- 従業員数:3名
- インターン生数:7名
- 事業内容:PRマーケティング事業、企画コンテンツ事業
- 取締役 競 仁志 様
(2021年6月時点)
長期インターンがビジネスモデルの競争優位性を生み出す
-そもそも御社がインターンを始めたきっかけって何だったんですか?
弊社はクライアント様のPR戦略の立案から実行までのトータルプランニングを10年程行っているんですが、トータルプランニングが出来る人というのはある程度の経験を持っていないとできません。そのため、どうしても担当できる人が限られてしまっていました。
今までもインターンを採用したい思いはあったんですが、採用するからにはプロフィットセンター側の道筋が見つけられない限りは採用できなくて。。人を採用する以上はプロフィットを生み出す側で採用したいと言うのが大前提でした。
そんな状況だったんですが、2020年4月にリサーチPRに特化した新サービスを作りまして、それがインターン採用の大きなきっかけになりました。
-どういうことでしょうか?
新サービスというのが、数あるPR手法論の中でも「アンケート調査をもとにしたPR」という部分に絞ったもので。
平たくいうと、「何%の人がこういうことに興味がある」というのをアンケートで取って、企業のメッセージの裏付けとして使っていく方法論です。
アンケート調査に絞ったサービスができると、企画を立てる上での方法論や思考プロセスを、経験に頼らず作り込んでいくことができることがわかりました。
きちんと情報を整理し、客観視ができる学生ならいい企画を作れるようになるだろうなと。
-領域を絞ったことでPRのプロじゃなくても企画ができるようになったんですね。
はい。僕が以前自分で会社を行っていた時にゼロワンインターンさんを使わせてもらっていて、その時に来た学生がとても優秀だったんですね。
それでベイニッチでも学生の力を借りたいなと思ってゼロワンインターンさんにお願いしました。
-それは嬉しいです。ゼロワンインターン利用開始から8ヶ月ほど経ちましたが、学生の活躍ぶりはいかがですか?
もう立派な戦力になっていますし、ビジネスのコアを支えてもらっています。
実際にインターン生の企画を見ると、大人顔負けなものも出てきています。僕らとしても「なるほどね!その観点あるのか、いいじゃん!」となるようなものが出てくるほど企画レベルが上がりました。
学生であってもある程度、優秀だったりセンスだったり意欲があればフロントに立たせられるということが分かり、学生を活躍する土台を仕組み化することで学生を中心としたビジネスモデルに振り切ることにしました。
プロが手がけていたPRを、クオリティを維持しながら学生メインに提供できる体制が整ったので、コスト競争力が出ます。事業の競争優位性にも繋がりました。
クライアントとの商談も学生がメイン
-具体的にインターンはどういった仕事をしているんですか?
「こんな切り口でアンケートとって」「こんなストーリーで見せるのいいんじゃないか」という企画からパワポ資料の作り込み、クライアントへのプレゼンまでは全員行なってもらっています。
出来る子だと、入社してから半年間で600万円程度の売上をあげてくれています。
-それはすごいですね。学生がクライアントと直接商談しているんですか?
はい。1時間のオンラインMTGのうち40分間インターン生がプレゼンしたり、コミュニケーションしたりして、残りの20分くらいを社員や僕が担当しています。
とくにコロナで広告予算が厳しいクライアントには、「低単価で分かりやすい」と好評の声もいただいており、学生の力を活かした事業モデルに振り切ったことで大きな成果につながりました。
-最初からここまで上手くいくと思ってましたか?
もともとここまで持っていくつもりだったんですけど、特に大きかったのは最初の1人目のインターン生が優秀だったことです。
さっきの600万円売り上げたインターンの子で、今はインターン採用の一次選考や新人の教育なども一部任せているのですが、彼が入ったことで業務分担の体制構築ができたというのが一番大きいです。
学生の力ってすごいなと改めて思って、出来るんじゃないんか?という仮説だったものが、確信に変わった瞬間でした。
採用したのはほとんど大学4年生。週4、5日コミットしてくれる
-ゼロワンインターンに掲載して、どれくらいの応募がありましたか?
