的に返された経験がある就活生もいるのではないでしょうか。
世の中にはたくさんの会社があり、また就活生やその家族においても、価値観の置き所はバラバラです。
自分では納得がいっていても、必ずしも周りが同じテンションで喜んでくれるとは限らない。その温度差が原因で不安が生まれてきてしまうのもよくある例です。
内定ブルーの原因3.本当に社会人デビューができるのか?変わる環境への不安
小学校から中学校へ、また高校生から大学生へ。周りの人間や環境が大きく変わるタイミングでは、誰しも不安になるものです。
ましてや社会人デビューともなれば、環境の変化の幅は、今までに経験したどの変化よりも大きくなることが予想されます。
ちゃんと仕事についていけるだろうか。結果がでなかったらどうしよう。先輩から怒られたくない。同期に負けたくない。色々な思いが駆け巡ると思います。
内定先の会社うんぬんではなく、こうした「社会人になること」への不安が内定ブルーを引き起こすケースも少なくありません。
「内定ブルー」は誰にでも起こる。正しく向き合い、解消法を探そう
内定ブルーの原因となる主だったものをご紹介してきました。
これを見ていくと、内定ブルーという状態自体は決して珍しいものはないことがわかると思います。
ではここからは内定ブルーになってしまった時、不安な気持ちを軽減するための解消法についてみていきましょう。
内定ブルーの解消法1.ネガティブなことだけではなく、ポジティブな面に目を向けてみる
内定ブルーの時は、様々なことをネガティブに捉えてしまいがちです。
「将来このままで大丈夫なのだろうか」「もっと良い内定先があるのではないか」など、、不安なことばかりが頭を駆け巡ってしまうと思います。
そんな時は一旦落ち着いて、自分の就職活動の努力や無事内定を獲得できたことを認めてあげたり、どの会社でも良い面、悪い面の両方があることを理解してみてはいかがでしょうか。
その上で、自分の就活の軸や内定先に決めた理由を、当時の気持ちになって振り返ってみましょう。
内定ブルーの時はえてして周りの会社や就活生と比べてしまいがち。改めて初心にかえることで、自分が就職時に大切にしていた考えに築き、気持ちが楽になるはずです。
内定ブルーの解消法2.周りの人と気持ちを共有する
内定ブルーになった時によくないのが、自分の中だけで解決しようとしてしまうことです。
不安な気持ちになったら、友だちや同じ内定者仲間などに気楽にそのことを話してみましょう。「実は私もそうで…」という話はいくらでも聞けるはずです。
みんな、初めての環境へとチャレンジするわけですから、不安になるのは当然です。しかし、みんな不安なんだと知ることが出来れば、安心にもつながるでしょう。
実際に最近の脳研究では、不安になった時にそれを言葉にして発することで脳の興奮が抑えられて不安が収まるという結果も出ています。
一人で抱えるのではなく、周りの人へ不安を共有することが大切だということがわかりますね。
内定ブルーの解消法3.新しいことへのチャレンジや遊びなど、別のことに集中する
内定ブルーだと思いながら、そのことばかり一人で考えていても状況はよくなりません。
それであればいっそのこと新しいことにチャレンジしたり、別のことに意識を集中させてみるのも1つの手です。
内定を獲得したあとは、時間的にも余裕ができると思いますので、今までできなかった新しい勉強や趣味にチャレンジしてみたり、思いっきり友だち同士で遊んだりして、別のことに集中する時間を設けるのもオススメです。
どうしても就職先に納得できなければ、就活再開という選択肢もある
これまでご紹介した内容をじっくりと考えた末に、どうしてもその内定に納得ができなければ、就職活動を再開するという手段も残っています。
10月の内定式を終えたものの、不安が大きくなっていくのであれば、他の会社をみることで客観的に内定先を見られるようになるはずです。
結果として、別の会社で働きたいと感じるかもしれませんし、やっぱり内定先企業に入りたいと思うかもしれません。大事なのは、改めて就職に対する自分の気持ちを確かめられることです。
大学4年生の秋・冬以降も就活を継続している会社は多くありますので、仮に魅力的な他社から内定をもらい、その会社で働きたいと心から思うのであれば、今の内定を辞退するという選択肢もあります。
内定ブルーを解消して納得のいく就職を目指そう
内定ブルーはたとえ第一志望に受かっていたとしても起こり得るものです。
しかし、原因があれば解消法もかならずある。まずはその不安を決して自分のものだけにはせず、積極的に公開していくようにしましょう。
そうすることで、不安を外に吐き出しつつ、周りからアドバイスを貰えるようになるかもしれません。
また、就活再開には、大きなパワーが必要となりますから、やらないに越したことはありません。しかし、一方で、そういう道も残されているということを知り、今の状況に縛られ過ぎないようにしたいですね。
内定は本来素晴らしいものですから、ちゃんと自分自身でもその状況を喜べるようになっていただけることを願っています。