- 社名:ネットワーク渡辺税理士法人グループ様
- 設立:1979年
- 従業員数:45名
- 学生インターン:1名
- 事業内容:病院・医院・歯科医院に特化した会計事務所
- お話を伺った方:代表 渡辺 貴之様
(2024/6月時点)
当時は業界の先駆けだった⁉初めは受け入れに心配も
-事業の内容を教えてください。
ネットワーク渡辺税理士法人は、医科・歯科専門の税務会計事務所です。税務会計、経営サポート、相続・事業承継、節税対策などのワンストップサービスを提供しています。
弊社は創業から40年以上の歴史があり、豊富な経験と知識で、クリニック経営と院長のライフプランを総合的に支援しています。専門家と若手メンバーが連携し、最新の情報と戦略提案で医院の成長に貢献します。
弊社は税理士法人として、専門性の高い会計業務を中心に、税務相談や会計帳簿の作成などを行っています。
-当時、長期インターン生を受け入れようと思われたのはなぜでしたか?
インターンを受け入れたのは2019年からですね。当時、長期インターンシップが流行りというか、認知されてきて、大卒採用だけでなく、インターン生から入って採用という形が広がってきた時期だったかと思います。今でこそ、会計事務所のインターンは増えてきましたが、当時はあまり多くなかったと思います。会計などを勉強してみたから、そこがどんな職場なのか知りたいというニーズは一定数いますからね。それで、弊社も受け入れを開始しました。
-インターン生を受け入れるにあたって心配なことなどはありましたか?
会計事務所は、単純なアルバイトとは違って専門性が高く、初期段階から、ある程度専門性の高い業務をやっていただいたりするので、それにインターン生が対応できるか心配していた面はありました。
-どんなインターン生が応募してきましたか。
応募時点では、2パターンあったように思います。税理士や会計士になって、お客様を担当してみたいという学生と、もう少し気軽な感じで簿記の知識を活かしたいというような学生たちもいましたね。
-そうなんですね。インターン生には、どんな仕事を任せたのですか?
そうですね。仕事は大きく分けて2つあります。会計などの資格や知識が活かせるような書類作成などの仕事と、お客様を担当する仕事です。どちらもやってみたい方には挑戦していただけますが、まずは総務的な仕事から始まり、会計帳簿や決算書など書類を作成する補助的な仕事を主にインターン生にやっていただきました。
-インターン生にどのように仕事を教えましたか?
担当の社員がインターン生の横についてフォローアップを行い、実務を通じてしっかりと指導しました。研修制度として体系化したものはありませんが、担当社員がマンツーマンで指導する形をとっていました。
弊社には、書類作成など事務業務を中心に行う専門のスタッフがおりますので、インターン生がわからないことがあった場合でも、待たせることなく、すぐに対応できたのが、お互いの仕事効率にとっても良かったところでしょうか。
社内で新人賞を獲得!インターンシップ経験者が活躍
‐当初は、インターン生の受け入れに不安もあったかと思いますが、実際に受け入れてみていかがでしたか?
インターン生の仕事ぶりは非常に良かったです。成長スピードが速く、業務に対する意欲も高かったです。インターンとして働き始めは専門性の高い仕事なので頑張っていただくこともあったかと思いますが、その後、新卒として採用して思ったのは、普通に大卒者で、当社に入社するよりも、インターンからの採用者は、業務に慣れるまでの期間が短縮され、色々な知識がすでにインターン中で蓄積されているので、その後の成長のピードが非常に早かったというのが実感です。
-インターン生が社員として入社されたのですね!渡辺所長やスタッフの方から、積極的に新卒採用の話をされたのですか?
特に、積極的に口説いたという訳ではありませんでしたね。確認はしましたが、意外とするっと入っていただけたような感じでしたので、とても良かったです。インターンとしてすでに弊社で働いていたことで、お互いのミスマッチも防げたかと思います。
‐新卒採用につながったインターン生のその後の活躍はいかがですか?
新卒採用につながったのは三名中一名ですが、インターン期間中に知識と経験を積んだことで、入社後も活躍してくれています。同期入社の新入社員と比べても、非常に高く評価しています。社内の新人賞も受賞するまでに成長してくれました。インターンの頃は補助的な業務中心でしたが、今では担当のお客様も増えてきています。
‐この業界を目指す学生にとっても長期インターンシップは有意義だと言えそうですか?
インターンで経験を積んでもらうことによって、2年目くらいになるとお客様を任せられるくらい早い成長が見込めます。インターン中の助走期間があるのは大きいですよね。意欲的な方だと、早くからお客様を持てることになるのでインターンの経験は魅力ですよね。
インターン導入が業界の人材不足を解消する?!
‐業界としては、新卒採用が厳しいと言われる中で、長期インターン導入は御社にとって意義がありましたか?
はい、今後もインターンの導入は続けていく予定です。税理士業界における新卒や中途の採用は、決して簡単ではありません。新卒の場合、税理士を志望する学生自体が減少傾向にありますし、税理士試験の受験者数も減っており、そもそも業界を目指す若者が少ない状況です。そんな中で、インターンとして来てくれた学生が、新卒採用につながるのは嬉しいことです。これからもインターン生の成長を見守りながら、将来的な新卒採用にもつなげたいと考えています。