募集開始してから8ヶ月で260名程度の応募がありました。
そこから選考で絞って最終的に採用したのは8名。大学4年生が一番多かったです。8名の内、1人だけ大学3年生で他は全員4年生でした。4年生で留学に行けなくてインターンにきた子もいました。
今年はコロナウイルスの影響もあり、留学意欲があって目的意識を持っている子がインターンに流れてきて、その子達がすごく活躍してくれたということも成功の背景にありそうですね。
-採用した学生はどのような点を評価したのでしょうか?
大前提として、クライアントの前に出せるかどうか、コミットメントできるか、という点を重視していました。
また、インターン生といえどひとりの社員であり、プロフェッショナルでなければいけません。ですので社員同様のフィードバックをしますので、強めな言い方ですと「これダサいね」とか、「ガキっぽい言い方だね」といったようなフィードバックをされた時にどう思うかという話を振ってみます。後はマルチタスクが大変だからその自信はあるかを面接時に聞いて、反応を見て良いなと思う学生を採用しました。
-大学4年生だと長くても翌年3月までしか働けないと思いますが、そこの懸念は無かったんですか?
そこは考えがありました。卒業はするけど資産として何か会社に残していってね、ということをインターン生にも伝え、企画の作り方やマーケティングの仕組み化を出来るだけ文章にして残して引き継いでもらうところまで、彼らのミッションにしています。
引き継ぎの意識があると、どんどんノウハウがブラッシュアップされていきます。それゆえに人の流動性があることにはポジティブな部分もあると思うんですよね。逆に言えば、期間限定だからこそ本気で取り組むという側面もあると感じています。
本人達もそれは意識してくれていて、自分が入ったからには何か残していくという意識が芽生え、教わる側も真剣になり、互いの意識がどんどん高まっているように感じます。
-インターン生は週何日くらい勤務してるんですか?
週4〜週5日勤務くらいです。留学予定で休学している子達が多いのでコミットしてくれています。
クライアントとのコミュニケーションもやるとなると、最低週3日はないと業務を体系的に覚えられないので、「週2、3日だと、キャッチアップが出来ないので無理だな」という風に判断しています。
最初から勤務日数を厳選していたわけではありませんが、ある程度日数入れることが前提として必要だなというのは、インターンの選考をしながら気付きましたね。
自分で段取りを組んで仕事をする習慣をつけさせる
-インターンの採用から育成までほぼ一人でされているとのことですが、インターン生を育てる上で意識していることって何かありますか?
自分が手がけた仕事をクライアントにデリバリーするところをやらないと、一切当事者意識が生まれないと思っています。
例えば私が原稿などをフィードバックして全部直したとしても、最後クライアントに送るチャットはインターン生に送ってもらっています。
もう1つ、学生に当事者意識を持たせるために重要だと思うのは、自分からスケジュールを抑えさせるということです。
例えば新たな案件のオリエンテーションをするときに私がスケジュールを抑えるのではなく、学生に自ら時間を確保させるというのを意図的にやることが大事なんですよね。
そうすることによって自分が抑えたから自分で考えなきゃいけないという意識が芽生えます。当然、共有が終わったらそこから先はその子の仕事になりますので「ここから先はあなたの仕事だから自分で段取りしてスケジュール抑えてね」と伝えるようにしています。
このあたりの仕事のやり方は口酸っぱく伝えています。入社して間もないころは「これどんな段取りなの?間に合う?」「ここで提出したらチェックの時間はどうするの?」といったことを指摘し、次第に自分で段取りを組みひとりで動けるように成長していきます。そのため全員のスケジュールはGoogleカレンダー上で必ずチェックしています。
また、1日の業務内容と時間をカレンダーにセットさせて、時間オーバーしたならなぜかというのを振り返りで書いてもらっています。それを毎日言っているので、今のインターン生は自分で段取り組んで仕事ができるようになっていて、おそらくどこに新卒入社しても活躍できるんじゃないかと思います。
-ありがとうございます。最後にゼロワンインターンを使った感想を聞かせてください。
やはり満足度は高いです。十分戦力になる学生が採用できてるという時点で非常にありがたいですし、もはやインターンは事業の競争優位性の真ん中にあるので、非常に重要な存在です。
うちは世の中的には全然知られていない小さい会社ですけど、それでも優秀な子達が入ってくるというのはとてもありがたいですね。