この企業で募集中の長期インターン

参加したインターン先企業名: 株式会社共立理化学研究所
参加したインターン: 企画
名前: 青柳 寧央
大学名: 東海大学
学年(取材時): 大学3年生
きっかけは、将来に対する漠然とした不安でした。 何が不安なのか、自分でもはっきりとは分かっていませんでしたが、このまま周囲と同じように、それなりに勉強して、それなりに遊んで、4年間を過ごしていいのだろうかという迷いがありました。 教職課程を履修し、副専攻で経営学も学び、起業イベントやボランティア活動にも参加していました。それでも、今のままで十分とは思えず、もっと何かに挑戦したいという気持ちが強くなっていきました。 そこで思い切って、長期インターンに応募することにしました。 正直に言えば、深く考えたというよりは、行動に移さなければ何も変わらないという気持ちのほうが大きかったと思います。 あわせて、大学で学んでいた化学の分野をさらに深め、将来につながる経験を積みたいという思いや、自分の力で社会の役に立ちたいという気持ちもありました。 そうして、株式会社共立理化学研究所のインターンに参加することを決めました。
出社できる日が限られていたため、オンライン勤務と出社を組み合わせながら、主に開発業務に携わりました。 オンラインでは、アプリのリニューアルに向けたUX改善のための機能テストや、ブランディング業務を担当しました。夏季休暇には実験室に出社し、製品開発に関わる研究業務を集中的に行いました。今年4月からは、新製品の開発にも本格的に関わり始めています。現在もオンラインと出社を併用しながら業務を継続しています。 インターンを通じて得た専門的な知識や考え方は、数えきれないほどあります。 たとえば、大学の実験と違い、企業の研究室では製品開発という明確な目的があり、そのために必要なデータを地道に積み上げていきます。 「なぜこの実験を行うのか」「既存のデータでは不十分なのか」「この試薬を選んだ理由は何か」「安全性やコストへの配慮は十分か」といった問いに向き合う中で、研究に対する認識が大きく変わりました。漠然としていた“研究”という言葉の意味が、実体を伴って深まったと感じています。 また、分野を問わず役立つ汎用的なスキルも多く身につきました。 研究内容を分かりやすく伝えるには、情報の取捨選択が欠かせません。資料を整理し、訴求力のある形でまとめる力や、想定外の質問に対して自分の知識をもとに論理的に答える力も磨かれました。 こうした経験を通じて、社会人として求められる基礎的な力を実践的に学ぶことができたと感じています。
新製品のアイデアを提案し、それが採用されたこと、そして実際に研究開発を任されたことが、最も印象に残っています。 当初は、研究・ブランディング・アプリ開発の3つの業務に携わっていました。さまざまな立場から市場を見つめる中で、現役大学生の視点だからこそ見つけられたニーズがありました。 そのニーズの検証のために、市場調査の範囲を日本だけでなく、中国・インドにまで広げたこともあり、提案が正式に採用されたときには大きな達成感がありました。 さらに驚いたのは、そのまま開発担当として任命され、実験計画の立案から実験の実施、結果の分析、次の計画への反映まで、一連の研究プロセスを担当することになったことです。 化学分野では「研究職は修士博士が当たり前」と言われることも多く、学部生のうちからここまで裁量を持たせてもらえるとは思ってもいませんでした。 こうした経験を得られたのは、定期的に行われる1on1面談で「研究業務にも携わりたい」と希望を伝えたことも影響していると思います。 もちろん放任ではなく、社員の方々の丁寧なアドバイスやフィードバックもあり、今も着実に力をつけている実感があります。
最も魅力的だと感じたのは、部署や年齢、国籍に関係なく、誰かの「やりたい」という気持ちを全員で応援する文化です。 私が初めて新製品の提案資料を作成することになり悩んでいたとき、先輩社員の方々は快く相談に乗ってくださり、資料の方向性や表現の工夫について親身にアドバイスをいただきました。 実験計画の段階でも、安全性や手順の妥当性について丁寧なフィードバックがあり、常に前向きに成長を支えていただきました。 また、大学の課題や実習で出社が難しい期間にも、「それでも研究開発を続けたい」と相談したところ、自宅でも安全に実験が行えるよう、必要な機材や資材を整えて郵送していただきました。 「〇〇だからできない」と制限をかけるのではなく、「どうすれば実現できるか」を一緒に考える姿勢は、70年以上の歴史を持つ企業とは思えないほど柔軟で前向きな社風だと感じています。 私自身、非常に多忙な大学生活のなかでインターンを続けられたのは、まさにこの「どうしたらできるか」を大切にする価値観に出会えたからだと思います。 出社が困難でも開発業務に挑戦したいという、前例のない要望にも柔軟に応えていただけたことが、大きな支えとなりました。 ほかにも、魅力と感じた点は数多くありますが、書ききれないので一部だけ記載します。 自由な雰囲気:私服勤務OK。昼休みにコーヒー豆を挽く方、バランスボールに座って働く方、仮眠をとる方など、個性を尊重した職場環境でした。 公平な風土:国籍や学歴、年齢・性別・役職にかかわらず、誰もがフラットに意見できる空気があります。 親しみやすさ:アットホームという言葉以上に、社員同士の関係が温かく、取締役の方がよく飴やキャラメルを配ってくださるような距離感です。 このように、言葉で表しきれないほど、魅力にあふれた会社だと心から感じています。
「社会経験ができる」「就活に有利」といったメリットは、すでに多くの人が語っていると思うので、私からはあまり言われていない魅力を紹介したいと思います。 それは、「インターンでしか得られない人間関係がある」ということです。 大学やサークルでの友人関係、部活やボランティアでの仲間やライバル、アルバイトでの同僚とも違う、インターンだからこそ築ける関係性があります。 お互いの専門や立場は違っていても、共通の目標に向かって知識や経験を持ち寄り、支え合い、時には競いながら一つの成果を目指す――。その中で生まれる信頼や刺激は、学生生活ではなかなか得られないものです。 こうした関係性は、就活のためだけではなく、今後の人生においても大きな財産になると感じています。 「誰かと一緒に挑戦する楽しさ」や「異なる強みを持つ人と補い合って進む力」を、ぜひ多くの人に味わってほしいと思います。