- 社名:司法書士法人ゆずりは後見センター
- 設立:平成17年5月25日
- 従業員数:21名
- 学生インターン:2名
- 事業内容:司法書士法人
- お話を伺った方:司法書士法人ゆずりは後見センター 役員 川原田 慶太 様
(2026年11月現在)
将来への期待を込めたインターン導入
― まず、司法書士法人ゆずりは後見センターの事業内容について教えてください。
私たちは、成年後見業務を専門に行っています。成年後見とは、認知症などによって自分で財産を管理したり、契約を結んだりすることが難しくなった方を、法律面から支える制度です。私たちは裁判所から選任された後見人として、財産管理や各種手続きのサポートなどを行い、ご本人が安心して生活を続けられるよう支援しています。
― 長期インターンを導入したきっかけを教えてください。
長期インターンという仕組みをメディアで知って、興味を持ったのがきっかけです。
インターンを導入することで、新卒採用にもつながるかもしれないと思いました。学生と企業がお互いを知る機会として、長期インターンは良い仕組みなのではないかと。
それに、インターンを志望する学生は優秀な人が多いとも聞いていたので、実務でも力になってもらえるのではないか、という期待もありました。
― 実際には、学生にどのような仕事を任せていますか。
最初は、書類作成の補助や調査、銀行や法務局への外出など、比較的取り組みやすい仕事から始めてもらっています。
成年後見の仕事は専門的な内容も多いため、最初から何でも任せられるわけではありません。ただ、銀行での手続きや書類の郵送など、学生が担当できる事務的な業務も多くあります。
そこから業務に慣れ、継続して経験を積んでもらうことで、より踏み込んだ仕事をお願いすることもあります。法律系を専攻している学生も多く、理解が早いと感じることもありますね。
ただ、採用時に学部や専攻による条件は設けていません。知識は後からでも身につけることができるので、この仕事で大切な傾聴力があるか、社風に合うかといった点を、面接では重視しています。
学生でも、経験を積むことで実務を担う戦力に
― ゼロワンインターンを通じて採用した学生の中には、正社員になった方もいらっしゃるそうですね。
はい。直近では、当法人で成年後見業務に携わっていた長期インターン生のTさんが、正社員として入社しています。
Tさんは「進路はまだ定まっていないけれど、法学部で学んだ知識を活かした仕事がしたい」という目的を持って、面接に来てくれました。
成年後見というのは、認知症などによって自分で財産を管理したり、契約を結んだりすることが難しくなった方を、法律面から支える仕事です。
成年後見の業務には専門的な知識が必要な業務もありますが、長期インターンであれば、学生の成長を見ながら、少しずつ任せる仕事を増やしていくことができます。
Tさんも、日々の業務を通じて着実に経験を積み、在学中には申請実務を任されるほどに成長してくれました。
学生であっても、継続して経験を積んでもらうことで任せられる仕事は増えていきます。学生が仕事を覚えて戦力になってくれることは、企業にとっても長期インターンを受け入れるメリットだと感じています。
働きぶりを知ったうえで採用できるのも、長期インターンのメリット
― Tさんは、その後どのような経緯で正社員になったのでしょうか。
長く一緒に働く中でお互いに理解を深めることができ、最終的に、Tさんは卒業後の進路として当法人を選んでくれました。
面接だけで採用を決める場合と違って、仕事が本人に合っているのか、同僚としてうまくやっていけるのか。そういったことを、実務を通じて確かめられたのは大きかったです。
企業側も学生の仕事への向き合い方や人柄を知ることができますし、学生側も実際の仕事や職場を理解したうえで入社を判断できます。十分な関係を築いたうえで、正社員として迎えられて良かったと思っています。
受け入れをきっかけに、社員の指導や教育体制にも変化
― インターン受け入れによって、社員の方々にも変化はありましたか?
最初は、仕事を教える社員にも多少の負担があったと思います。普段の業務に加えて、学生に仕事を説明したり、作業内容を確認したりする時間はどうしても必要ですからね。
そこで、新人研修用のビデオ教材を活用するなど工夫していました。また、インターン生の教育をきっかけにマニュアルを整備したり、社員の指導スキルが上がったりと、受け入れる側にも良い変化がありました。
また、若い学生が加わることで職場に活気が生まれ、社員にも、自分の知識や経験を伝えたいという前向きな気持ちが芽生えていました。
学生が仕事を覚えて戦力になってくれることに加えて、社員の育成意識や指導力にも良い影響があったことは、実際に受け入れてみて感じたメリットですね。
受け入れ経験から見えた、長期インターン採用で大切なこと
― 一方で、インターンの受け入れが難しかった経験もありますか。
もちろんあります。
以前、留学を控えていた学生を受け入れたことがありました。能力の高い学生だったのですが、留学までの限られた期間しか働けないことが最初からわかっていて、実際の勤務期間も2か月ほどでした。
そうした状況もあって、仕事への向き合い方や、社員との関係づくりがなかなかかみ合わなかったんです。
この経験から感じたのは、学生の能力だけでなく、インターンに参加する目的や、継続して働ける環境があるかを見ることも大切だということです。
私たちのように専門的な業務が多い職場では、仕事を覚えるにも、社員との信頼関係を築くにも一定の時間が必要です。
学生自身が「このインターンで何を学びたいのか」「どんな経験を積みたいのか」という目的意識を持っているか。そして、継続して勤務できるか。そういった点を採用段階で確認することが、より良い受け入れにつながると感じました。
長期インターンは、人材を育てながら採用につなげられる選択肢
― 最後に、インターン導入を検討している企業へのメッセージをお願いします。
長期インターンの大きな魅力の一つは、学生に実務経験を積んでもらいながら、その人の仕事への向き合い方や自社との相性を知ることができる点だと思います。
学生が仕事を覚えれば、任せられる業務も増えていきます。その中から、当法人のTさんのように、卒業後の正社員採用につながるケースもあります。
もちろん、学生を育てるには現場の協力が必要です。ただ、受け入れをきっかけにマニュアルを整備したり、社員の指導スキルが向上したりと、社内にも良い変化が生まれました。
だからこそ、経営者がインターンを受け入れる意義を社員に伝え、会社全体で学生を育てていく環境をつくることが大切だと思います。
ただ、長期インターンの良さは、採用につながることだけではないと感じています。
学生を受け入れることで職場に活気が生まれたり、社員が人を育てることに前向きになったり。教えるために業務を整理することで、効率化につながることもあります。実際に受け入れてみると、想像していなかったような良い変化があるんですよね。
ぜひ長期インターンを、採用手段としてだけではなく、社員や職場にも良い変化をもたらす機会として考えてみてほしいですね。そうすることで、会社自体もより良い方向に変わっていくと思います。


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