- 従業員数:9名
- インターン生数:4名
- 会社詳細:長野県佐久市のいちご栽培をしている農園。農業界全体の発展に向けて、2020年より農業に関するスキルシェアサービス「アグティー」、農業動画サイト「ファーム・ラン」の運営も開始。
- 代表 井上様
(2021/3時点)
インターン生全員、入社初日からリモート勤務です
-まず最初に、簡単な会社紹介をお願いします。
私たちは、長野県佐久市でいちご栽培を行なっている農園です。
『農業を加速する』というミッションのもと、昨年からは、農業のお悩み解決サービス「アグティー」や農業を学べる動画サイト「ファーム・ラン」などWebサービスの運営もスタートしました。
代表の私と従業員8名が在籍しており、2ヶ月前から新たにインターン生4名が入社してくれました。
-どうしてインターンシップ採用を始めようと思ったのでしょうか?
インターンを導入した背景は、2つあります。
1つは、学生とSNSは相性が良いと思ったからです。
新規Webサービスである「アグティー」や「ファーム・ラン」の利用者を増やしていくにあたって、TwtterやInstagramなどSNSが有効ではないかと思っていました。
私自身もそれなりにSNSを使っているとはいえ、日頃からSNSを使いこなしている学生の方が斬新なアイデアが出てくるのかなと考えたのが1つ目のきっかけです。
もう1つは、学生に学びの場を提供したいと思ったからです。
私自身も学生時代に農業スタートアップでインターンをして、多くの勉強をさせてもらいました。
これまで机上の空論で終わっていた知識が、活きた知識に変わっていくのにとてもワクワクしたので、同じような環境を学生に提供したいと考え、インターン生を募集しました。
-募集にあたって、立地的な不安はなかったですか?
長野県佐久市の農園に通える学生がいたらベストでしたが、現実的にあまりいないだろうと思っていたので、フルリモート勤務OKにして、全国の学生が参加できるように募集をかけました。
-最初から完全リモート想定だったんですね。応募はどれくらい集まりましたか?
ゼロワンインターンさんで1ヶ月間募集して、計14名の応募がありました。
結果的に5名採用、全員がインターン入社初日からリモート勤務をしています。
-採用したのはどのような子達でしたか?
半分は農業系の学部の子、残り半分は農業に関わりのない文系学部の子でした。
全員に共通していたのは、なぜうちを選んだのか、なぜ農業なのか目的意識が明確だったことです。
例えば、将来国際協力の仕事がしたいというインターンの子がいました。発展途上国と農業は切っても切り離せないので、農業を学びながら働けるインターンを探していたということでした。
さらに、弊社が運営している「アグティー」はプロ農家さんから若手就農者が相談できるサービスなので、そこで得た農業の知識は発展途上国でも活かせるんじゃないか、ということも言っていました。
そのようなしっかりした目的があったので、インターンでも頑張ってくれそうかなと思い採用しました。
最初は1名も定着しないのでは?という不安もありました
-インターン生には、どのような仕事を任せていますか?
農業お悩み解決サービス「アグティー」と農業を学べる動画サイト「ファーム・ラン」の営業・マーケ業務です。
アグティーは、農業の悩みをプロ農家さんに相談できるWebサービスです。インターン生には、SNSを使った集客をお願いしています。
具体的には、TwitterとInstagramで農家さんや農業従事者を探し、DMで「こんなサービスが出来たので、登録お願いします。」と営業活動を行ってもらっています。
最近は、農協さんや自治体など法人への案内も始めたため、企業リストの作成と営業メールの送信もお任せしています。アポイントの時間が合えば、インターン生にも商談に同席してもらっています。
もう一つのファーム・ランは、農業にまつわるお役立ち動画をアップしているサイトです。インターン生に動画紹介文をつけて投稿してもらい、noteやTwitterなどで拡散してもらっています。
-リモート下で、インターン生の指導やフィードバックはどのように行っていますか?
