この企業で募集中の長期インターン
参加したインターン先企業名: 株式会社アールライブ
参加したインターン: 事務/アシスタント
名前: 宮澤 篤史
大学名: 慶應義塾大学
学年(取材時): 修士2年
研究だけで大学生活が終わるのはもったいないと思ったのがきっかけでした。 大学院に進学することは決まっていたので、このままだと数年間ずっと研究室と家の往復で、実社会との接点がほとんどないまま社会人になる未来が少し想像できてしまって。同期が就職していく姿を見て焦ったわけではないのですが、「自分も一度、外の世界に出てみたほうがいいのでは」と自然に思うようになりました。 理系の研究はどうしても“机上”で完結してしまうことが多いので、大学の外に出て、リアルな課題に向き合う経験を学生のうちに積んでみたい。そんな気持ちで、長期インターンを探し始めました。
決め手は、ずっと心の中にあった“音への思い”が、アールライブで一気に繋がったことでした。 昔からダンスをしていたので、曲が流れた瞬間に空気がふっと変わる、あの感じがたまらなく好きでした。本当は大学でも音響系に進みたかったのですが、教授の異動や進学のタイミングが重なり、その道はいったん諦めざるを得なくて。 今はAIの研究をしていて、大学で学んでいることと「音」はまったく関係ありません。それでも、“いつか音に関わりたい”という気持ちだけは、ずっとどこかに残っていました。 そんな中でインターンを探している時に出会ったのが、「ハイレゾの自然音で空間をデザインする」というアールライブの言葉でした。ただのBGMではなく、“自然音で聴覚風景を創り出し、人のパフォーマンスを高める”という独自のアプローチに触れた瞬間、「こんな世界があるんだ」と衝撃を受けました。大学では諦めた“音”というテーマが、ここなら挑戦として形にできる。そう直感したんです。 さらに、当時は社員2名という少数精鋭のチーム。「ここなら、インターンでも本気で関われるし、責任ある仕事を任せてもらえる」そう確信して、迷わず応募しました。 振り返ると、この選択は学生生活の中で一番大きなターニングポイントだったと思います。
アールライブは、簡単に言うと「自然そのものの空気感を、オフィスや施設に届ける会社」です。 特徴的なのは、ただの自然音ではなく、ハイレゾリューション技術で独自に森の“原音”を録音しているところ。その音を専用のオーディオシステムで再生することで、川のせせらぎや風の音だけでなく、森にいるときの“空気の厚み”みたいなものまで感じられるんです。 アールライブが大切にしているのは、ただ音を流すことではなく、都市で失われつつある自然環境の情報を取り戻して、居心地の良い空間をつくることなんです。 だから導入先も、大企業のオフィスだけじゃなく、クリニックやショールーム、教育施設など幅広くて、それぞれの“空間の悩み”に合わせて音のデザインを変えていきます。
大きく分けると、システム周りのサポートと、現場でのフィールドワーク、そしてマーケティング・広報の三つを担当しています。 まずシステムサポートでは、自然音システムのインストールや設定、機材の検品・動作チェックなどを行います。 導入先によってレイアウトや環境も全然違うので、「この空間に一番合う形はどれか」を考えながら準備するのは、ちょっとしたパズルみたいで面白いです。まっさらな状態のPCにソフトを入れて、自分の手で“音が出る状態”をつくりあげていく感覚が好きですね。 次にフィールドワーク。 社員の方と一緒にお客様のオフィスや施設に伺い、機器の設置や音響のセッティングをします。 広い会議室や細長い通路、小さな受付スペースなど、場所によって正解が違うので、その場で音を流しながら微調整していくのが楽しい部分です。スピーカーから流れた自然音で空間の空気がふっと変わる瞬間は、何度やっても気持ちいいです。 そしてもう一つがマーケティングや広報の仕事です。 一時期は社長と1対1でWebマーケティングの戦略を考えて、オフィス環境に関する記事を作成していました。公開後はGoogleアナリティクスでアクセス数を見ながら、「次はどう改善するか」を一緒に分析したり。HPの更新やデータ整理など、細かな作業も任せてもらっています。 どの仕事も“誰かの快適な空間づくり”につながっているので、学生のうちからここまで幅広く関われているのは、かなり貴重な経験だと感じています。
