- 社名:アグリマス株式会社
- 設立:2005年11月
- 従業員数:10名
- インターン生数:4名
- 会社詳細:インターネットを活用した介護予防プログラム「健幸TV」の運営、地方創生コンサルティング業務など、地域活性化・介護・SDGs領域の事業を行う。
- お話を伺った方:代表取締役 小瀧 歩 様
(2020/11時点)
コロナで働き先が無くなった大学生の助けになればと思いました
-まず、御社は何をされている会社ですか?
介護予防のための動画サービス「健幸TV」の運営を行っている会社です。
日本全国の調剤薬局や介護施設で、脳トレ動画・椅子ヨガなどの高齢者向け健康促進動画コンテンツを配信しています。
また、健幸TVの運営以外に、国や自治体が牽引する地方創生プロジェクト等にも参画しています。
-長期インターンシップ採用を始めた背景を教えてください。
健幸TVを導入したいという施設や行政からの相談が増えてきたのと同時に、地方創生に関わる国のプロジェクトにも採択されて、社内スタッフの手が慢性的に足りなくなっていました。
そんな時に、知り合いの会社からゼロワンインターンさんを紹介していただきました。
話を聞いてみると、新型コロナの影響で飲食店などのアルバイトが無くなり、働きたくても働けない学生が増えているということでした。
それなら、困っている学生の助けになればと思ったのと、将来的に社員採用に繋がる期待も込めて、ゼロワンインターンさんで募集してみることにしました。
採用後の離職も考え、余裕をもってインターンを採用
-ゼロワンインターンを利用した結果はいかがでしたか?
1ヶ月間の掲載で26名の応募があり、6名を採用できました。
動画と地方創生に関わりたいというパッションと、動画編集スキルの両方を持っていた方々を採用でき、非常にうまくマッチングできたと思います。
-当初から6名の採用を考えていたんですか?
最大で6名くらいかなと考えていました。
週1日から出勤できればOKという条件にしていたので、採用した方も勤務日数は週1日〜3日。6名といっても、ならすと毎日1名いるかいないか、というくらいです。
また、就活や大学の講義などが忙しくなって、勤務できなくなる子も多少はいるだろうなと予想していたので、余裕をもって採用したところもあります。
実際、採用してから3ヶ月が経ちましたが、2名は途中で出勤が難しくなり、継続してくれているのは4名です。
ITリテラシーの高い大学生。アナログ業務をどんどん効率化してくれます
-インターン生にはどのような仕事を任せていますか?
4名のうち3名は、健幸TVやYouTube公式チャンネルの動画制作を行う動画チームです。
健幸TVを導入している企業や行政との打ち合わせに同席し、動画コンテンツのアイデア出しから構成作り、撮影、編集まで行なっています。
残りの1名に手伝ってもらっているのは、地方創生関連業務です。
山梨県の丹波山村の地域興しプロジェクトに参画してもらい、国の研修会に私と一緒に参加し、現地に足を運びながら、地域興しの戦略や効果の予測をしています。
特産品を首都圏で販売するための仕入れ先の開拓や、村民の健康データの分析、ワーケーションを活用した誘致の仕組み作りなど、難易度の高いコンサル的な仕事を私の下で学んでいますよ。
-地方創生や動画に興味のある学生にとっては、とてもやり甲斐がありそうですね。
相当勉強になっているんじゃないですかね。
地域創生の子でいうと、現場の役所や住人と話しながら、企画を考えていくというのは、中々大学の授業だけでは経験できないかなと思います。
国としてもSDGsなど力を入れている分野なので、最先端の知識を得られるというのも面白いポイントです。
例えば、地域創生の企画をする上で、最終的にどれだけの経済効果が見込めるかというデータが必要なのですが、この分析が非常に難しい。そのような分析手法も国の研修会で勉強できます。
-実際にインターンと働いてみて、彼らの仕事ぶりはいかがですか?
やはり優秀ですよね。採用した子達は、全員やる気もあって、とくにITリテラシーが高い。社会人としての素養がついていけば、どこの会社に行ってもすぐに即戦力になれる人材じゃないかと思います。
-例えば、どんな時にインターン生の優秀さを感じますか?
我々がアナログでやっていた業務をデジタル化して、どんどん効率化してくれます。
インターンシップ生の提案で始まったのが、Slackの導入です。
プロジェクト管理はSlackを活用した方が効率が良いということで、インターン生がアカウントを作り、運用方法まで考えてくれました。
それが非常に良かったので、今うちのプロジェクトは全てSlackで管理しています。
あと、オンラインホワイトボードを使ったブレスト方法もインターンが提案してくれました。
我々だけの時は、ブレストでオンラインホワイトボードを使おうなんて考えは出てこなかったのですが、インターンシップ生に聞くと、そういったアイデアがサクサク出てきます。
-学生でSlackを使いこなせるって相当珍しいですよね。
その子が根っからのIT好きで、新しいツールや技術に物凄く詳しかったんです。私たちも驚きですよ。
-ITリテラシーが高い子だったんですね。スキルがなくて育成が必要だった場面はなかったんですか?
もちろん、言葉遣いやメールの書き方など、社会人なら当たり前のことができていない部分はあるので、そこは都度教えています。
素直に聞けないような子だと苦労するかもしれませんが、今いるインターン生は皆、素直に聞いて、次から直してくれるので大変さはありません。
1つずつ教えて、覚えていってもらえたらいいかなと思っています。
動画についても、基本的には動画制作スキルのある子たちを採用しているので、編集ソフトの使い方をイチから教えるといったことはなかったです。
-他に、インターンシップ採用ならではの難しさを感じた点はありますか?
インターンシップだから、ではありませんが、リモート勤務時の時間管理の仕方は、これから考えていかないとなと思います。
家だと終わりなく働けるので、学生に何をいつまでにやってもらうかをきちんと決めないと、リモートワークはうまく機能しないと感じました。
インターン生にも完全リモートで働いてもらった時期もありましたが、今は最低でも週1日は出社してもらうようにしています。
優秀だからこそ、彼らの力を引き出せる会社でいたいです
-長期インターンを受け入れてみて、良かったことや変化を感じたことはありますか?
当初の課題だった人手不足が解消されただけではなく、プロジェクトのスピードは格段に早くなりましたね。
インターンシップ生のITリテラシーや積極性はすごく良い影響を与えてくれました。
社員のみんなも若い人たちと仕事をすることで、気持ちも上がりますし、教わることもあります。
ここから最終的に社員になってくれる子が出てきたら、理想的ですね。
本当に皆優秀で、ビジネスパーソンとして、いつ私たちが越えられてもおかしくないような子たちです。
だからこそ、パートナーとして私たちもちゃんとした対応しないといけないし、大学生のそういう力を引き出せる会社でいないとな、と思います。
-最後に、長期インターン導入を検討している会社に一言お願いします。
今は、新型コロナの影響で長期インターンシップを探している学生が増えているので、これは我々のような中小企業にとってはチャンスですよね。
新卒採用だと、優秀な学生は大手企業に流れてしまいますが、インターンシップ採用であれば、中小企業でも採用可能性は十分あります。
インターン期間中に活躍してくれるだけではなく、場合によっては社員になる可能性があるということも考えるとやらない理由はないんじゃないかなと思います。