- 従業員数:20名
- インターン生数:10名(エンジニア)
- 事業内容:IoT化を促進するための製品・サービスの開発。クラウド中心のIoT開発を実現する「obniz」の開発を手がける。
- CEO 佐藤 雄紀 様
(2020/12時点)
インターン生でも十分戦力になると考えていました
-まず、御社の事業内容を教えていただけますか?
誰でも簡単にIoT開発できる「obniz」という製品を開発しています。
これまでのIoTは、電子回路設計やネットワーク設計などの幅広い専門知識がないと開発ができませんでした。
obnizを使うと、Webの知識だけで、モノとインターネットを繋ぎ、簡単にIoT製品を作ることができるようになります。
-初めてインターンシップを採用したのはいつですか?
3年前です。私が個人的に運営していたWebサイトにエンジニアインターンの募集をしてみたら、それを見た学生が手伝いにきてくれました。
-当時、従業員は何名いたんですか?
その時は、創業者である私だけです。obnizの製品発表もまだしていないタイミングでした。
-中途採用など、他の採用募集も行なっていたんですか?
いえ、中途は募集していなくて、インターン採用のみですね。
-なぜ創業のタイミングで、即戦力の中途人材ではなく、インターンシップを選ばれたんですか?
まだサービス開発中の段階だったので、収益的にフルタイムの正社員を雇う余裕がなかったから、というのが1つ。
もう1つは、中途ではなく、インターン生でも十分戦力になるんじゃないかと考えていたからです。
私自身も在学中に2000万DLのiOSアプリを作ったこともあり、自分で手を動かして何かを作ってきた経験がある学生なら、即戦力になると感じていました。
最後の1つは、私もエンジニアとして、大学時代に色々な会社でインターンを経験し、学びを得てきたからです。そのため、インターンは凄くいいものだなとポジティブな印象があります。
自分がしてきた経験を学生にも提供できたらいいんじゃないかな?という思いもあり、弊社でもエンジニアインターンを募集しました。
-なるほど。そこから現在まで何名の学生を採用してきましたか?
3年間で計15〜16名ですかね。今は10名のインターン生が在籍中です。開発に大変貢献してくれているので、継続的に採用を続けています。
-インターンシップの募集はどのように行ないましたか?
最初の2年間くらいは、個人で運営しているメディアや製品記事、海外のインターンシップ募集サイト経由で採用を行いました。
1年くらい前、インターンを増員しようと思ったタイミングでゼロワンインターンさんを利用しています。
-ゼロワンインターンを導入した決め手は何ですか?
登録学生数の多さとSEOの強さですね。この求人媒体なら、優秀なインターン生と会えそうだと感じました。
-実際にゼロワンインターンを利用してみていかがでしたか?
Node.jsの開発経験があること、個人で何かしらの作品を開発したことがあることを必須の条件にしているからか、レベルの高い子が集まりました。あとは、IoTかロボットプログラミングに興味がある子が多かったですね。
うちは正社員もインターンも完全に技術力重視の採用をしていますが、満足のいく人材を採用できました。
-言語化しにくいかもしれないですが、どれくらいのプログラミングスキルの学生を採用しているんですか?
1人で動的なサービスを作ったことがある学生ですね。
選考の時には、必ず過去に自分で作ったサービスのURLを送付してもらいます。あるインターン生は、自分の部屋の温度を測定するWebサービスを作っていました。温度をグラフ化し、メールで送信するシステムです。
それを見れば、メールがレンダリングできる、現場にあるモノとネットを連携できる、データを保存して表示する、というところが出来ていることが分かります。それであれば、開発を任せられるだろうということで採用しました。
うちは入社したらすぐに開発業務を任せていくので、そこに対応できそうな方を選定していますね。
-なるほど。過去の制作物以外に採用時に見ているポイントはありますか?
数学とJavaScriptのペーパー試験を受けてもらいます。ここがクリア出来るかどうかもポイントです。
学生の専攻や得意分野に合わせて、開発タスクを選定しています
具体的にインターンシップ生にはどのような業務を任せていますか?
obnizを使ったIoT制作事例の開発やobniz導入企業に納品するシステムの開発、説明ドキュメントの作成など、幅広い業務を任せています。
細かくいうと、Chart.jsでHTML上にjsonで流れてくる値のグラフ化、ユーザーログイン画面の実装、Node.jsでセンサーごとの値をRedisに保存し表示するといったタスクなどです。
-学生の育成はどのように行なっていますか?
ある程度、技術力がある子たちを採用しているので、入社してすぐに開発タスクを割り振って実業務に取り組んでもらいます。そのため、いわゆる座学でプログラミングを教えるようなことはしていません。
インターン生のコードレビューは全て私が行なっているので、業務を通じてプログラミングスキルを磨いてもらっています。
-なるほど。学生に任せる開発タスクはどのように決めているんですか?
私がその子の専攻や得意分野に合わせて割り振っています。
例えば、データベースやミドルウェアが得意だったら、SDKの開発に入ってもらうとか、情報発信が得意な子には、ドキュメント制作を任せたりといった具合でアサインしています。
その子にピッタリなタスクが今は無い、という時はその子向けに新しいタスクを考えたりしますね。
やはり彼らにプラスの経験をしてもらいたいという思いはあるので、何か新しく作ってでもその子に合った仕事をお願いしたいなと考えています。
-学生としても嬉しいでしょうね。ただ、企業としては、それって結構大変じゃないですか?
今は私1人でインターン10名のタスク割り振りをしているので、たしかに、そこはかなり大変です。
さすがに1人で見切れなくなってきたので、最近は、プロジェクトマネージャーと私で分担で業務を行なっています。
あと、インターン生に対応してもらいたいタスクを管理システムにいくつか置いて、作業が早く終わったときは、そこから学生が自由に選んで作業できるということも始めました。
大変な面はありますが、その甲斐あってか、これまでのインターン生は全員途中離職せずに卒業まで続けてくれているので、そこは頑張るべきポイントなのかなと思います。インターン生も期待以上に幅広い開発をこなしてくれますしね。
-16名受け入れて、途中離職者が0名というのはすごいですね。
そうですね。IoTに関わるインターン求人はそこまで多くないと聞きますし、彼らも自分の専攻や興味合わせて開発できるのは、面白いんじゃないかなと思います。
インターンは開発の戦力。今後も積極的に採用していきたいです
-インターンシップ採用のメリット、デメリットは何だと思いますか?
メリットはやはり開発の戦力になることです。うちはエンジニア社員よりもインターン生の方が多く、サービス開発を支えてくれているといっても過言ではありません。
また、私たちが提供しているobnizは、IoTの専門知識がなくても使える点が特徴なので、それこそインターン生の子たちでも使えるツールになるように意見をもらえるのもプラス面ですね。
デメリットはそんなに思い付かないですが、、強いていうなら、試験や論文などで勤務できない期間がでるというのはあるかもしれません。
うちはインターン生を多めに採用して、誰かが対応できなくなったときは、アサインを切り替えて他の子にお願いするようにしています。
-ありがとうございます。今後のインターンシップをどのように活用していきたいですか?
積極的に採用していきたいです。タスク割り振りなど学生の管理面で工数をかけなければいけない部分はありますが、そこを差し引いても、もっと採用して良いと思っています。
それこそ、開発に限らず、他のポジションでも活躍してもらえると嬉しいですね。
あと、今足りていないのがインターン生同士のコミュニケーションなので、今後は、インターン生5名くらいでチームを組んで、新製品の開発にチャレンジしてもらう、みたいなことはやってみたいですね。