一番印象に残っているのは、「自分が準備したシステムが、初めて現場で音になった瞬間」です。 倉庫で何度も検証した機器をお客様先に持ち込み、設置を終えて、いざ再生ボタンを押したとき。 スピーカーから、クリアな自然音がふわっと空間全体に広がっていって、その場の空気が、すっと柔らかくなるのが分かりました。 そのとき、「あ、自分のやった仕事が、ちゃんと目の前の人の環境を変えているんだ」と強く実感しました。 研究で書いているコードは、基本的にPCの中で完結します。でも、この仕事は、自分の手で準備したものが、実際のオフィスや施設の“空間価値”になっていく。その手触り感が、ものすごく気持ちよかったです。
マーケティングの仕事も、とても印象深い経験でした。 最初の頃の僕は「とにかく記事を量産すればいい」と思っていたんですが、社長に「アールライブが届けたいのは“自然と共生する心地よい空間”。その世界観が伝わる文章にしよう」と伝えられてから、一語一語の意味を丁寧に考えるようになりました。 読者にとって本当に役立つ情報は何か。押し売りではなく、価値をどう届けるか。その視点を持って記事づくりをするプロセスは、自分の視野を一気に広げてくれました。 また、大企業との案件に関わった経験も大きかったです。学生の立場ではまず足を踏み入れないような規模のオフィスに同行させてもらい、「こんな場所で仕事をしている人たちがいるんだ」と世界が広がりました。名刺交換や訪問時のやり取りなど、社会人としてのマナーも身につきました。
一番苦労したのは、毎回まったく違う環境で“正解”を探し続けることでした。 アールライブの導入先は、広いオフィスもあれば、クリニックの小さな個室、ショールームのような開放的な空間もあります。部屋の形状もスピーカーを置ける位置も全部違うので、マニュアルをそのまま当てはめられない場面が多いんです。 「この条件なら、どう組むのが一番いいのか」「どこから順にトラブルを切り分けるべきか」 現場ではその瞬間の状況に合わせて判断し続ける必要があって、最初は本当に難しく感じました。けれど回数を重ねるうちに、少しずつ“経験の引き出し”が増えていく感覚があって、似たようなパターンを見つけたり、確認の順番が自然と身についていったり。気づけば、現場で判断するときの迷いが減ってきて、自信がついていきました。
もう一つ大変だったのは、スケジュール管理と報・連・相の精度です。 少人数の会社だからこそ、一つひとつの作業に「自分が遅れたら現場にも影響する」という責任があります。機材の準備や発送を任されたときは、いつどの現場に納品するのか、どの状態で届けるべきなのか、自分の予定と会社の予定をどう合わせるかなど、常に全体を見ながら動く必要がありました。 でも、困ったときにはすぐ相談に乗ってくれる社員の方がいて、「完璧じゃなくていいから、ちゃんと考えて動いてみよう」と声をかけてくれる。そんな安心感のある環境だったからこそ、適切な負荷を受けながら、加速度的に成長ができたと思います。
一番大きかったのは、「仕事を最後まで自分の力で完結させる力」が身についたことだと思っています。 アールライブでは、システムの準備から現場での設置、終わった後の簡単なレポートまで、一連の流れを任されることが多くて。最初は分からないことだらけでしたが、少しずつ自分でスケジュールを立てて、必要な情報を取りに行き、終わったら報告して締め切る、という動きが自然にできるようになっていきました。 学生のうちは、授業や研究の“自分の範囲のこと”だけをやれば完結します。でも仕事は、自分の作業が次の工程やお客様にそのままつながっていく。 その意識が身についたことで、「責任を持って物事を動かす」という感覚が、ようやく自分の中に根づいてきた気がします。 もう一つは、ビジネス全体の流れを理解できるようになったことです。 記事を通じてサービスを知ってもらい、ショールームで体験してもらい、導入していただき、最後は音の調整やメンテナンスまで続いていく。その一連の流れを、いろんな立場から見ることができたのはすごく大きかったです。 「自分の作業がどこにつながっているのか」を意識しながら働けるようになったことは、研究や今後のキャリアにも良い影響が出ていると感じています。