最初は、私がやってもらいたいと思っている仕事と学生の意向を聞きながら、担当業務を決めました。仕事の自体はそこまで難しいものではないので、オンラインで手順を説明して覚えてもらった感じです。
その後は毎週、私とインターン生全員でオンラインミーティングを行い、前週の振り返りや翌週のタスク決めを行っています。
例えば、Twitterの営業をしている子なら「○人の利用者登録のために○人にDM送信する」と目標設定し、目標が達成できたかどうか、次の週はどう攻めていくかなどを考えます。
ミーティング以外は基本自由で、好きな時間に稼働しても良いということにしています。作業した日は、作業内容を日報で報告してもらい、その他質問があれば都度チャットワークで聞いてもらっています。
-好きな時間で働ける一方、拘束力がないことで途中離脱する子はいませんでしたか?
5名採用したうち、1名は辞めてしまいました。リモートで、かつ地道な仕事になるので、おそらくモチベーションが低下してしまったのかと思います。
正直いうと、採用した当初は5名採用して1名も残らないんじゃないかという不安はありました。
-それでも4名のインターン生は定着していますよね。彼らが継続している要因って何だと思いますか?
まず目標を自分で決めてもらう、というのは1つあると思います。
私から「Twitterで○件営業してください」ということは絶対に言わないようにしていて、次に何をどれくらいやるかは自分たちで決めてもらっています。
自分で目標を決めているので、義務感みたいなものが生まれて頑張ってくれているという面はあるのかなと思います。
また、作業内容や目標が変わらないときも必ずミーティングはしていて、極力、新しい工夫をしてもらうよう促しています。
例えば、SNSでDMを送ったら、何人が登録してくれたか反応率が分かります。毎週同じ件数をただ送り続けるのではなく、どういう人の反応率がいいか、どういう人へDMを送ったら登録数が増えるか、という点も学生自身にアイデアを出してもらいます。
今のところはそこが上手くいって、本人達も無理なく、かつ楽しみながら仕事をしてくれているのかなと思います。
-仕事を任せる側からすると、もっと目標を高く持ってほしいと思う時はないですか?
やってほしいとは思いますけど、インターン生だからこれでいいという感じですかね。
もっと業務量をこなしてもらいたいなら、アルバイトやクラウドソーシングに頼んだ方が楽だと思います。
ただ、インターンの場合、自主性を持って働いてもらうことの方が重要かなと考えているので、彼らに仕事量は一任しています。
それで今の仕事を好きになってくれたら、自然と仕事への意欲も高まってくると思いますしね。
幅広いアイデアが欲しいとき、インターンの良さが発揮される
-井上様が感じるインターンシップ採用ならではの良さは何ですか?
お願いしたい仕事プラスαのアイデアや視点をもってきてくれるところですかね。
例えば、TwitterとInstagramにはそれぞれ担当のインターン生をつけていますが、担当制にして1ヶ月くらいでInstagramがTwitterのフォロワー数を抜いたんですね。
Twitter担当の子はそこに危機感を持ったのか、「自社サービスだけじゃなくて、農業にまつわる情報を広く発信していきたい」「こういうハッシュタグが効果的だと思う」といった提案をしてくれるようになりました。
もちろん、その意見が当たりか外れかは分かりません。それでもこういう意見が出てくるのは非常に価値があると思っています。
それこそ、クラウドソーシングはお願いした通りに納品されればOKじゃないですか。やることが明確で提案が必要ない時には合っていると思いますが、幅広いアイデアや意見がほしいときにはインターンの方が相性がいいと感じます。
-最後に、インターンを受け入れた感想と今後の活用について聞かせてください。
インターン生が入社して2ヶ月が経過しましたが、アグティーの登録者数は当初の20名前後から200名近くまで増えています。
これは全てインターン生が動いてくれた結果です。彼らがいなかったら全く利用者が推移していなかった可能性もあるのでとても感謝しています。
今後は、自分の仕事が売上やユーザー拡大により影響を与えられるようになれば、さらに面白さを感じてもらえるかなと思います。
インターン生には、今の仕事に限らず、法人営業やSNS広告配信など色々なことに積極的にチャレンジしてもらいたいですね。