2026.10.07
「AIを使える仕事がしたい」から、顧客の業務を変える開発へ。大学生インターンが向き合う、AIエンジニアの仕事
長期インターンシップに参加しようと思ったきっかけや理由はなんですか?
大学ではデータサイエンスを専攻しています。授業で学んでいることを実際の仕事で使ってみたいと思い、長期インターンを探し始めました。正直に言うと、お金も欲しかったので、稼ぎながら実務経験を積める場所がいいと考えていました。
会社を選ぶときにいちばん重視したのは、AIを仕事で日常的に使えるかどうかです。機械学習エンジニアの募集などにも応募しましたが、面接が本当に苦手で、なかなか通りませんでした。
プロパゲートの面接でもかなり緊張していました。それでも代表の松岡さんが私の意欲を見てくれて、仕事を任せてもらえることになりました。
この長期インターンでどんな経験をしましたか?また、そこから学んだスキルや考え方などがあれば教えてください。
最初に担当したのは、AIを使ったWebサイト制作です。制作方法を解説した動画を見て、すぐに自分で作り始めました。AIエージェントに指示を出しながら開発を進められるCursorというツールを使い、参考になるデザインを探してAIに指示を出し、生成されたページを確認して直していきます。最初は一つのセクションを作るのに1時間かかることもありました。
入社から約3ヶ月で、AIで作ったサイトの最後の仕上げを担当する「ポリッシュ」チームのリーダーを任されました。生成した段階では整いきらない細かなレイアウトやデザインを人の目で確認し、Cursorに指示を出して修正・改善していく仕事です。
この仕事を通じて、どの値を変えると要素の幅が狭くなるのか、余白はどう設定されているのかといった、見た目とコードの関係を覚えていきました。パディングやマージンといった用語を使えるようになったことで、AIにも意図を適切に伝えられるようになりました。「なんとなく見た目を直して」ではなく、どこをどう変えたいのかを具体的に説明できるようになると、AIを使って進められる仕事も増えていきました。
リーダーになってからは、メンバーの育成も担当しました。チームはエンジニア以外の人にも門戸を開いていて、約1ヶ月の研修を経て実務に入ってもらいます。マネジメントの経験はなかったので、大変でした。技術に詳しい人同士なら通じる説明も、初めてサイト制作に触れる人には伝わりません。専門用語を減らし、手順を整理して、説明を受けた人が実際に作業できるかどうかを基準に、研修やマニュアルを作るようになりました。
自分の修正を進めながらメンバーに教え、制作方法も改善する。限られた時間をどう使えばチーム全体の仕事が進むのかを考えるようになったのは、このときからです。
今回の長期インターンを通じて、最も印象的だったエピソードについて教えてください。
サイト制作でいちばん苦戦したのは、デザインの品質でした。AIが作ったページを見て、どこを直せば良くなるのかを判断するには、デザインの知識と経験が必要です。作る人によって仕上がりに差が出ないようにし、ディレクターの確認・修正の負担も減らしたいと考え、AIへの指示の出し方から改善に取り組みました。
そこで、社内のデザイナーさんに協力してもらいました。デザインをするときに何を考え、どこを見て良し悪しを判断しているのかを言葉にしてもらい、それを私がAIへのプロンプトに落とし込みました。サイトを作るたびに、専門家の知見が反映されるようにするためです。説明を聞いて指示を作り、AIの出力を確かめ、思った結果にならなければまた調整する。自分でもデザインを学びながら、これを何度も繰り返しました。
ただ、品質が上がった理由がすべて自分たちの工夫だとは思っていません。AI自体の進化による影響も大きかったです。以前は時間をかけて指示していたことが、新しいAIでは簡単にできるようになりました。それでも、出てきたものを確認して足りない部分を見つけ、改善する仕事はなくなりません。その仕上がりに向き合う経験を積めたことは、今の仕事にもつながっています。
現在はどんな仕事に取り組んでいますか?
現在は、顧客の業務に入り込み、課題の整理からシステムの開発・導入までを支援するFDEモデルのプロジェクトに、開発メンバーとして参加しています。ホテル清掃会社の、清掃の開始・終了時刻の記録や勤怠管理など、紙で行っていた業務をタブレットやパソコンで管理できるようにするプロジェクトです。
チームで役割を分担していて、私が担当しているのは朝礼を分析するAI機能の開発です。清掃現場の朝礼では、前日までに出たフィードバックをリーダーが正しく伝えているか、メンバーがそれに応答しているかを確認する必要があり、これまでは管理者が録音を聞き直して評価していました。私が作っているのは、発言の内容や声の大きさなどを手がかりに、この確認を支援する機能です。
まず社内で使う分析アプリを作り、エンジニアチームの朝礼の録音で検証しながら精度を上げ、顧客向けのシステムに移していく進め方をとっています。その途中で、チーム開発ならではの手戻りも経験しました。音声データの保存方法が、組み込み先のシステムと合っていないことが分かったんです。元のプロジェクトを十分に確認しないまま進めてしまったため、修正が必要になりました。複数人のプロジェクトでは、やっぱり設計が大事だと実感しました。
サイト制作では、意図した結果を得るためにAIへどう指示するかを学びました。顧客向けの開発では、それに加えて、システム全体の構成を理解し、ほかのメンバーと認識を合わせることが欠かせません。自分の担当機能が動くだけでなく、チームで作るシステムの中で使える状態にするところまでが仕事です。担当している朝礼分析AIは、いま顧客が利用を開始する段階まで来ています。
今回参加したインターン先のチームや企業文化の中で、特に魅力を感じた点があれば教えてください。
意欲を見て、仕事を任せてくれるところです。面接が苦手だった私に仕事を任せてくれたこともそうですし、入社から約3ヶ月でチームのリーダーを任されたこともそうでした。エンジニア以外の人にも門戸を開き、研修を通じて実務に入れるようにしているのも、同じ考え方だと感じています。
もう一つは、職種を越えて協力してもらえることです。デザイナーさんが判断の基準を言葉にしてくれたおかげで、AIで作るサイトの品質を上げる取り組みが進みました。今のFDEのプロジェクトでも、顧客へのヒアリングや全体の設計を中心に進めるメンバーと役割を分担しながら、自分の担当機能の開発に取り組んでいます。
最後に、他の大学生に長期インターンシップをおすすめする理由があれば教えてください。
私は、自分の市場価値を高めたいと考えています。身につけたいのは、開発の技術に加えて、デザインやマーケティングの知識、周りと協力してプロジェクトを進める力です。インターンとして複数の仕事に関わる中で、そのどれもを実務で学んできました。
長期インターンのいいところは、必要な知識を学んで、すぐにその場で使ってみられることだと思います。うまくいかなければ何が足りなかったのかを確かめて、もう一度取り組む。学んだことが目の前の仕事に結びつくので、学びもあるし、楽しいです。
次は、任された仕事だけでなく、自分から提案して新しい仕事を生み出すことに挑戦したいと考えています。松岡さんをあっと言わせるような、会社の飛躍につながる提案をするのが目標です。
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