アールライブは、一言でいうと “穏やかで、ほどよくフラット。安心して挑戦できる会社” です。 社長はもちろん、社員の方も含めて、皆さん本当にコミュニケーションが柔らかいんです。 自然音の話になると社長が楽しそうに語り出したり、現場経験の豊富な社員さんが丁寧にアドバイスをくれたり。それぞれに専門性はあるのに、決して堅苦しくなくて、どんな話題でも自然と輪に入れるような雰囲気があります。 困っている様子を見たら「大丈夫?」と声をかけてくれたり、作業がうまくいったら「いいね」とさりげなく褒めてくれたり。インターンだからといって線を引く空気が一切なくて、いつも“ひとつのチーム”として接してもらえている感覚がありました。 少人数の会社だからこそ、任せてもらえる範囲=信頼の証として強く実感できるのも大きな魅力でした。自分の作業がそのまま会社の成果につながっていくし、何かあればすぐ相談できる距離感がある。安心して挑戦できるのは、このチームならではだと思います。 正直、卒業でインターンを離れるのが寂しいです。それくらい温かくて、自分にとって大切なチームでした。
理系の大学院と聞くと、「研究が忙しくてインターンなんて無理そう」というイメージがあるかもしれません。実際、研究はそこそこ忙しいです。 ただ、僕の研究テーマがAI系で、どこからでも研究室にリモート接続できたのと、プログラムを一回回すのに6時間くらいかかることも多くて。その“待ち時間”をうまくインターンにあてるようにしていました。プログラムを走らせている間に出社してシステムを触り、また帰ってきて結果を見る、みたいなリズムです。 システムサポートの仕事は、不定期かつある程度一人で完結できるものが多いので、予定も組みやすかったです。「この日なら行けます」とこちらから提案しながら、無理なく入っていくイメージでした。 ちなみに、大学の研究内容とインターン業務の内容は、ほぼ真逆です。僕はAIの連合学習をやっていますが、アールライブでやっているのは自然音システムの導入やWebマーケティング。専門的な繋がりはあまりありません。 それでもやってこられたのは、「専門性よりもモチベーションの方が大事」な環境だったからだと思います。むしろ、統計やマーケティングに興味のある文系の人の方が、インターンの仕事内容としてはフィットするかもしれません。
かなり大きく変わりました。 それまでの僕は、正直「就職=大企業に入ること」くらいのイメージしか持っていなかったんです。ニュースでも名前を聞く企業ばかりが目に入るし、そこに入れたら安心だろう、と。 でも、社員3名+インターン1名という小さな規模で、アールライブがしっかり価値を届けている姿を間近で見て、考えが一気に変わりました。 「少人数でも、こんなに丁寧に、安定して事業が回っているんだ」と衝撃を受けたんです。ベンチャーや中小企業に対して抱いていた“なんとなく不安定そう”というイメージは、良い意味で完全に覆されました。 そこから、「将来自分が働く場所を選ぶときに、何を大切にしたいか?」を考えるようになりました。規模や知名度以上に、どれだけ任せてもらえるか、どれだけ成長の機会を与えてくれるかといった視点が自分の中に生まれたのは、大きな変化です。
長期インターンは、不安よりも「やってみて初めて分かること」が多いと思います。 僕も最初は迷いましたが、やってみたことで、自分の得意なことや働く感覚が少しずつ見えてきました。 アールライブのように、インターンでもしっかり任せてもらえる環境に出会えると、学生のうちに“仕事の手触り”を経験できますし、その後の就活やキャリアの選択にも確実にプラスになります。 もし少しでも気になっているなら、ぜひ一歩踏み出してみてください。 完璧な理由がなくても大丈夫です。興味の方向に動いてみると、意外なところで未来がつながることがあります。 僕にとってアールライブの経験がそうだったように、あなたにもそういう出会いがあるはずです。