- 社名:シティコンピュータ株式会社
- 設立:1989年
- 従業員数:265名
- 学生インターン:1名
- 事業内容:BPO(データ入力、コールセンターなどバックオフィス業務の受託)、システム開発事業、人材派遣事業など
- お話を伺った方:代表取締役 川原様、営業部 岡本様
(2023/9月時点)
中途でも新卒でもなくインターン生がベストである理由
-まず最初に事業内容を教えてください。
主にデータ入力やスキャニング、コールセンターなど、いわゆるBPOと言われるバックオフィス業務の受託を行っている会社です。他にも、システム開発や海外人材の紹介などの事業を行っています。
クライアントは民間企業から国や県などの公的機関まで、幅広くお付き合いさせて頂いております。
現在最も取引が多いクライアントは「官公庁」です。恐らく一度は皆様のお耳に入ったことがある補助金関係の事務局や、コロナ関連のデータ入力も当社が担当しています。
-長期インターン生を採用した背景を教えてください。
営業スタッフを採用しようと考えたことがきっかけです。
中途、新卒などさまざまな採用の形がありますが、私たちが求める人材の1番の特徴は「固執した概念がなく素直であること」でした。
そのため、既に自分のやり方がある程度固まった方を採用する「中途採用」は選択肢になく、新卒かインターン生のいずれかで検討していました。
しかし当時の私たちは一度も新卒採用やインターン生の採用をしたことがなかったため、教育を担当できる人間がいないことや研修制度が精査されていないという問題がありました。
そのため現時点で新卒採用に踏み切るのはリスクが高いと判断、一旦インターン生を1人採用し、マニュアルや研修制度を精査しようと考えました。
-アルバイトやパートという選択肢はなかったのでしょうか?
今回の法人営業の募集では、ある程度自分自身で考え、行動する意思のある方が望ましいと考えていました。その場合、自己成長を貪欲に求める長期インターンの人材がベストなんじゃないかと思いました。
あとインターン生の場合は、新卒として入社してくれる可能性があるという点が大きな魅力ですね。その分こちらとしても研修や教育に時間をかけることができるので、お互いにとって良いことが多い気がします。
採用したインターン生が大手企業を断り新卒として入社!
-インターン生にはどのような業務をお任せしていますか?
海外事業部で日本で働きたい海外人材を受け入れてくださる企業を開拓する法人営業をしてもらっています。
いきなり営業活動を任せたわけではなく、まずは社会人としての基礎である電話対応のマナーから覚えてもらいました。営業を行う商談の場にもできる限り同席してもらい、徐々に感覚を掴んでもらいました。
最初から即戦力になってほしいなどの想いはなく、数カ月かけて業務を覚えてもらうことを前提に私たちは動いていました。
そのインターン生は非常に優秀だったこともあって、想定よりも早く結果を出してくれましたが、どれだけ優秀なインターン生でも、社会人未経験の人材です。
最初がかなり肝心だと思います。
-実際に今インターン生は活躍していますか?
彼女が入社してから1年程経つのですが、今では1人で商談ができるようになり、しっかりと契約を獲得してくれています。
もちろん私たちもフォローはしていますが、もう「社会のことを何も知らないインターン生」ではなく、「心強い会社の仲間」となりました。
現在では、本社への出張をお願いしたり、海外出張への同行を許可したりもしています。
インターン生からしても、任せられる仕事が徐々に増えていって、新鮮さや楽しさを感じてもらいながら仕事をして頂けているようです。
面接の時から明らかに他の学生とは違う輝きを感じていましたが、まさかここまで成長してくれるとは思っていませんでした。
ゼロワンインターンさんには本当に素敵な出会いをいただき感謝しております。
-インターン生の一番の魅力はなんですか?
素直で吸収力が高いことはもちろんですが、1番は「若いエネルギーや新しい考えをもたらしてくれること」だと思っています。
社会や業界に触れてから10年以上たつと、凝り固まった考えになってしまっていたり、「これはこういうものだから」みたいな思考停止状態になってしまったり、気付かないうちにしているんですよね…(笑)
私たちは普段外国人と一緒に働いているため、たくさん自分の常識が壊れる瞬間を経験してきましたが、それと近しいものがあるなと感じています。インターン生は私になかった観点をくれるので「いいねそのアプローチ!試してみよう」と思えることが多いです。
そこがインターン生を採用する1番の魅力だと感じています。
-会社としてはじめて採用したインターン生が新卒入社を決めてくれたのはすごいことですね!
はい、もちろん就職活動はしていましたが、その上で最終的に当社を選んでくれました。
彼女は当社よりも高い給料をもらえる超大手から内定をもらっていたようですが、当社に決めてくれた理由は「会社の雰囲気」や「モデルとなる先輩が近くにいたから」だそうです。
ありがたいことに、良い人がとても多い会社だと言っていただいていますし、彼女の直属の上司が彼女よりも7歳上の頼もしい女性の営業なんです。
よく上司の姿が自分の未来だと言ったりしますが、まさにその自分の未来を示す人間が輝いていたからこそ、入社を決めてくれたのではないかと考えています。
インターン生1人に新卒採用のオファーシートを作成+提案!
-会社からインターン生にアプローチはしていましたか?
はい、非常に優秀なインターン生だったので、私たちもぜひ当社に入社してほしいと考えていました。
そこで私たちは、彼女専用のオファーシートを作成し、提案をしました。彼女の想いや理想とするキャリアなど事前にヒアリングしていたこともあり、その想いを実現するキャリアプランと給与の設定などを行った提案をしました。それも当社を選んでくれた一つの理由になっているようです。
時間をかけてしっかりとインターン生と向き合って良かったと感じています。
-採用に関する今後の展望を教えてください。
今回採用したインターン生のおかげで、当初目的としていたマニュアルや研修制度の精査を行うことができました。
また、新卒として入社も決めてくださり、心から嬉しく思っています。
教育体制が整ったこともあり、新たなインターン生の募集や新卒採用にも取り組んでいく予定です。理想としては元インターン生がインターン生を教える環境を作ることができたら良いなと考えています。
-最後にインターン生の採用を考えている企業様にメッセージをお願いします。
インターン生の採用は、お互いに合うかどうかを確かめることができる点がとても魅力的だと思います。いわゆるミスマッチが起きづらく、納得のいく採用活動ができるのではないでしょうか。
私たちも教育体制が整っていないまま、インターン生の採用を行いましたが、今では教育体制も整い、インターン生も大活躍してくれています。マニュアルや研修制度が整っていない企業も、これを機に教育体制を整えるくらいの気持ちで採用を始めてみてもいいと思います。
少しでも興味があればぜひやってみてください。
料理も作ってみなければ、食べてみなければ、甘いのか辛いのか、美味しいのか美味しくないのか分からないじゃないですか(笑)
最初から全てうまくいくことなんてないので、まずは一歩踏み出してみて、トライ&エラーを繰り返し、改善していくことが大切だと思います。